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女性不信の私が「女だらけの部署」に幽閉された話⑤

天国に一番近い会社編

 🔻コチラノ続きです。

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女帝の成績を抜けなければ、

私がこれまでやってきた事の全てが無駄になるような気がしていました。

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しかし・・・やはり突然膨大な契約を獲得出来るような

「妙案」が重い浮かぶワケもなく・・・・。

 

私は成績一位を獲る為に、

朝から晩まで「ひたすら電話をかけ続ける」という

非常に「泥臭い作業」に没頭する事になりました。

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 泥臭いテレアポ業務

私は、早朝から深夜まで、

土日も出勤して毎日電話をかけ続けました。

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なにせ試用期間は3ヶ月と決まっており。

もし、今月結果を出さなければ、

最悪クビになる可能性もあったからです。 

 

早朝に電話するなら建築会社等が良い。

現場に出る前の決裁者と繋がる場合があるからです。

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午前中は一番熱い時間です。

どこの企業とも比較的繋がりやすくなるからです。

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お昼をノンビリ食べている時間はありません。

「昼なら担当者がいる」という会社は多いからです。

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15時頃になれば、

飲食店医療関係の決裁者と繋がりやすくなったりもします。

 

17時過ぎれば、外回りに出ていた担当者等が戻ってくる時間帯です。

20時位までは電話に出てくれる企業もそれなりには、あります。

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21時、22時、23時になっても、

コンビニやホテル、水商売のお店には繋がります。

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毎日毎日、朝から晩まで必死にテレアポを続けました。

 

これが・・・・ 結構楽しかった!

 

なにせ婚約者とも別れたばかりで、

仕事を終えて、家に帰っても話す相手も居ませんし・・・。

遊ぶ友人等もいませんでしたから。笑

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だれかと話していられるテレアポは私にとっては

とても楽しい時間だったのです。

 

まぁ 飛び込み営業を3年も続けていたおかげで、

ずっと同じ事を喋り続ける体力集中力だけは人一倍ありました。

座って電話するだけなら、12時間でも15時間でもやり続ける事が出来ました。

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その甲斐あってか、

私のその月の売上は200万円を超えていました。

もちろん女帝の成績も抜いてランキングは1位でしたが・・・。

 

「お前はもう正社員だからランキングから外す!」

とザキさんに言われてチョット凹みました。 

(試用期間は終わったんですか??)

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成績が良くなると、周りの人の態度も一変しました。

 

ザキさんは

「お前は絶対やってくれると思ってたよ!」

 

女帝も

「こんなにテレアポ上手な人見たことないわ!」と言っていました。

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女帝に続いて、他の女性アポインターも

「スゴイ!スゴイ!」と褒め称えてくれます。

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そうなんですが・・・・・。

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結局これも全部

「私が結果を出したから」言ってもらえる事なのです。

 

あたりまえだろ!!

って怒られてしまうかもしれませんが・・・・。

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そう・・・結果だけが私を肯定してくれるのです。

 

結果を出したから

「あいつはよく頑張ったよ!」と褒めてもらえるし

結果を出したから

「才能がある!」と言ってもらえる。

 

良い結果が私の人格ダメな部分まで

だいたい全部肯定してくれるのです。

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いやぁ・・・・・

これが良いとか悪いとかそういう事を言いたいワケでは無いのですが・・。

 

(人に認められ続ける為に、

  ずっとこの生活が続くのか・・。)

と思うと、

少し虚しい気持ちにもなりました・・・・・。

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でも良いんだ・・・がんばり続ければ良いのだから。

 

テレアポをすれば誰かが私の相手をしてくれるし!

契約をとれば社内での人間関係が円滑になる!

 

(最高の仕事だな!)

・・・・・・そう思う事にしました。

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部長からの呼び出し。

入社から4ヶ月ほどがたち、

私もアポインター部署にスッカリ馴染んでいました。

 

女性アポインターとお菓子を交換したり。

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世間話をしたり。

たまにランチに誘われて行ったり。

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「特別仲が良い」という事も無かったのですが、

まぁそれなりに・・・馴染んでいたと思います。

 

しかし、そんな平和な時間は長くは続きませんでした・・・・。

 

ある日、いつものようにテレアポをしていると、

 

後ろから

「オイッ!」

という声が聞こえました。

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(こ、この声は・・・部長!)

「社長が呼んでるからチョットこい!」

 

そう言われて社長室に行くと

 

社長が無表情のまま

「お前がんばってるみたいじゃないか?」

と私に言ってきました。

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「は・・はい」

(褒めてくれているのだろうか?)

 

部長が声色を変えて

「僕も1万人以上のアポインターを見てきましたが、

  コイツが一番ですよ・・・。」

と私の肩をポンポンと叩きました。

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(ぶ・・・部長が褒めてくれるなんて・・?!)

それがウソでも、私は涙が出そうになりました。

 

「ふーん・・・。」

しかし社長は興味無さそうな反応をします。

 

そして少し間をおいた後・・・・・

社長が

「じゃあアポインター減らそうか。」

と言った時は・・・・・頭が真っ白になりました。

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「そうですね!」

部長が妙に明るい声でそれに賛同します。

 

(そんな・・・・バカな・・・・・)

 

自分のせいでアポインターが減らされるなんて・・・。

 

それから一瞬でした。

 

一瞬で、アポインター部署は

私一人だけの部署になってしまったのです。

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本当は10名ほど削減するハズだったようなのですが、

ザキさんが説得に大失敗。

 

ザキさんは仕事中にオンラインゲームばかりしており、

人望が無かったから仕方がないですね・・・。

 

「◯◯さんが辞めるなら私も辞める!」

とアポインターさん達は連鎖的に辞めてしまい・・・

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後に残ったのは私と女帝だけでした。

(女帝は営業部と総務へ遊びに行ってしまいますが・・・)

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社長はザキさんの不手際に激怒。

 

ザキさんは社長に軽くヒザ蹴りされた後、

管理者から外され、総務へ飛ばされてしまいました。

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そして誰も居ないアポインター部署の責任者には

部長の推薦で、私が任命される事になりました。

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後にわかる事なのですが、

実は、これは全て部長の策略によるモノでした。

 

部長が私をアポインター部署に幽閉したのも、

アポインター部署を一旦解体するように仕向けてる為だったそうです。

すべては部長の手の内の中・・・。

 

部長としては

・会社を仕切りはじめた女帝

・アポをとらない今のアポインター

・仕事をしないザキさん

の全てを一掃したかったのですが・・・・・。

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しかし、アポインター部署が解体されても、

女帝は会社に残り続けました・・・・。

部長が女帝を排除したかった理由

通常テレフォンアポイントで獲得したアポ

管理者であるザキさんが、

営業部署に連絡して部長が営業マンに振り分けます

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金額が大きいアポ強い営業マンへ

金額が小さいアポ、見込みがないアポ弱い営業マンへ

 

大体そんな具合にバランス良く配られます。

 

しかし、女帝のアポは違います。

 

女帝は自分の人脈で獲得したアポを、

自分の好きな営業マンに振り分けてしまうのです。

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自分のノルマ達成の為に苦しんでいる営業マンは、

みんな女帝の周りに群がります。

 

「アポをください~」「アポをください~」

 

みんな金額の高い女帝のアポがノドから手が出るほど欲しいのです。

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この権力を利用して、

女帝はアポインター部署の女帝ではなく、

会社の女帝になろうとしていたのです。

 

この状況を止めようにも、

女帝はイケメンのシライ課長などを自分の派閥に置いてしまい、

すでに部長でも止められなくなっていたみたいです。

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女帝の掲げたスローガンは

「会社の清浄化」でした。

 

「会社から暴力やクレームをなくそう!」

「暴力的な部長ではなく、温厚なシライ課長を部長にしよう!」

というのです。

 

部長はそんな女帝の動きを苦々しく思っていました。

 

これだけ聞くと、

女帝は素晴らしい人物のように聞こえますが・・・。

 

しかしこれは建前で、

女帝はただ自分の気に入った男性営業マン達と

親密な関係になりたいダケなのです。

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これがまた大きな問題になり・・・

ため息しか出ないような話しになるのですが・・・・・。

まぁ・・・これはまた・・・別の機会にお話します。

 

こうして!

私は新しい管理者となり、

幽閉されたテレフォンアポインター部署を

自分の手で一から作り直すことになってしまいました。

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この女性だらけの環境で、

私の「女性不信」は

ドンドン加速していきます・・。

 

大人は・・・・・・・大変だ。

 

おしまい。

 

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