豊中市の国有地が格安で売却されたのでは無いか、と指摘されています。購入したのは大阪市淀川区で「塚本幼稚園」を運営する「森友学園」です。
学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か
財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。
売却されたのは、豊中市野田町の約8770平方メートルの国有地。近畿財務局が2013年6~9月に売却先を公募し、昨年6月に大阪市内で幼稚園を営む学校法人「森友学園」に売った。契約方法は、公益目的で購入を希望する自治体や学校法人、社会福祉法人などを優先する「公共随意契約」がとられた。
この契約について、地元の豊中市議が昨年9月に情報公開請求したところ、財務局は売却額などを非公表とした。朝日新聞も同年12月に公開請求したが、今年1月に同じく非公表とされた。国有地の売却結果は透明性と公正性を図る観点から、1999年の旧大蔵省理財局長通達で原則として公表するとされている。だが、財務局は取材に「学園側から非公表を強く申し入れられた。公表によって学校運営に悪影響が出るおそれがある」と説明した。
朝日新聞が登記簿などを調べると、森友学園側に契約違反があった場合、国が「1億3400万円」で買い戻す特約がついていた。公益財団法人の不動産流通推進センターによると、買い戻し特約の代金は売却額と同じ額におおむねなるという。森友学園の籠池泰典理事長も売却額が買い戻し特約と同額と認めた。
一方、財務局が森友学園に売った土地の東側にも、国有地(9492平方メートル)があった。財務局が10年に公共随契で豊中市に売ったが、価格は約14億2300万円。森友学園への売却額の約10倍とみられる。ここは公園として整備された。
■「日本初、神道の小学校」開校の予定
森友学園が買った土地には、今春に同学園が運営する小学校が開校する予定。籠池理事長は憲法改正を求めている日本会議大阪の役員で、ホームページによると、同校は「日本初で唯一の神道の小学校」とし、教育理念に「日本人としての礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」と掲げている。同校の名誉校長は安倍晋三首相の妻・昭恵氏。
籠池氏は取材に「(非公表を)強く求めていない。はっきりではないが、具体的な売却額は財務局が出したと記憶している」と説明している。昭恵氏には安倍事務所を通じて文書で質問状を送ったが、回答は届いていない。(以下省略)
他でも報じられています。
・“国有地売却代金公開を”提訴(NHK)
・学校法人に売却の国有地、価格の公表を一転「非開示」に 近畿財務局(産経新聞)
国有地を購入したのは学校法人「森友学園」です。大阪市淀川区で「塚本幼稚園教育学園」を、関連する社会福祉法人が「高等森友学園保育園(認可保育所)」を運営しています。
塚本幼稚園教育学園のウェブサイトには、「日本人としての礼節を尊び、愛国心と誇りを育て、全ての子供が持っているたくましい生命力と包容力を引き伸ばしていく教育を実践しています。」と記載されています。
毎朝の朝礼は教育勅語の朗読・君が代の斉唱で始まり、武道・伝統芸能・そして教育勅語を基とした12の徳目を重視する教育を行っています(詳細はこちら)。
イベント等も豊富です。伊勢神宮への参拝・皇室や自衛隊等の式典での演奏等を行い、昨年は百田尚樹氏の講演会も行われました。
また、高等森友学園保育園でも「国家社会・公共の為の有為な存在になる基礎を固める。」を目標とした教育・保育が行われています。
この様に、一般的な幼稚園・保育所等とは大きく異なる、特色ある教育等が行われています。
売却価格が公表されていない土地に新設されるのは、「瑞穂の國記念小學院」です。塚本幼稚園を母体とした小学校です。
『「智」「情」「意」の教育目標のもと、健全な心と体を築き、積極的に学び、礼儀を尊ぶ、豊かな感性を持った子供を育てます。』とする教育方針を、また教育の要として「尊皇・愛国心・教育勅語・人間学・日本人DNA・文部両道」等を掲げています。
学校内には「瑞穂神社」という神社が造営されるそうです。なお、同小学校は日本唯一の神道の小学校だそうです。
小学校が新設されるのは豊中市野田町の元国有地です。阪急庄内駅から徒歩8分程度の場所です。塚本幼稚園からだと阪急宝塚線で2駅、小学生でも30分程度で移動できる位置関係にあります(スクールバスが運行されます)。
ニュータウンが広がっているという一般的な豊中市のイメージとは異なり、小学校が新設される庄内周辺は下町的な雰囲気が強いです。工場や単身労働者向けのアパートが数多くあります。
同土地の台帳価格は7億6302万7000円とされています。路線価と同程度、時価はもう少し高いでしょう。
一方、買戻特約に掲載されている契約費用は「1億3400万円」でした。また、ほぼ同条件である隣接国有地(第十中学校のすぐ西、現在は野田中央公園)の売却価格は、「約14億2300万円」だったそうです。
財務局による国有地の売却は、契約後1カ月以内に売却価格等を公表するものとされています(通達はこちら)。近畿財務局の最新の資料では、売却価格が公表されていないのはこの一件のみです(土地の4番)。
同土地の処理については第123回国有財産近畿地方審議会で話し合われています(但し定期借地権として)。
【立川管財部次長】
管財部次長の立川でございます。それでは、諮問事項「豊中市に所在する普通財産を小学校敷地として学校法人森友学園に貸付け及び売払いを行うことについて」説明させていただきます。(以下省略)
なお、小学校の建物には「サステナブル建築物等先導事業」の補助金が充てられています。
平成27年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型) 採択プロジェクト
防火地域に新築される小学校の校舎及び体育館の木質化についてのプロジェクト
大阪府豊中市 学校法人森友学園
補助限度額合計(千円)61,944
http://www.sendo-shien.jp/27/comment/download/comment_1.pdf
提訴したのは豊中市議の木村氏です。詳しい経緯は同氏のブログに書かれています。
売却価格の詳細は明らかになってきました。朝日新聞が報じています。
公表された資料による、不動産鑑定評価による時価から埋設物処理費用を控除した金額を売渡金額としたそうです。
項目 | 金額 | 備考 | |
不動産鑑定評価による時価 | 9億5,300万円 | 第123回国有財産近畿地方審議会 | |
地下埋設物処理費用(見積?) | 8億1,900万円 | 依頼者提示の処理費用 | |
約10メートルまでゴミがあると想定し、国交省大阪航空局が算定 | 朝日新聞2/15記事 | ||
売渡価格 | 1億3,400万円 | 不動産鑑定士の意見書 |
朝日新聞によると、より高い購入金額・低い撤去費用を提示した別の学校法人は、「購入額が安い」と指摘され、最終的に断念していました。
項目 | 金額 |
当初の購入希望額 | 7-8億円 |
撤去費用見積額(ゼネコン依頼) | 約2.5億円 |
最終的な購入希望額 | 約5.8億円 →「低い」と指摘され、購入断念 |
なお、豊中市会議事録(平成22年10月12日建設水道常任委員会)によると、隣接する土地(現野田中央公園)の金額詳細は下記の通りです。
項目 | 金額 |
契約金額 | 約14億2,000万円(坪15万円) |
国庫補助金(住宅市街地総合整備事業) | 約7億1,000万円 |
臨時交付金(地域活性化・公共投資) | 約6億9,000万円 |
豊中市負担額 | 約2,000万円 |
話がややこしいので、時系列でまとめてみました。
年月日 | 出来事 | ソース |
1960年頃 | 農地 | 空中写真 |
1963年 | 名神高速道路が開通 | 空中写真 |
1970年頃~ | 文化住宅が密集する | 空中写真 |
1990年代 | 用地買収が進展・徐々に更地化される | 空中写真 |
2009-10年 | 国交省が地下3メートルまでを調べた所、ゴミが出てきた | 朝日新聞2/15記事 |
2011年 | ある学校法人が国有地の取得を国へ要望 | 朝日新聞2/11記事 |
2011年11月 | 航空局が現地調査、基準値を超える鉛・ヒ素等を確認 | 2/15衆院財金委 |
2012年2月 | 「ある学校法人と交渉中、調整完了後に諮問したい」と言及 | 第119回財産審議会 |
2012年2-3月 | 「幼稚園を設置する学校法人が小中学校等を設置する場合でも、借入れを認める」とする、私立学校設置認可基準改正に関するパブコメ実施 | 大阪府ウェブサイト |
2012年4月 | 国交省が学校法人へ「大量の埋設物の存在」を伝える | 朝日新聞2/11記事 |
2012年7月1日 | 国有地を関空会社へ現物出資 | 登記情報 |
2012年夏 | 「希望額が安い(5.8億円)」として、学校法人からの購入を断る | 朝日新聞2/11記事 |
2013年1月10日 | 錯誤を原因として現物出資を抹消 | 登記情報 |
2013年4月 | 野田町1501番地の一部(約471平方メートル)を土壌汚染要措置区域指定 | 豊中市ウェブサイト |
2013年6月~ | 売却先を公募(森友学園が応募) | 朝日新聞2/11記事 |
2014年3月18日 | 土壌汚染の可能性が指摘 | 第121回財産審議会 |
2014年10月31日 | 大阪府へ瑞穂の國記念小學院の認可を申請 | 第123回財産審議会 |
2014年11月6日 | 建築計画の標識設置(内容は後日変更) | GoogleSV |
2014年12月22日 | 瑞穂の國記念小學院設置の件は継続審議 | 大阪府私学審議会(定例会) |
2015年1月27日 | 工事請負契約の締結・寄附金の受入・カリキュラム・出願状況等の報告等を附帯条件として、認可適当と答申する | 大阪府私学審議会(臨時会) |
2015年2月10日 | 10年間の事業用定期借地契約(時価貸付)、及び買戻特約付売買予約契約(10年以内に予約完結権行使、8年後に購入予定)
売買代金の算出方法(時価購入)・学校経営・借地による開校・資金計画等について、多くの懸念が指摘される(埋設物は言及無し)。 最終的に「はい」という声で了承。 |
第123回財産審議会 |
2015年6月8日 | 森友学園と国有地の定期借地契約締結 | 第124回財産審議会 |
2015年6月17日 | 第124回財産審議会が開催。上記定借契約を報告。 | 第124回財産審議会 |
2015年夏~秋? | 大量の地下埋設物が判明?土壌汚染・埋設物・ゴミ等の処理工事? | 朝日新聞2/11記事 |
2015年10月26日 | 要措置区域の指摘解除 | 豊中市ウェブサイト |
2015年11月30日 | 第125回財産審議会が開催。言及無し。 | 第125回財産審議会 |
2015年12月3日 | 地鎮祭 | 建築事務所FB |
2015年12月14日 | 建築工事着工予定 | GoogleSV |
2016年3月10日 | 土砂流出・資材高騰を理由に、返還期限を1年延ばす変更を合意 | ツイッターまとめ |
2016年3月11日 | 廃材を発見したと、学園が財務局へ連絡 | 2/15衆院財金委 |
2016年3月14日 | 廃材発見の旨を財務局が航空局へ連絡 | |
2016年3月24日 | 埋設物対策・早期開校の為、学園が近畿財務局へ土地を買い取りたい旨を申出 | |
2016年3月30日 | 地下3メートルまでの埋設物除去を学園が行い、費用を航空局が支払う旨を合意 | |
2016年3月31日 | この日までに使用用途に供せられない場合、更地化して返還する期限(3月10日付合意で更に1年先延ばし) | |
2016年4月6日 | 学園が負担した地下3メートルまでの除去費用1億3176万円(埋設物対策分が約8632万円、土壌汚染対策分が約4543万円)を、航空局が支払い | |
2016年4月14日 | 埋設物撤去費用8億円の見積を航空局が財務局へ連絡 | |
2016年6月16日 | 第126回財産審議会が開催。言及無し。 | 第126回財産審議会 |
2016年6月20日 | 国有地を1億3400万円で売却・所有権移転(10回の分割払い、公共随契、買戻特約付、埋設物処理費用は買主負担)。 | 登記情報 |
売却金額は審議会で審議・諮問されていない | 赤旗2/15 | |
2017年2月9日 | 朝日新聞が報道 | 朝日新聞2/9記事 |
2017年2月10日 | 売買価格等を公表 | |
2017年2月13日 | 理事長コメント 「掘削中に廃材・靴・タイヤ等の生活ゴミが地下で見つかり、くい打ち部分は処理した」 「撤去費用は約1億円」 「財務省の撤去費用見積(8億1900万円)は知らなかった」 |
朝日新聞2/14記事 |
「売買代金(1億3400万円)は国から提示された」 「国から代金開示を訊ねられたが、開示されない方が良いと答えた」 |
NHK2/13ニュース | |
2017年2月15日 | 衆議院財政金融委員会にて質問(以下抜粋) ・小学校創設に多額資金が必要の為、経営安定まで貸付(買取前提)を希望した(理財局長) ・私立小の認可権者は知事、「土地確保に相当程度の見込がある」として認可申請した(私学部長) ・貸付見込、内諾を審議会前に伝えた事実はない(理財局長) ・森友学園が私学審議会を欺いたのではないか?(宮本議員) ・森友学園が取得要望している事実を踏まえて、判断した(私学部長) ・土地取得に相当程度の確実性、勘案して大阪府が判断した(私学部長) ・埋設物撤去費用を控除した時価で売却した(理財局長) ・5190平方メートル、基礎杭9.9メートル・それ以外は3.8メートルを撤去予定として8億円を算出(航空局次長) ・学園が負担した地下3メートルまでの除去費用(1億3176万円)は、2016年4月に航空局が支払った(航空局次長) ・8億円は工事積算基準で算定した(航空局次長) ・森友学園理事長が朝日新聞へ事実誤認、記事訂正を依頼中(理財局長) ・平成28年3月11日に廃材発見と財務局へ連絡、14日に航空局へ連絡、平成28年4月14日に撤去費用8億円見積を財務局へ連絡した(理財局長?議員?) ・平成28年3月末の期限までに買い取れる様に便宜を図ったのでは無いか?(宮本議員) ・変更合意書は3/10、国が撤去すると時間が掛かるので学園自らが土地を購入、撤去した(理財局長) ・学校法人に土地売却代金の延納を認めた事例は、ここ3年間では無い(理財局長) ・審議会で審議し、適正な処分を行ったと承知している(財務大臣) |
辰巳議員ツイッター 衆議院ネット中継 |
2017年2月16日 | 週刊文春・週刊新潮が報道 | 週刊文春2/23号 週刊新潮2/23号 |
2017年4月 | 開校予定 |
いったい何が起きていたのでしょうか。話がスッキリし、新1年生が晴れ晴れしい気持ちで入学するのを願ってやみません。
※当ウェブサイトの性格上、思想信条等に関する部分には触れません。ご了承下さい。
以下、都度追記します。
少しずつ日本会議を各報道機関が取りあげてくれる事を望みます❗それがメディアの役割だと思います殆ど多くの国民に知らしめるべきではないでしょうか❓
これから先は戦争に少しずつ向かっていく方向でしょうか❓秘密保護法案&マイナンバー法案&安保法案最終は憲法改正までいってしまうのでしょうか❓主権在民を置き去りにしていないのか報道の自由は❓各新聞社やメディア等は報道規制の枠組には負けないで欲しい適切な法案を期待
日本会議についても詳しく正しい報道を宜しく😃✌控除費用8億円についてヒ素等がわけの解らない答えがそんな危険際まりない場所に幼稚園を❓
税務上受け入れ側贈与を受けた事になり国有地を公明正大にする必要がありため寄付行為とも考えられるたった1件だけがこのような処理を近畿財務局はした事か疑問視されるでしょう報道規制なく正しく伝える義務があるでしょう❗