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【ソウルからヨボセヨ】ピョンヤンと間違われるピョンチャン 泥縄で間に合う?

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【ソウルからヨボセヨ】
ピョンヤンと間違われるピョンチャン 泥縄で間に合う?

雪祭り会場に設置された巨大な五輪マークの雪像=6日、平昌(共同) 雪祭り会場に設置された巨大な五輪マークの雪像=6日、平昌(共同)

 韓国の冬は寒いが雪はそんなに降らない。日本のような1メートル以上も積もる豪雪地帯はない。その代わり気温は低いので川や田畑はガチガチに凍る。そこで昔は子供たちがよく“田んぼスケート”をやっていたが、最近は見なくなった。今や塾だゲームだといって外では遊ばなくなったようだ。

 そういう冬なので韓国はスケートは強いがスキーは弱い。来年の「ピョンチャン冬季五輪」に向け、そこが悩みだ。派手好みで何でも意気に感じて「エイ、ヤッ!」とやってしまう韓国人にはスキージャンプなど似合いと思うのだが。

 ピョンチャン五輪があと1年ということで話題だがいまいち盛り上がりがない。理由は韓国でスキーがまだそれほど一般的でないことと、場所の問題がある。首都圏中心の圧倒的な中央集権体制という「国のかたち」から、韓国では昔から地方の存在感が弱い。

 今回のピョンチャン(平昌)も相当、田舎で、競技場から離れている平昌の町など国際イベントをやる雰囲気ではない。国際的にピョンヤン(平壌)と間違われたりもしている。ただこの平昌を含む江原道の気質は「岩下老仏」といって人びとの心根はすこぶるいい。それに韓国人は一気呵成(かせい)で泥縄、駆け込みがうまく、短期決戦に強いので1年後は見事にかたちを整えているはずだ。(黒田勝弘)

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