金正男氏、日本強制退去で後継レースから脱落

2017年2月14日22時31分  スポーツ報知
  • 01年に偽造旅券で日本に入国しようとし、強制退去となった際の金正男氏(ロイター)

 毒殺されたもようだと14日報じられた北朝鮮の金正男氏は、故・金正日総書記の長男として一時は後継者候補に取り沙汰されたこともあったが、2001年に偽造旅券で日本に入国しようとして強制退去。これが金総書記の怒りを買い、後継レースから脱落したとみられていた。

 04年に中国の北京国際空港で、身分も隠さず日本人記者団の質問に答えるなど、フランクな人柄をのぞかせた。日本のメディアなどで3代世襲を批判、北朝鮮の改革・開放を支持していたとされ、金正恩体制の発足後は北朝鮮から遠ざかっていた。

 スイスで学生時代を過ごし、マカオなどを拠点に海外で活動。日本文化にも関心があったとされ、強制退去処分前にも複数回、東京を訪れ新橋など都心のホテルを拠点に観光などをしていた。

 母は金総書記の2番目の夫人だったとされる成ヘ琳氏で、02年に療養先のモスクワで病死した。息子のハンソルさんはフランスの名門校、パリ政治学院で学び、メディアとのインタビューで金正恩朝鮮労働党委員長を「独裁者」と呼ぶなど北朝鮮の現体制に批判的な姿勢を示していた。(共同)

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