皆さん、ネオジオ遊んでましたか?
ネオジオの話というか、MVS筐体の話から始まるかも知れません。
当時、ネオジオといえば100メガショーーーック!!!っていう例のアレでして。ネオジオ発売当初はナム-1975とかジョイジョイキッドとか戦国伝承とか人気今ひとつでしたけど、91年の餓狼伝説以降、格ゲー人気の高まりと歩調を合わせるようにして凄い人気出ましたよね。ネオジオ。私はクロスソードとかもめっちゃ好きだったんですけど。
ネオジオが一台置いてあると、そこはゲームセンターになる。当時はそれが誇張でなかったくらい、「MVS筐体一台で、ゲームが複数タイトルの中から選べる」というのが、ゲーム小僧たちには物凄く画期的なことに思えたんです。何これゲーム選べるじゃん!!!すげえ!!!!って。いやもう盛り上がった盛り上がった。
龍虎の拳や餓狼2、サムスピ以降は、大体「格ゲー3タイトル + フライングパワーディスク」っていうセットでスーパーの軒先に置いてあるのが定番の光景になってましたよね。ビューポイント大好きだったんで、ビューポイントが入ってるMVS筐体あちこち探し回ったりとかしたんですけど。
で、その当時、ネオジオの筐体って台によってボタン配置にバリエーションがあったんです。
例えば、単純に「ABCD」の順で並んでいる横一列配置。
次に、
AC
BD
の配置で並んでいるボックス配置。これ、AとCがパンチで、BとDがキックだった2以降の餓狼に対応してたと思うんですが。
これ、厄介なことに
AB
CD
で並んでる筐体もあったんですよ。これは多分サムスピ・真サム対応だったんですかね?AB同時押しで大斬りになるから。
もうちょっとあとになってくると、6ボタン筐体にネオジオを入れた関係で横一列配置が出来ず、
BCD
A
で並んでる配置とか、
ABC
D
で並んでる筐体とかも出現してきました。
今から考えてみると、同じハード、同じゲームシリーズでここまでボタン配置が統一されてないのってどうなのって思わないでもないんですけど、当時は何せ「ゲーセンごとにボタン配置が違う」「下手すると同じゲーセンでも筐体ごとにボタン配置が違う」というのが割と普通だったんで、みんなそれに順応するべく必死で練習してたんですよ。
で、当時私、餓狼とかやる時、主に
AC
BD
のボックス配置で練習してたんです。上列がパンチ、下列がキックっていうの自体は、ストIIも同じだったんでそこまで問題なかったんですけど。
ただ、この配置、何が問題ってBC同時押しがめっちゃやりにくいんですよ。指が斜めにまたがるじゃないですか、この配置。ただでさえ同時押し苦手で、サムスピの半蔵のモズ落としですらどうしても小モズになっちゃって毎回悔しい思いをしていたのに、もう入力出来ないこと出来ないこと。
皆さん覚えてらっしゃると思うんですが、一時期、特にネオジオのゲームってやたらコマンドが複雑化していったじゃないですか。あれ、ネオジオっていうか主にSNKのせいだと私思ってるんですけど、そのスタート地点が餓狼2だったと思うんですよね。餓狼2の超必です。超裂破弾とか鳳凰脚とかダイナマイトいずな落としとか。
龍虎の超必はコマンド自体は簡単だったんでまだよかったんですよ。ただ、餓狼2の時って、21416+BC同時押しとか、21416+BD同時押しとか平気で入力させたじゃないですか。あ、この数字の意味が分からない方はテンキーの矢印表示を見てみてください。
21416の時点で既に大概なのに、しかもBC同時押しって。お前はパワーゲイザーを出させる気があるのかと問いたい。小一時間どころか18時間くらいぶっとおしで泣くまで問い詰めたい。その上ガロスペになったら、ブレイクスパイラルが4123692+BDとか、レイジングストームが1632143+BCとか、ふざけてんのかマジで。
コマンド入力だけでも泣く程しんどいのに、とどめに待ち受けているのが斜め同時押しですよ。どんだけトラウマかという話です。
いや、勿論事情はある程度分かるんです。龍虎の当時、超必は「対戦上でのテクニック」というよりは「隠し技」という、「隠れている」ことの方が役目として大きい存在だった。龍虎乱舞とか、当時は完全に存在隠蔽されてましたもんね。「出たらビックリ」という技であって、簡単に出される訳にはいかなかった。だからコマンドを複雑化させた。
ただ、言ってしまえば、餓狼スぺの頃なんかもう完全に超必の存在なんて知れ渡ってたじゃないですか。ある程度、超必が出せることが対戦の前提にすらなんていたんですよ。対戦のテクニックの中に、「超必のコマンドが入力できるかどうか」というものが必須の要素として組み込まれてしまっていた。しかも、ボタン配置は筐体ごとに統一はされていなかった。
それであれか、レイストかと。ブレスパかと。ブラッディフラッシュかと。
コマンドの複雑化って、格ゲーの高速化と共に、「俺はもうこのジャンルについていけない…」という人を大量に生んでしまった二大要因の一つだと思うんですよ。私、SNKのゲームは基本的に大好きなんですが、「一時期超必のコマンドを非常に複雑化させてしまった」ことだけは弁護の余地がないと考えています。
鳳凰脚やパワーゲイザーのコマンド考えた人おなかこわせ、というピュアな思いで心がいっぱいなわけです。単純に言ってしまうと不器用勢としての個人的な恨みです。
それはそうと、こののちカプコンは「ヴァンパイア」において、モリガンのダークネスイリュージョンのような「ボタン順番押し」というコマンドを考案しまして、一時期は「カプコンお前もか!!」とか思っていたんですが、こっちはなんか割と早く慣れました。なんでだろうな。ただ、それでもマーヴルのエリアルレイヴは大変だった。
まあ、手先が不器用な人も不器用なりに、格ゲーの世界を渡っていたんだよーという思い出話なのか愚痴なのかよくわからない話でした。
今日書きたいことはそれくらいです。
バーチャとかスマブラみたいに、意図的に一旦リセットをかけるつもりでデザインしない限りは、ですけど