「女性が正会員になれない」五輪招致員会が資料に盛り込まず

「女性が正会員になれない」五輪招致員会が資料に盛り込まず
東京オリンピックのゴルフの競技会場になっている埼玉県川越市の霞ヶ関カンツリー倶楽部について、2012年に国際ゴルフ連盟から会場として承認を受ける際、東京都などで作る当時の招致委員会が「女性が正会員になれない」とする規約を、説明資料に盛り込んでいなかったことがわかりました。
霞ヶ関カンツリー倶楽部は、正会員に女性がなることを規約で認めておらず、IOC=国際オリンピック委員会は、競技会場として平等などを掲げたオリンピック憲章にそぐわないと、改善を求めています。

東京オリンピックのゴルフの競技会場は、2012年に東京都などで作る当時の招致委員会が霞ヶ関カンツリー倶楽部を選び、国際ゴルフ連盟の承認を受けましたが、その際、招致委員会が「正会員は男子とする」という規約を、説明資料に盛り込んでいなかったことがわかりました。

東京都が当時の招致担当者から聞き取った内容によりますと、「規約が問題視されるかもしれないと倶楽部には指摘したが、倶楽部側が『見直す』と話したため、問題はなくなったと思い、規約を英語に翻訳して説明資料に盛り込むことはしなかった」ということです。

これに対し、霞ヶ関カンツリー倶楽部の幹部は「都の担当者からは指摘は受けたが、問題となったら一緒に協議しようと答えた。見直すとは話していない」としています。

国際ゴルフ連盟は、NHKの取材に対し、「女性が正会員になれないことは最近まで知らなかった」としていて、規約の内容が説明資料に盛り込まれなかったことで、国際ゴルフ連盟やIOCが規約を知らないまま承認した可能性が出てきました。