横浜・みなとみらいのすぐ裏側に広がるディープな大人の酒場街「野毛」は、このせせこましい世の中にあって、酒好きの大人たちが真の自由を満喫する事ができる、全国の中でも希少な酒場街。
およそ500軒と言われる数の酒場がひしめくように軒を連ね、懐かしくて味わい深い昭和の名店の数々が今日も焼き鳥の煙を上げる。まずは老舗の「末広」で定番の焼き鳥を味わうもよし、ジャズ喫茶の名店「ちぐさ」で大音響の名曲に触れるもよし、居酒屋気分ならなんでも揃った「大黒屋」でワイワイ飲むもよし。そして最後は愛され続けるバー「山荘」で〆のカクテルを味わうもよし。
かつてはおじさんたちの飲み屋街と揶揄され、古臭いと思われた時期もありましたが、今では小粋なバルやカジュアルなイタリアン等の業態も次々に増え、気がつけば酒と食を愛する女性たちにも支持される街になりました。
そんな奥深い魅力を持った野毛の街に、実はまた一軒のお気に入りができました。そこは野毛で古くから営む昭和の名店でもないのに妙に居心地がいい。そして誰もが気楽に飲めて、酒の肴がやたらと美味しくて、最後に値段も良心的。今回は夜飲みでも昼飲みでもリアルにおすすめできる、野毛小路の先のビストロを皆さんにご紹介しておきたいと思います。
野毛の達人も見落とすかもしれない、意外な場所に意外なお店
今回紹介するお店があるのは、野毛小路のど真ん中ではなく、野毛を飲み歩く達人たちにとっても意外であろう「ちぇるる野毛」の1Fの路面。おいおい、ちぇるる野毛って懐かしいな。あそこの周辺にそんなお店あったっけ?と思う方もいるかもしれませんが、あるんですよイイ所が。
その名も「串焼き。ビストロ ガブリ」。ちぇるる野毛1Fの路面にこんな感じで店を構えていますが、このちょっとオシャレな外観とは裏腹に、野毛の酒飲みたちも十分に満足できる、素晴らしき酒と料理が揃っている一軒なのです。
店内に入ってみると既に満席状態。訪れたのは土曜日の午後2時頃だった訳ですが、昼飲みの時間帯からこの場所でこれだけ賑わっているというのはスゴい。次々とお客さんが訪れ、若いカップルから夫婦、男性の友人同士や女性の友人同士に至るまで、実に様々な人が明るいうちから昼飲みを楽しんでいます。
串焼きだけじゃない!酒好きの心を煽るメニューがざっくざく
店内を見渡せば、「極上レバー」「黒毛和牛A4赤身」「信玄どりのむねとろ」「うずら串」などなど、今にも酒が飲みたくなるようなメニューの文字が勢いよく踊っています。こちらのお店では様々な串焼きを1本単位から注文する事ができ、注文次第では本当に安く帰れてしまうのです。
また、串焼き以外のメニューも熱いんです。串焼きだけなら野毛にたくさんお店はあるものの、たまにはちょっと珍しいものを肴にして一杯飲みたい。そんな時には「トリュフ大根」などのメニューも超がつくほどのオススメです。
お酒に関しても店内のボードやメニュー表にこんな感じで書いてありますが、ビール、スパークリング、ハイボール、ワイン、酎ハイ、サングリアなどラインナップも十分。たぶんここは男性が女性をデートに誘う際、カジュアルさ加減がちょうどいいと思います。また、野毛でオシャレに飲んでみたい!という女性の1軒目としても良いのでは?
ハッピーアワーがお得すぎるから見逃すな
まずは駆けつけの1杯ということで「ガブ飲みスパークリング」をチョイス。これだけなみなみと注いでもらえて、1杯300円という安さ!
こちらのお店にはハッピーアワーがあり、土日祝日の12時から17時までならガブ飲みスパークリングが300円というありがたい値段なのです。通常時は500円です。
ちなみに平日の15時から19時までの時間帯のハッピーアワーは生ビールが300円、ハイボールが250円という安さ!
もちろん、まずはビールで昼飲みのエンジンをかけるぞ!という方もいるでしょう。ちゃんとビール(ハッピーアワー以外は500円)も頼みました。笑
この日はお通しとして枝豆が出てきましたが、これがやけにウマい!!!枝豆をしそに浸け込んで一工夫したものでしょうか。妙に美味しくてビールが一気に進んでしまいました。
ガブ飲みスパークリング用にオーダーしたのは、「キャロットラペ(380円)」というフランス風のニンジンサラダ。これがまたスパークリングと合う合う。さっぱりしたビネガーの酸味とレーズンの甘味のバランスが心地よく、軽快にワインが進んでしまう逸品です。今がハッピーアワーでよかった……。
そしてこちらが個人的に超お気に入りの「トリュフ大根(これがまた280円と安い!)」。おでんの大根にトリュフソースがたっぷりとかけられ、黒胡椒のアクセントがまたいい感じ。こうやって真ん中からカットしていくと、ジュワジュワっとトリュフソースが下へ溢れるように流れていくのです(このトロトロ感がまた好き!)。
そしてあのおでんの大根の柔らかさと深み、そこに出汁とトリュフソースが融合した旨みが加わり、なんともクセになる味わい!トリュフソース出汁を最後まですすって飲みきってしまうほど、ハマってしまったメニューでした。
1本100円~の串焼きにまた酒が進んでしまう
そんなタイミングでちょうど串焼きも焼き上がり、テーブルの上は一気に肉肉しい華やかさ。極上レバー(100円)や上タン(360円)、焼きチーズ串(200円)、ハツの炙りパッチョ(380円)などが続々と登場です!こちらのお店には酒飲みのツボを押さえたメニューが、なんとも小憎たらしいほどに揃っているのです。
気がつけば「自家製サングリア(600円)」を片手に気持ちよくほろ酔い。野毛はやっぱり楽しい~!などと言いながら土曜日の昼飲みを満喫しております。
このテッカテカの旨い脂がたまらないトモサンカクには西洋わさびをちょっとつけて。口の中に一気に広がる肉汁と、ピリリと爽快感のある辛味の組み合わせがまた美味しかった!
そして焼きチーズ串からはフワフワとチーズの良い香りが。こんな感じでオリーブオイルに浸して口の中に入れれば、もう口内はめっちゃチーズだらけ!
〆には「トリュフ焼きおにぎり(1個380円)」なる幸せ過ぎるメニューまでオーダー。普通の焼きおにぎりでも十分美味しいのに、トリュフとチーズの香りが悶々と立ち込めています。表面にカリカリの焦げ目がついたこの逸品も、素晴らしく美味しかったです……!
こんな感じでおにぎりを割ってみると、さらにトリュフとチーズの香りが立ち、鼻とお腹を一気に満足させてくれる。これは次回も必ずリピートしよう!と心に誓った逸品でした!(ああ、今すぐまた食べたい・・・)
ちなみにこちらが野毛の「串焼き。ビストロ ガブリ」の店長さん。控えめで穏やかな方なのに、作り出す料理の数々は酒好きのハートを鷲掴みするものばかり。ここは野毛の中でもレギュラーの枠に入れておきたい素晴らしきビストロです。野毛の奥深さは野毛小路の中だけにあらず。本当お薦めのお店ですよー!
紹介したお店
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取材・編集/ソーシャルグッドマーケティング