ゾンビ食べの詳細はDVDで。
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2017年2月13日
ゾンビ食べ。
映画の中のゾンビは人を襲う。
その襲い方は本能的で大胆、もちろんそこが怖いのだけれど、見方によってはすごく「美味しそう」に食べているようにも見えるのだ。まじりっけのない純な食欲は見ていて気持ちがいい。 あの食べ方で僕たちも食事してみてはどうだろう。きっとこれまで知らなかった感覚が得られるんじゃないだろうか。 ゾンビが美味しそうに食べるから今回の企画は『バイオハザード・ザ・ファイナル』のDVD発売を記念した広告企画である。
通常版のブルーレイ、DVDに加えて、豪華外装に3Dディスクもセットしたプレミアムエディション、そして10枚組の超ボリュームとファンなら絶対納得の特殊外装を誇る『アルティメット・コンプリート・ボックス』もリリースされます。詳しくはこちら。
ウイルスが蔓延して世界中がゾンビ(『バイオハザード』シリーズではアンデッドといいます)だらけになってしまう話、それが『バイオハザード』。 怖いもの見たさで見始めると、何重にも入り組んだストーリーが気になって見続けてしまう映画である。 『バイオハザード』シリーズではゾンビが生きてる人を襲うのだけれど、その襲い方が一生懸命で、すごく「美味しそう」にも見えるのだ。
あの食べ方で僕たちも食事をしてみたら、いつものご飯もより美味しくいただけるのではないか。ゾンビに学ぶ美味しい食卓の囲み方である。 専門家に聞いてみた生きている人間がどうしたらあの食べ方に近づくことができるのか、ゾンビの専門家にお話を聞いた。
ティフォン株式会社代表、深澤さん。
深澤さんはゾンビ好きが高じてスマホアプリ「ゾンビブース2」や「ネクロディア」等の開発を手掛けているゾンビの専門家である。2014年にはアメリカ企業からの支援を受け、千葉あたりにある某有名夢の国関連のアプリ開発なんかにも携わった。いわば「ゾンビで食べてる」人である。
そんな専門家にきいた。 ――深澤さん、そもそもゾンビってなんなのでしょう。 深澤「ゾンビと一口に言ってもいろいろあります。古くはブードゥー教とか西アフリカとかに起源があって、これは人を仮死状態にして労働力に使うというタイプのゾンビです。」 「対して映画でよく見る、いわゆるモダンゾンビは、ジョージ・A・ロメロ監督の作品によるところが大きいかと思います。いったん死んだ人が生きている人を食べる、そして食べられると感染して自分もゾンビになる。このフォーマットは『バイオハザード』シリーズのアンデッドと呼ばれるゾンビを含め、広く一般的なゾンビに共通しています。」 ゾンビと一口に言ってもいろいろあるのだ。 ――深澤さんがそれほどまでにゾンビを好きになったのはどうしてですか。
深澤「子どもの頃から怖いもの全般に興味があったんです。好きというよりも、逆にいろんなものが怖かった。風呂のフタが閉まっていれば中に水死体があるんじゃないかと疑うし、シャンプーしてると後ろに誰かの気配を感じる。そんな子どもでした。」 ――そんな怖がりの少年がなぜゾンビを? 深澤「最初はドクロの魅力にひかれまして、それで親にお願いしてドクロを買ってもらいました。たしか小学校の4年生ぐらいだったと思います。」 これが親におねだりして買ってもらったというドクロ。
そのドクロをモデルに中学の頃に描いたという油絵。
深澤さん、子どもの頃はドクロが好きすぎて授業中にネリケシでドクロを作っていたのだという。担任の先生が注意しにくいタイプのよそ事である。
大人になるにつれてその情熱にブーストがかかり、ドクロ好きからゾンビ好きへと進化した深澤さんは、今では人を怖がらせることを仕事としているのだ。まさに好きこそものの上手なれ、の好例といえる。 深澤さんの会社にあったこのグリーンのブースはいま開発中のアトラクション。VR技術を使ったおばけ屋敷で、今年の夏頃から展開される予定なのだとか。少しだけテストプレイをさせてもらったのだけれど、とんでもなく怖くて泣きそうになりました。
専門家に聞く「ゾンビ食べ」――今回は深澤さんにゾンビの動き、特に食べ方について教えてほしいんですが。
深澤「これは作品によっても変わるんですが、基本的に彼らは死んでいるので理性がありません。食欲だけで動いています。だから食べ物である人間を見つけると追いかけ回して噛みつきます。上品に味わったりはしないですね。」 ゾンビは一度死んで硬直した後なので基本的に関節はスムースではない。そんなぎこちない体をかかえながらも食欲だけはあるので、とにかく食べたい気持ちが前に出ているのだとか。 「手で物を取るときも、肩から入るようにすると気持ちが入ってゾンビっぽいかと思います」 こうよりも
こうです。
うわ!たしかに。
「ゾンビになると指も曲がったまま固まってしまっている場合が多いですね」 こうよりも
こう
「この状態で一生懸命食べます」
そんで、こう。
「手を使って食べるというよりも、顔から行く感じですね。食べたい、という気持ちを前面に出してください。」
なるほど、さすがである。 紳士だった深澤さんが、その所作をちょっと変えただけでゾンビっぽくなった。 ――動き方はわかりました。他に気をつけるところってありますか。 深澤「あとはメイクでしょうか。死んでいるのでゾンビは血色が悪いです。やせていて目が落ち窪んでいる。それからさっきも言いましたが関節が固まっているので歩くとその辺にぶつかります。おかげで服が破れたり、死んでから時間が経って腐っていると、そこが取れたりしますね」 ゾンビがぼろい服を着ているのはおしゃれではなく、そのへんに当たって破れていたのだ。 深澤「はじめの頃は動きのおぼつかないゾンビが主流だったんですが、2000年代に入ってからは『バイオハザード』シリーズのように走るゾンビが出てきました。しかも群れで襲ってくるので集団の怖さもあります。」 フラフラしているゾンビは20世紀まで、21世紀からのゾンビは走る、と覚えておこう。ゾンビも進化しているのだ。
以上深澤さんに教えてもらったゾンビ食べの要素をまとめると、 ゾンビ食べのコツ
「追いかけ回して食べる」 「一生懸命食べる」 「手よりも顔で食べる」 「群れで食べる」 こんな感じだろうか。
「食べ方ならこれも参考になりますよ」と出してきてくれた資料がちょっと参考になりすぎるほどグロテスクで大写しできなかった。
ところで深澤さんが作っているゾンビアプリ「ネクロディア」にも「ゾンビ食べ」のヒントがある。
写真を撮ると顔認識して瞬時にゾンビにしてくれるアプリなのだけれど 「ほりが深い人の方がゾンビにはむいています」とのことでした。
このアプリのすごいところは、ゾンビになった後、さわると噛んでくるところだ。
指を見つけて噛んでくる。
深澤さんはこの噛む時の音をリアルに再現するため、自ら生肉を買ってきて噛んで録音したのだとか。こだわりがすごい。
全世界にいるというユーザーからの反応はどうなのか。 「エサをあげてるみたいで可愛い、と評判です」 いろいろな世界があるのだ。 でもおかげでゾンビ食べについて、かなり深い知見が得られたと思う。専門家の深澤さんもアプリに噛む機能を実装するくらい、ゾンビにゾンビ食べはつきものなのだ。 これをもとに、次はいよいよゾンビ食べしてみたいと思う。
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