福島第一原発 ロボット投入調査 原子炉の真下まで進めず

福島第一原発 ロボット投入調査 原子炉の真下まで進めず
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東京電力福島第一原子力発電所2号機で、事故で溶け落ちた核燃料の状況を探るため、原子炉のある格納容器内部にロボットを投入する調査が行われましたが、目標としていた原子炉の真下まで進むことはできませんでした。東京電力は、ロボットが集めたデータを分析するとともに、今後の調査計画を検討することにしています。
福島第一原発の事故では、溶け落ちた核燃料が原子炉の底を貫通し、その下の格納容器の内部で、構造物と混じり合った「燃料デブリ」と呼ばれる塊の状態になっていると見られています。

その取り出しに向け、東京電力は16日朝から2号機の格納容器の内部に「サソリ型」と呼ばれるロボットを投入し、映像の撮影とともに放射線量や温度を測る調査を行いました。

ロボットは原子炉の真下に向かう金属製のレールの上を2メートル余り進み、途中、レール上の堆積物や周囲の構造物の状況を撮影しました。

また、事前調査の映像から、1時間当たり650シーベルトと高い放射線量が推定されたのとほぼ同じ場所で、1時間当たり210シーベルトが計測されたということです。

しかし、その後、ロボットは、左側のベルトの動きが鈍くなって目標としていた原子炉の真下まで進めず、今後の調査の支障にならないよう、レールの脇に移動させたうえでケーブルを切断する措置がとられました。

原因について、東京電力は、ロボットが堆積物を乗り越えた際、ベルトの部分に細かい破片がはまったためと見ています。

東京電力は、現場での調査をいったん終え、ロボットが集めたデータを分析するとともに、今後の調査計画を検討することにしています。