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みずほ銀で人事部長が「長期療養」へ――旧興銀役員の無理難題でダウン(「選択」1月号)

選択 2/13(月) 10:31配信

 みずほ銀行で約一年前から進められてきた「DKB撲滅作戦」。部長級などの枢要ポストから旧第一勧業銀行(DKB)出身者を排除するとともに、昇格・昇給対象者を大幅に削減するものだが、大詰めにきてやや混乱しているらしい。作戦を指揮する旧日本興業銀行出身の人事部門トップ、石井哲・常務執行役員が次々と繰り出す無理難題に心身を蝕まれたのか、ナンバー2として実動部隊を率いてきた旧富士銀行出身の宇田真也・グループ人事部長が突如、顔面神経痛を発症。長期の戦線離脱を余儀なくされている。
 人事部長がダウンした引き金とされるのは、石井氏が指示した「人事政策の抜本的改革」だ。現在の年功序列的人事制度を廃止し、完全能力主義の人材登用制度に切り替えるよう具体策を要求したという。旧DKB勢を一掃しつつあるとはいえ、行員数でみると旧三行の中で石井氏ら旧興銀勢は依然、劣勢だ。能力主義を前面に打ち出せれば「相対的に優秀な行員が多い」とされる旧興銀勢に有利に働くと考えたのだろう。だが、宇田氏の目的は一にも二にも旧富士銀の勢力拡張。「旧DKB勢ばかりでなく、こっちも封じ込められてしまう」(旧富士銀出身行員)として、石井氏の指示をかわし続けてきたが、催促は日々激しさを増すばかり。ときには「パワハラまがいの行為さえ繰り返されていた」(関係者)とされる。旧富士銀出身行員の一部からは「仇はとる」との声も上がっているという。二〇一七年は再び三つ巴の争いか――。
                              選択出版(株)

最終更新:2/13(月) 15:47

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