『尿検査と病気』について(尿PH)
2007-07-08
- 尿PHとは
これはみなさんご存知のアルカリとか酸性であるとかのことで、尿においてもPH(水素イオン濃度)は、病態を見る必要な検査です。試験紙で見ます。
健常者の尿はほとんどが6.5くらいで弱酸性です。4.5~8.0ぐらい変動します。
持続性の酸性尿(PH6.0未満)、持続性のアルカリ性尿(PH7.5以上)は病的です。
- 検査結果の判定
いろいろな条件で変化します。常にアルカリ性であればアルカローシス、酸性であればアシドーシスと判定します。
アルカリ性に傾くのは腎臓から尿道までの尿路の感染症が考えられるほか、過呼吸、激しい嘔吐などでも起こります。
酸性に傾くのは、飢餓、激しい下痢、発熱、フェニルケトン尿症などのときです。
- 生活習慣と尿PH
◎尿を酸性にする食品:牛や豚などの食肉
◎尿をアルカリ性にする食品:海藻類、黄緑野菜、根菜類など尿が酸性だと、腎結石や尿管結石などができやすくなるので、これまでに結石ができたことのある方や尿酸値の高い方は、食事に気をつけてアルカリ性に近づけたいものです。
- 疑われる病気
アルカローシス…腎盂腎炎 膀胱炎 尿道炎など。
アシドーシス…飢餓 フェニルケトン尿症 アルカプトン尿症など。
【参考文献】
『検査のすべて』主婦の友社
『検査値のケアのポイント』医学書院
『臨床検査法提要32版』金井出版
(文責:花田)