生徒自殺 中学校「担任教師の不適切な指導あった」
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今月6日、愛知県一宮市の中学3年の男子生徒が大阪の商業施設から飛び降りて自殺し、中学校は、記者会見で、「担任の教師による不適切な指導があった」と説明しました。市の教育委員会は、今後、第三者委員会を設置し、生徒の自殺との関係などを調べることにしています。
今月6日の午後11時半ごろ、愛知県一宮市の市立中学校に通う3年生の男子生徒が、大阪の商業施設の7階から飛び降りて自殺しました。一宮市の教育委員会によりますと、当日、男子生徒が友人に渡したゲーム機に、「担任によって人生すべてを壊された」といった内容のメモが残されていたということです。
男子生徒が通っていた中学校の校長は、13日記者会見し、「生徒が自殺した原因の1つとして、担任の教師による不適切な指導があった。大切な命を守りきれず申し訳ない」と述べました。不適切な指導の具体的な内容については、授業でクラスに資料を配る役を何度もさせたことや、去年9月、体育祭の組み体操でバランスを崩して倒れた際、適切に対応しなかったことをあげました。
学校は、保護者からの連絡で、男子生徒が担任の教師に不信感を持っていることを把握し、去年10月からは、ほかの教師も授業に同席させるなど、接触する機会を減らす配慮をしていたということです。
この問題で学校は、12日夜のPTA総会で「担任の教師によるいじめがあったと認識している」と説明しましたが、これについて、校長は、「遺族の意向をくみ取り、そういう表現を使った。いじめとは断定できない」と述べ、担任の教師のいじめという認識は、当初から持っていないと説明しています。
市の教育委員会は、今後、第三者委員会を設置し、男子生徒が自殺するまでのいきさつや、担任の教師の指導との関係などを調べることにしています。
男子生徒が通っていた中学校の校長は、13日記者会見し、「生徒が自殺した原因の1つとして、担任の教師による不適切な指導があった。大切な命を守りきれず申し訳ない」と述べました。不適切な指導の具体的な内容については、授業でクラスに資料を配る役を何度もさせたことや、去年9月、体育祭の組み体操でバランスを崩して倒れた際、適切に対応しなかったことをあげました。
学校は、保護者からの連絡で、男子生徒が担任の教師に不信感を持っていることを把握し、去年10月からは、ほかの教師も授業に同席させるなど、接触する機会を減らす配慮をしていたということです。
この問題で学校は、12日夜のPTA総会で「担任の教師によるいじめがあったと認識している」と説明しましたが、これについて、校長は、「遺族の意向をくみ取り、そういう表現を使った。いじめとは断定できない」と述べ、担任の教師のいじめという認識は、当初から持っていないと説明しています。
市の教育委員会は、今後、第三者委員会を設置し、男子生徒が自殺するまでのいきさつや、担任の教師の指導との関係などを調べることにしています。
父親「学校の対応 信用できない」
自殺した男子生徒の父親はNHKの取材に対し、「担任の教師から、どのような不適切な指導があったのか詳しくは知らないが、妻からも息子が担任の教師を嫌がっていたことは聞いていた。息子が嫌がったいちばんの理由は、去年9月、体育祭の組み体操でけがをした際に、十分な対応をしてくれなかったことだと思う。ほかにも細かいことが積み重なっていた」と話しています。
さらに、「校長から『受験シーズンなので、大ごとにしないで』というようなことを言われたり、学校や教育委員会が担任の教師1人の責任にしようとするコメントを出したりしているので、信用できない」と話しています。
さらに、「校長から『受験シーズンなので、大ごとにしないで』というようなことを言われたり、学校や教育委員会が担任の教師1人の責任にしようとするコメントを出したりしているので、信用できない」と話しています。
「不適切な指導」とは
中学校は13日の会見で、「不適切な指導」を確認できた内容として2点を挙げました。
その1つは、去年9月、男子生徒が体育祭で2人組での組み体操を演技中にバランスを崩して倒れたあと、保護者から相談を受けましたが、担任が具体的な対応をとらなかったというものです。
体育祭が行われた日の夜、生徒の母親から「息子が手が痛いと言っている」と連絡を受けたとき、担任は、職場での飲み会があったため、「用があるので、あすにしてほしい」と述べ、対応を保留したということです。
その2日後、生徒は、病院の診断の結果、右手の親指を骨折し、左手の親指にヒビが入るケガをしていたことがわかり、母親から教頭にその日に相談があって初めて学校側が生徒のけがを把握したということです。
このほか、担任は、男子生徒ともう1人の別の生徒に、「頼みやすいから」という理由でプリントの配布を何度もさせていたということです。これらの対応について、校長は「適切な対応ができなかったうえ、生徒の心境に気付けず、大切な命を守れなかったことは、申し訳なく思う」と話しました。
その1つは、去年9月、男子生徒が体育祭で2人組での組み体操を演技中にバランスを崩して倒れたあと、保護者から相談を受けましたが、担任が具体的な対応をとらなかったというものです。
体育祭が行われた日の夜、生徒の母親から「息子が手が痛いと言っている」と連絡を受けたとき、担任は、職場での飲み会があったため、「用があるので、あすにしてほしい」と述べ、対応を保留したということです。
その2日後、生徒は、病院の診断の結果、右手の親指を骨折し、左手の親指にヒビが入るケガをしていたことがわかり、母親から教頭にその日に相談があって初めて学校側が生徒のけがを把握したということです。
このほか、担任は、男子生徒ともう1人の別の生徒に、「頼みやすいから」という理由でプリントの配布を何度もさせていたということです。これらの対応について、校長は「適切な対応ができなかったうえ、生徒の心境に気付けず、大切な命を守れなかったことは、申し訳なく思う」と話しました。