高波などの被害で不通のJR日高線・鵡川-様似間(116キロ)について、沿線自治体は18日、北海道浦河町で臨時会合を開き、被災地点の復旧を断念することで一致した。今後、バス転換や、線路と道路の両方を走れる特殊車両「デュアル・モード・ビークル(DMV)」の導入で被災地点以外の路線を維持することなどを検討する。
この日はJR北海道の西野史尚副社長が、沿線7町に改めてこの区間の「廃止、バス転換」を打ち出した同社の方針を説明した。
その後の自治体側の話し合いで、路盤が流失するなど大規模な被害を受けた2地点については「復旧費用がかかりすぎる」などとして、不通区間の全面復旧の断念で合意した。
会合後、小竹国昭・新冠町長は「バス転換も含めた交通手段を、新たな会議を設けて検討したい」との意向を示し、新ひだか町の酒井芳秀町長は「DMVの活用を探り、日高線の存続を考えたい」と話した。【福島英博】