「物にも命があるのだから大切に使おうね」
幼い頃、祖母は優しく教えてくれました。
以前よく着ていた紺の長袖Tシャツ。
丈の短さが気になるようになり、ここ数年はタンスの奥で眠っていました。
もう充分着たのだから掃除用のウエスにでもしようか、と思いつつ決心がつかないまま。
そして、首回りがくたびれてきた紺の半袖Tシャツ。
気に入っていたので、外着として着れなくなっても部屋着として愛用していました。
この2枚を生かすため、半袖Tシャツのすそを切って、長袖Tシャツに縫い付けました。
同じ紺でも、微妙に色味が違います。
パジャマにするので気にしません。
着古してTシャツはよれよれ。
こんな事をするのは貧乏臭いと笑われるかもしれません。
「いいんだ、よくやったね」と天国の祖母は笑顔でほめてくれるはず。
またこのTシャツが着れるのだと、私の心は弾んでいます。