ミサイル発射で夕食会が緊張した雰囲気に 同席者が証言

ミサイル発射で夕食会が緊張した雰囲気に 同席者が証言
k10010874361_201702130516_201702130520.mp4
アメリカのトランプ大統領と安倍総理大臣が夕食をともにしていた際に、北朝鮮による弾道ミサイルの発射について、双方の安全保障関係の幹部が情勢を報告するなど、にわかに緊張した雰囲気に包まれた様子が、同席していたアメリカ側の関係者の話でわかりました。
トランプ大統領は11日夜、みずからの別荘で安倍総理大臣と夕食をともにしていましたが、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて、急きょ別荘で安倍総理大臣とともに共同で声明を発表し、「アメリカは偉大な同盟国である日本と100%ともにある」と述べました。

この夕食会に同席していたトランプ大統領の友人がNHKの取材に応じ、「夕食会が始まった時は、笑顔が飛び交う非常によい雰囲気で、多くの出席者が安倍総理大臣の夕食会を歓迎していた。両首脳が個人的な関係を深めようとする姿が見てとれた」と述べました。

そして、夕食会の直前に行われた北朝鮮による弾道ミサイルの発射について、「夕食会の途中から、日米双方から多くの側近らが両首脳の席に集まり、出入りが急に激しくなり、走り出す者もいた。安全保障担当のフリン大統領補佐官や、側近のバノン首席戦略官が大統領と話をしたり、日本側と話す様子が見られた。夕食会のほかの参加者には、公の説明は無かったが、明らかに何か起こった様子だった。書類も届けられ、トランプ大統領と安倍総理大臣がライトを照らし真剣に読んでいた」と述べ、安全保障を担当する幹部が大統領らに報告するなど、対応に追われる様子を証言しました。

そして、「トランプ大統領と安倍総理大臣が夕食の席を立ち、共同声明を発表しに行った。その後、戻ってきたが、2人は非常に深刻な様子だった」と述べました。

弾道ミサイルの発射は、日米の両首脳が親交を深めている最中に行われ、日米をけん制する狙いがあったと受け止められ、トランプ大統領が夕食会のあと、速やかに共同声明を発表したことは、日本と緊密に連携し、北朝鮮に対処する考えを強調する狙いと見られます。