株式会社リクルートホールディングスは、2017年3月期の第3四半期の決算発表を行った。そのなかで、スタディサプリの高校生向けサービスの有料会員数は、23.7万人であることを発表した。
リクルートホールディングス、2017年3月期第3四半期決算説明資料
昨年同時期の有料会員数は15.3万人で、約8.4万人が増加した。
過去のリクルートホールディングス決算説明資料でも、スタディサプリの高校生向け会員サービス(旧:受験サプリ)の有料会員数が発表されている。
スタディサプリの有料会員数推移(高校生向けサービス)
決算説明資料で発表されている、スタディサプリ高校生向けサービスの有料会員数を時系列で並べたのが上のグラフ。
- 15年3Q末:5万人
- 16年3Q末:15.3万人(前年+10.3万人)
- 17年3Q末:23.7万人(前年+8.4万人)
一昨年の3Q末と合わせて比較すると、15→16年では10.3万人、16→17年では8.4万人有料会員数が増えている。
スタディサプリの有料会員は月額980円で利用が出来る。
有料会員の平均継続数は公表されていないが、以下のようにシミュレーションを行うと、大まかな売上が想定出来る。4ヶ月以上は平均で継続すると考えると、獲得会員からの売上(前年度からの繰越を除く)は、約3−10億円と推定される。
月額 | 平均継続月数 | LTV | 売上:円 |
980 | 12 | 11760 | 987,840,000 |
980 | 10 | 9800 | 823,200,000 |
980 | 8 | 7840 | 658,560,000 |
980 | 6 | 5880 | 493,920,000 |
980 | 4 | 3920 | 329,280,000 |
前年からの継続会員も一定ボリューム存在することが推定されるため、合計の売上は不明。
進研ゼミ高校講座の会員数推移(参考)
スタディサプリと比較されることの多い、ベネッセが提供する進研ゼミ高校講座の会員数は、ベネッセの決算発表から知ることが出来る。
個人情報流出以降、進研ゼミ高校講座は会員数の減少が続いており、2012年から半数以下になっているが、4月時点の在籍数で約15万人と規模としては依然大きいことがわかる。
※進研ゼミの数字と、スタディサプリの会員数を単純比較は出来ない。スタディサプリはおそらく累計の有料会員数、ベネッセは在籍数(卒業、退会を省いている)を公表しているため。
進研ゼミ高校講座の売上高推移(参考)
進研ゼミ高校講座の売上高は直近で、約148億円。120億円以上減少してはいるものの、規模は依然大きい。業態は異なるが、学習塾、予備校と比較しても規模が大きいことがわかる。
なお、進研ゼミ高校講座の月額の平均は約8,400円で、スタディサプリの約8.5倍となっている。