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【コラム 撃戦記】

タトゥー是非、真剣に考える必要 プロ格闘技全盛時の姿を取り戻すために

2017年2月12日 紙面から

 2020年東京五輪までに日本を訪れる外国人旅行者4000万人を目標に掲げる日本。タトゥー(刺青)の賛否に議論が盛んだ。

 先日、看護専門学校の生徒が刺青で休学処分を受け、東京地裁に提訴した。昨年12月には全日本柔道連盟が高校生以下の連盟主催大会にタトゥーのある選手を出場させないことを決めた。11月には大阪市が刺青調査拒否で職員が訴えた裁判で職員の敗訴が確定した。6月には米海兵隊が内規で頭部や首筋のタトゥーの見直しを決定。口の中、手首、ひざ、肘や手に彫ることも禁止。5月には彫り師団体が法整備と規制の緩和を求めた請願署名を国会議員に渡した。その一方で、文化の多様性から、訪日客の入浴許可を検討する温泉地も出た。

 頭を痛めているのはプロ格闘技界も同じだ。「本当は敬遠したいが、選手はファッション感覚。禁止したらカードが組めない」という声もある。私はテレビの格闘技中継がお茶の間に敬遠される要因にタトゥーがあると考えている。テレビ中継は電波を買ったCSやBS、ネットの有料配信に移行していて、地上波が減る傾向にあるため、さほどタトゥー問題は大きくなっていない。しかし、格闘技が今後、PRIDEやK−1の全盛時のように地上波への本格的な復帰を目指しているなら、この問題は真剣に考えなければならないだろう。 (格闘技評論家)

 

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