アイスダンスフリーで演技する村元哉中、クリス・リード組=韓国・江陵で2017年2月17日、佐々木順一撮影
【江陵(韓国)福田智沙】来年2月の平昌冬季五輪のテスト大会を兼ねたフィギュアスケートの4大陸選手権は第2日の17日、当地の江陵アイスアリーナで男子ショートプログラム(SP)が行われた。全日本選手権優勝の宇野昌磨(中京大)が100.28点で2位につけ、グランプリ(GP)ファイナル覇者の羽生結弦(ANA)は97.04点で3位。GPファイナル2位のネーサン・チェン(米国)が103.12点で首位に立ち、前回王者のパトリック・チャン(カナダ)は88.46点で5位スタートとなった。田中刑事(倉敷芸術科学大)は77.55点で11位だった。
アイスダンスのフリーはショートダンス(SD)9位の村元哉中、クリス・リード組(木下ク)が合計140.38点の9位、SD12位の平井絵己、マリオン・デラアスンシオン組(大阪ク)は121.71点で12位だった。SD首位のテッサ・バーチュー、スコット・モイヤー組(カナダ)が196.95点で5年ぶり3回目の優勝を飾った。
18日の女子フリーはSP4位の三原舞依(神戸ポートアイランドク)が19番、同9位の本郷理華(邦和スポーツランド)が16番、樋口新葉(東京・日本橋女学館高)が13番にそれぞれ滑走する。男子フリーは19日にある。
新鋭チェン103.12点
17歳のチェンが自己ベストの103.12点を出して「すごく高い得点。自分でも興奮している」と大喜び。冒頭の4回転ルッツ-3回転トーループを皮切りに4回転フリップ、トリプルアクセル(3回転半)と高難度のジャンプに全て成功した。ステップ、スピンも最高難度のレベル4をそろえ、幼い頃のバレエ経験を生かした表現力も発揮。「演技に満足している」と充実感を漂わせた。4種類の4回転ジャンプを持つ新鋭だけに、大技を繰り出すフリーには一層の注目が集まる。
村元組、ミスなしも浮かない表情
村元、リード組は大きなミスなく滑りきったが、SPから順位を押し上げられなかった。SDと同様に、息を合わせて繰り返すツイズル(片足ターン)などで最高難度のレベル4を取ることができず、演技終了後は2人ともやや浮かない表情。
リードは「今は(完成まで)60%」と状態を明かした。来月29日開幕の世界選手権に向けて村元は「スケーティング技術をもっと上げて、ターンやスピンなど一つ一つの要素を集中してできるようにしたい」と目標を掲げた。