座ると小さい、と言われた~辞めてしまったけど逃げてません~
昨日も子どもと机をはさんで、その子どもの学校から与えられたワークブックを広げていました。
ワークブックなどについての悪口は相当書いてきました。どんな簡素なものでも、欄外に余計な「大きなお世話」が書いてあります。そういうものがある方がよいと考えて副教材として取り入れる学校が、子どもや保護者の負担を考えていないということも言ってきています。
今回の話題はそれとは違って、いきなり、「なんか、座ると小さいな」と言われた話です。
私は子どものころから座高が「低い」のです。計測していた人が、「背筋を伸ばせ」「頭をまっすぐに」というので思い切り伸ばします。頭を計測機で、カンカンと何度もやられます。
結局、身長の半分以下、という数字になってしまいます。
今は「座高」は身体測定からなくなりました。もともとなんで測っていたのかわかりません。
教員をやっていたとき、45分の授業のなかで10分ぐらい、子どもたちに自由に課題に取り組ませる時間を持つことが多くありました。授業中に、漢字や計算を少しでも多くする時間を作るためです。
そのような時間に机間指導をすることもありましたが、反対に自分の存在を意識させないようにしたいと考えることもありました。そうすることで、今で言う「アクティブラーニング」のような場面や、成立するかどうか私には具体的な子どもの姿を思い浮かべながらまだ結論の出ない「学び合い」のような場面が見えて、私は楽しく過ごせました。子どもたちも楽しく課題に取り組んでる様子がありました。
そういう時間を持つと、自分で考えて書く時間を確保でき、それが学習の成果として現れるので、45分、教師がしきっている授業よりもいい、と今も思ってます。
ただし、私はおしゃべりなので、それがわかっていて、気が付くとしゃべりすぎていて、子どもから、「本題にもどれ」と言われたことも少なくありません。そういうときも、案外うれしいものです。
久しぶりに「座ると小さい」と言われて、教室で教卓の椅子に座ると、前の席の子どもに隠れてしまっていたことを思い出しました。
また、低学年の場合は、あえて座ることで、実際に「上から目線」にならず、ほとんど私が全員から少し上ぐらいのところに顔がある状態になるので、小さい子どもたちからもいろいろな意見や感想を聞きやすくなっていたのだと、今頃、気づきました。
先生というものは教室で立っているのがふつうです。しかし、私は体が大きい方なので、小学校では、「子どものなかにいるとガリバーのようだ」と他の教師から冷やかされたものです。
過去形で話すことは悲しいことです。いろんな事情もあり、大学を辞めたあとどんな形でもいいから小学校の現場に戻りたいと考え、少しばかりお願いもしてみたのですが、年齢と経歴が障壁になってしまうのです。
用務員さんでもいいので、どこかで雇っていただけるとうれしいなと思っています。私はどの学校でも用務員さんと仲良くしていただきました。子どもや教員が毎日当たり前のように学校で過ごせるのは用務員さんのおかげだと思っていて、出張などがあると、用務員さんにお土産を買ってきていました。用務員さんのお仕事を、教員よりも低く見ていないということを言いたかったのです。「用務員さんでもいいので」と書いてしまったので、言い訳をしました。
ただし用務員さんにも定年があるようですし、地元では使いにくい人間だと思われているので、現実的ではなさそうです。
あるブログに「愚痴ブログ」ということばがあり、自分のことだと思っているのですが、まさに言われても仕方がないなとも思うので、こういうことを書いているのだと思います。
座ると小さい、の話でした。
これは、示唆に富んだことばだなと思いました。
何かの文章を書くときに、私はどうしても、そのまんまの私で書いてしまいます。それが、見方によっては、なにか威張ってる、とか、上から目線、と言われても仕方がないところがあるのでしょう。
子どもが、「座ると小さい」と私に言うときは、たいてい笑顔です。そして、話しやすい存在であるようです。他の低学年の男の子からは「食べたい」とよく言われます。中学年の女の子には、眼鏡をはずしたときに「かわいい」と言われて面食らいました。
座ってばかりもいられませんが、文章を書くときには、そういうこともこれからは考えたいと思います。
この文章の印象がどうなのかはわかりません。こっけいだと思われるでしょうが、これを書いている間、椅子の上で縮んで書いていました。やっぱりそういうことではないのだという気もします。
どうも身の丈がよくわからない日々が続きます。
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