「優勝馬を当てろ!」 小学生の息子を14時間監禁 /済州

「優勝馬を当てろ!」 小学生の息子を14時間監禁 /済州

 ソ被告(63)は2008年、済州市内の自宅に祈とう部屋を作った。さまざまな宗教団体で活動した経験があり、瞑想(めいそう)や修業によって将来を見通すことができるようになると信じていたからだ。競馬にはまっていたソ被告は祈とう部屋を作って妻に一日中「祈とう・瞑想して優勝馬を予想しろ」として「競馬祈とう」を強要した。妻が拒否すれば暴力を振るった。ソ被告の3人目の妻だったAさんは結局、2013年に家を出てしまった。

 すると、ソ被告はAさんとの間に生まれた、当時小学校6年生の息子に、翌週のレースに出場予定の騎手と競走馬の番号を覚えさせ、一日14時間にもわたり「優勝馬を当てろ」と脅した。息子が嫌がると木刀で殴り、優勝馬を当てられなければ顔を殴ったり、首を絞めたりした。息子の頭から血が出るほど暴力を振るっても病院に連れて行かなかった。

 14年に息子が中学校に入学した後も、ソ被告は「父の看病」を理由に息子をよく欠席・早退させた。生計給与の条件付受給者(生活保護受給者に相当)であるソ被告は、地域内の勤労保持型自活勤労事業に申請だけして仕事をしないまま出勤簿に虚偽の署名をして、27回にわたり59万ウォン(約6万円)を受け取ったこともあった。

 ソ被告は1992年にBさんと結婚して娘が3人生まれたが、2001年からBさんと娘に「競馬祈とう」を強要、暴行を続けた。当時8歳と9歳だった娘2人は毎日午前5時から一日平均7-8時間祈とうさせられた。これが発覚、ソ被告は06年7月から2年間、刑務所に服役したが、出所後に結婚した3人目の妻Aさんと息子にまた「競馬祈とう」を強要したことになる。

 済州地裁のキム・ジョンミン部長判事は13日、児童福祉法違反などで起訴されたソ被告に懲役4年6月を言い渡し、80時間の児童虐待治療プログラム履修を命じた。キム判事は「被害者たちは一生、傷を抱えて生きていくしかない」と述べた。

済州=オ・ジェヨン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 「優勝馬を当てろ!」 小学生の息子を14時間監禁 /済州

right

関連ニュース