三重県桑名市の元環境政策課長が公共工事の指名業者の社長から現金をだまし取ったとされる事件で、元課長が別の女性からも現金1千万円を詐取したとして、愛知県警捜査2課などは5日、三重県東員町南大社、太田耕史被告(54)=詐欺罪で起訴=を詐欺容疑で再逮捕した。
県警によると、太田容疑者は市職員ら30人以上に虚偽の投資話を持ちかけるなどして、1億円以上の金を集めたとみられる。県警は同容疑者周辺の不透明な資金の流れについて、全容解明を進めている。
再逮捕の容疑は2007年3月、同市の50歳代の知人女性に「医療法人をつくるので、出資して理事になれ。200万円を貸すから1千万円にして振り込め」などと虚偽の出資話を持ちかけ、銀行口座に計1千万円を入金させた疑い。
同容疑者は先月、名古屋市北区の産廃設備関連会社の男性社長に虚偽の話を持ちかけ、計4千万円を詐取した疑いで逮捕、起訴された。同容疑者は数千万円単位の借金を重ねていたとみられ、県警はどのような経緯で詐欺行為に手を染めたのか、さらに捜査する方針。