スタート後に選手紹介⁉ 未熟な運営、平昌五輪に課題浮き彫り=スピードスケート世界選手権

シャトルバス5台、運行時間まちまち

 9日から行われていた2017国際スケート連盟(ISU)スピードスケート種目別世界選手権(江陵スピードスケート競技場)が12日、幕を下ろした。各国の選手やコーチング・スタッフたちは大会施設や氷質にはほぼ満足している様子だった。ISUのヤン・ダイケマ会長(72)=オランダ=も12日、韓国人記者との懇談会で、「小さな電光掲示板が2つしかなかったのが残念だが、大会は非常に順調かつ無事に行われた」と評価した。

 しかし、平昌冬季五輪1年前の「リハーサル」的に行われた大会としては運営が未熟だったとの指摘も少なくなかった。各国選手やコーチング・スタッフが最も不便さを訴えたのは輸送に関する問題だった。車で1時間の距離にある公式宿泊施設(襄陽)と競技場(江陵)を行き来するシャトルバスが5台しかなく、運行間隔が30分・1時間・1時間15分などと不規則だったためだ。カナダ代表チームの関係者は「翌日のシャトルバス運行時間が前日夜になってやっと決まるなど、練習予定を立てるのに支障があった」と語った。基本中の基本である意思疎通ができず、運営に不便さを感じる事態もあったという。あるISU関係者は「選手の宿泊施設や輸送に関する問題を担当する組織委員会担当職員が英語ができず、別の担当者の助けを借りていた」と述べた。道案内するボランティアが観客席の位置を正確に知らずに迷う姿もしばしば見受けられた。

 全世界に生中継される五輪だったら恥をかきそうな一幕もあった。大会初日の9日、女子3000メートルの試合で、「レディ(用意)」という号令があった後に一足遅れで場内アナウンサーが選手を紹介したことだ。

 専門家の多くが「平昌のハードウェアは完成段階にある。今後は大会運営に関心を注がなければならない」と指摘してきた。今回の大会を通じて、こうした指摘が正しいことがあらためて証明された。組織委関係者は「大会中に明らかになった問題点を把握し、完ぺきな五輪になるような計画を立てる」と語った。

江陵=キム・スンジェ記者
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