米政権幹部、フリン大統領補佐官を擁護せず ロシア当局との接触疑惑で
- 2017年02月13日
ドナルド・トランプ米大統領の下で国家安全保障担当の補佐官を務めるマイケル・フリン氏が、政権発足前にロシア当局者と経済制裁について協議していたとの疑惑について、スティーブン・ミラー大統領補佐官(政策担当)は、先週末行われたメディア各社との複数のインタビューで、フリン氏を擁護するのを控えた。
フリン氏本人はロシア政府関係者との接触を当初否定していたが、その後、確信がないと発言を修正した。
フリン氏は、民間の立場で米政府の外交政策に関与することを禁じる法律に違反した可能性がある。
ミラー補佐官は複数のインタビューでフリン氏に対する疑惑について質問を受けたものの、「微妙な問題」についてコメントする立場にないとして、明言を避けた。
フリン氏は昨年の大統領選でトランプ氏への支持を早くから表明していた。しかし、政権内部ではフリン氏に対する厳しい見方が出ているもようだ。
フリン氏は昨年12月に、ロシアのセルゲイ・キスリャク駐米大使と電話で話した。フリン氏は、ロシアのクリミア併合を受けて実施された対ロ制裁について協議したことを否定したが、9人の前職・現職の政府関係者が対ロ制裁が話し合われたと米紙ワシントン・ポストに語った。
これを受け、フリン氏の広報担当者は記者団に対し、制裁が話し合われたかどうかフリン氏は「確信がない」と述べた。
南部フロリダ州で自ら所有するリゾート「マール・ア・ラーゴ」で週末を過ごしたトランプ大統領は、疑惑について公にコメントしていない。
マイク・ペンス副大統領からも依然として反応が出ていないが、ペンス氏は以前、フリン氏とロシア当局者との接触を否定していた。AP通信によると、ペンス、フリン両氏は10日に2回協議を行ったという。
AP通信は、政権関係者の話として、トランプ大統領が疑惑への懸念を示しているが、フリン氏の辞任を求めるのかは不明だと報じた。
週末には、ミラー氏以外にも複数のホワイトハウス高官が疑惑についてコメントを求められたが、発言を控えている。
(英語記事 White House aide declines to back Flynn over Russia contact)