普段あまり漫画の事は書いていませんが、ずっと読んでいた漫画が完結して感慨深かったので今日はおすすめの漫画について書こうと思います。
皆様、「それでも町は廻っている」という漫画はご存知でしょうか。
作者は石黒正数さんで、少年画報社からコミックスが出版されています。
現在連載は終了し、本日2017年2月14日に最終巻の16巻が発売されました。
また、最終巻の発売に伴い公式ガイドブックの「それでも町は廻っている公式ガイドブック廻覧板」も同時発売されたので今日はその両方のご紹介です。
実はそれ町最終巻はネットで予約していたのですが、公式ガイドブックが発売されることは知りませんでした。
本日手元に届いた「それでも町は廻っている16巻」の帯を見て「公式ガイドブック廻覧板」が同時発売されている事を知ったのであわてて書店へ走ってを入手することが出来ました。
それでも町は廻っているとは
「それでも町は廻っている」はヤングキングアワーズにて205年5月号から2016年12月号まで10年以上連載されていました。
2010年にはテレビアニメ化もされた作品です。
内容としては、東京の下町にあるメイド喫茶シーサイドを舞台に主人公の嵐山歩鳥(ほとり)の周りで起きる日常を描いている日常コメディーです。
メイド喫茶を舞台にと聞くとメイドの漫画かなと思いがちですが、メイドの要素はそんなに強くはありません。マスター(近所のお婆ちゃん)が「巷で流行っているらしい」という理由で普通の喫茶店をメイド喫茶にしただけです。
日常コメディーではありますが、内容は多岐にわたります。
宇宙人や幽霊などの超常現象。すこし不思議な話。街の事件を推理するミステリー的な話。日常の中に様々な分野の話が混ざりこみます。
主人公と同じく『シーサイド』でバイトしているタッツンこと辰野俊子や、親友の紺先輩、クラスの仲間や商店街の人々など魅力的な登場人物もたくさん。
下町が舞台なのでノスタルジックな話も多いです。
また、大きな特徴として時系列がシャッフルされているという事が挙げられます。
一話完結方式が多いため、連載と時系列が一致していなくても違和感なく読むことができますが、よく見ると主人公の歩鳥の髪型が全然違っていたり、学年も変わっていたりします。
こちらは後述の「公式ガイドブック廻覧板」に年表が掲載されているので改めて時系列を確認しながら読み返したくなりました。
日常コメディが好きな方、ちょっと不思議な話が好きな方にはとてもお勧めできる作品です。メイド喫茶が舞台ですがどちらかといえば歩鳥たちが住む商店街を舞台にしたコメディー作品です。
それでも町は廻っている16巻
発売直後という事で内容的なネタバレは避けますが、最終巻だけあり色々な結末に関する話が多いです。
なかでも「歩鳥とタッツンの関係」「シーサイドに関する話」は読みながら終わりを感じて寂しくなってしまいました。
「日常コメディー」は終わらない日常が前提になって進んでいますが、やはり物語が完結する際には何かの変化が必要です。
そんな日常は続いていきますが、けじめとしての話が書かれています。
最終話までの流れに関しては、様々な解釈の余地があり一読しただけでは良くわかりませんでした。後述の公式ガイドブックを読んで納得がいきました。
また、「エピローグ」として連載終了から少し後の話も収録されています。
こちらもいい話でした。
それでも町は廻っている公式ガイドブック廻覧板
最終巻と同時発売になった公式ガイドブック廻覧板。
・作者による全話レビュー
・時系列が一目瞭然の「それ町年表」
・扉絵集
・カラーイラスト描き下ろしのキャラクター図鑑
・単行本未収録漫画
と、盛りだくさんの内容です。
特に作者による「再読の手引き」という全話レビューは、謎や仕掛けの多い『それ町』を読み解くためのガイドとしてとても面白い内容でした。
細かいネタに関しても説明があるところが素晴らしいです。
連載時には物議をかもした最終回に関する作者なりのアンサーも書かれていました。
まだ全てを読めてはいませんが、名前の通り再読の手引きとして1巻から読み返したいと思います。
また、年表も重要な出来事が併記されているので再読の際に見返したくなる内容でした。
印象的なキャラクターが多い作品なので、説明付きのキャラクター図鑑もとても面白かったです。
「それ町」を読んできた方、これから読もうと思っている方は、最終巻まで読んだ後にぜひこの公式ガイドブックを手に取っていただきたいです。
作者による「再読の手引き」だけでも買う価値があると思います。
まとめ
全16巻で完結した「それでも町は廻っている」と、公式ガイドブック廻覧板のご紹介でした。
アニメ化もされているので作品名を聞いたことがある方も多いと思いますが、完結を期に読んでみてはいかがでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。