2016年「魔法つかいプリキュア!」の残した数字です。
結論から言いますと「魔法つかいプリキュア!」は、
1.子供に関する数値は軒並み回復傾向。
2.視聴率だけは急激に下がる。
3.大きなお友達は昨年と同程度か微減の推移。
です。
(過去の数字まとめ)
記事全体で9000文字、図表が30枚近くありますので、見たい所だけご確認下さい。
まとめ数字
(秋映画の数値は推測値です(2016.2.12現在)数値確定したら修正します)
こどもに関する数字
バンダイナムコのトイホビー売り上げ、東映アニメーションの国内版権売り上げ、そして秋の映画「奇跡の変身!キュアモフルン!」、全てが前作を上回る数字を残しました。
また、バンダイの子供アンケートの支持率総合(0~12歳女子)でも前作よりも高い支持率を得ていた事、おもちゃの年間ランキング数の増加など子供に関する数字は軒並み上昇していました。
「魔法つかいプリキュア!」は子供に関する数字は確実に復調の傾向が見られました。
大きなお友達に関する数字
一方、「大きなお友達」に関する数字としては、ツイッター実況数、ブルーレイの売り上げ枚数などは、昨年の90%前後で推移。昨年から若干の数字の減少が見られました。
(注意事項)
この記事では数字をまとめてはいますが、数字は「面白さ」の指標ではありません。
数字を把握する、という事は、自分の大好きなプリキュアが「どの方向に向かっているのか」「現状の立ち位置」等をみるために必要なものではあるとは思いますが、
決して「面白さ」や「勝ち」「負け」の指標ではありません。
出てくる数字は個人的に収集しまとめているものです。数字に偽りはございませんが、表グラフは個人作成のもので公式なものではありません。ご了承ください。
(数値のミス等あればご指摘いただければ幸いです。)
ここからは各種数値です。
こどもに関する数字
バンダイトイホビー売り上げ
バンダイナムコのトイホビー売り上げに関しては(IRライブラリ | IR・投資家情報 | 株式会社バンダイナムコホールディングス)を参照しています。
プリキュアのトイホビー売上のデータです。
(トイホビー売り上げには、おもちゃの他、アパレル、文具、生活用品、ガチャポンなども含まれます)
作品別
数字的にはこうなりました。
トイ部門・売上
年度別(4月~翌3月)
2004年度:101億
2005年度:123億( 72 +34+17)
2006年度:*60億(18+15+10+17)
2007年度:105億(17+34+28+26)
2008年度:105億(28+27+20+30)
2009年度:119億(23+34+28+34)
2010年度:125億(32+36+28+29)
2011年度:107億(26+26+22+33)
2012年度:106億(28+29+18+31)
2013年度:*98億(24+25+16+33)
2014年度:*65億(19+17+*9+20)
2015年度:*66億(16+18+10+22 )
2016年度:****億(16+20+13 )
作品別(1~12月)
17+18+15+10=*60億 ふたりはプリキュアSplashStar
17+17+34+28=*96億 Yes!プリキュア5
26+28+27+20=101億 Yes!プリキュア5GoGo!
30+23+34+28=115億 フレッシュプリキュア!
34+32+36+28=130億 ハートキャッチプリキュア!
29+26+26+22=103億 スイートプリキュア!
33+28+29+18=108億 スマイルプリキュア
31+24+25+16=*96億 ドキドキプリキュア
33+19+17+*9=*78億 ハピネスチャージプリキュア
20+16+18+10=*64億 Go!プリンセスプリキュア
22+16+20+13=71億 魔法つかいプリキュア ←New!!
(この作品別ってのはプリキュアの放送期間に合わせて1~12月で再集計したものです。従い公式なものではありません)
(作品別グラフ(1~12月集計)
作品別の数字はバンダイの公式な企業決算(4月~翌3月)ではなく、プリキュアの放送時期に合わせた1月~12月で再集計しています。
「魔法つかいプリキュア!」のトイホビー売り上げは作品別(1~12月集計)で、
71億円。
昨年「Go!プリンセスプリキュア」と比較して7億円のアップと好成績でした。
ここ3年ほど、ずっと右肩下がりの推移だったのが、ここにきてようやく下げ止まりました。
玩具情報誌などでも触れられているように、玩具では「おしゃべり変身モフルン」「リンクルスマホン」が市場を牽引したようです。
しかし、1つ2つの玩具の好調だけで数字が上がるものではありません。
アパレルや、ガチャポン、文具なども総合的に復活してきているのだと思われます。
また、市場的にも「妖怪ウォッチ」「アイカツ!」などが一時期の勢いが無くなってきている事も、復活の要因の一つではあると思います。
今期に入ってからは
2015 2016
1Q 16億→16億(100%)
2Q 18億→20億(111%)
3Q 10億→13億(130%)
、と3期連続で昨年同期を上回っています。
確実に復調してきている感じです。
バンダイ通期計画の推移
緑色の折れ線が「バンダイのプリキュア通期計画値」の推移です。
(要はバンダイが「がんばってこれ位は売るぞ!値」でしょうか)
2016年度の通期計画は、久しぶりに「上方修正」がかかりました。
今期は、もともと計画値は75億でのスタートだったのですけど、2Qで79億に上方修正され、3Qで77億に修正されました。
通期で見ると、計画値は2億の上方修正、という形です。
「スイートプリキュア♪」以来、5年連続で当初の通期計画から下方修正されてきたプリキュアのトイホビー売り上げですが、ここにきて計画値が上方修正されたのは、プリキュアブランド自体の復権と捉えてもよいのではないでしょうか。
ここ2年は、計画値の下方修正の上に、計画未達で終わっていたので、今期4Qで計画達成すれば、ハートキャッチプリキュア以来の「計画値上方修正のうえ、計画達成」を成し遂げる可能性が出てきました。
東映アニメーション国内版権売り上げ
最新IR資料一式|IR資料|IR情報|東映アニメーション株式会社を元に作成
こちらも、東映アニメ決算に合わせた数値(4月~翌3月)の計ではなく、プリキュア放送月の1~12月に合わせて集計しています。
「魔法つかいプリキュア!」の東映アニメーションの国内版権売り上げは、6.35億円。
昨年「Go!プリンセスプリキュア」の6.31億円よりも400万円の微増(というかほぼ変わらず)でした。
ただし、今期に入ってからは
2015 2016
1Q 1.24→1.25(101%)
2Q 1.29→1.56(120%)
3Q 1.63→1.76(108%)
とバンダイ同様に、こちらも3期連続で昨年同期を上回っていることより、国内版権も回復傾向にあると言えるのではないでしょうか。
2016年度4Qおよび来期は、スマホ用アプリが投入されることにより、更に版権収入が増えていくものと予測されます。
映画興行収入
2016年秋映画「魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」(公開日2016年10月29日)の興行収入です。
正確な数値は発表待ちではありますが*1、2016年2月現在で6.1億円以上は確定しています。経過から予測すると、7億前後になるものと思われます。(前売りが絶好調だったことを踏まえるともう少し積むかもしれません。)
昨年「Go!プリンセスプリキュア Go!Go!豪華3本立て!」の興行収入は5.6億円だったので、それを上回ることは確実です。
前売り券の初動2日間の販売額が423%*2、公開2日間の興行収入も昨対126%の1.62億*3と好調だったようです。
お金を払ってまで「プリキュア」を見に来る子供(とその保護者)は昨年よりも増えた様です。
個人的には、「プリキュア映画の興行収入」は、その年のプリキュアの明確な子供人気のバロメーターだと思います。
秋映画の数値回復は子供人気が回復している指標だといえるのではないでしょうか。
バンダイこどもアンケートの結果
バンダイが毎年行っている「こどもアンケート」(バンダイこどもアンケート | 株式会社バンダイ)において、
「お子様の好きなキャラクターに関する意識調査」「お子様の好きなキャラクターは何ですか」というアンケートが毎年5月中旬ごろに行われています。
その結果のまとめです。(n=800、親によるアンケート回答です)
2016年の結果:http://www.bandai.co.jp/kodomo/pdf/question228.pdf
このアンケートは5月に行われました。
2016年5月におけるプリキュアの支持率は、
女子総合(0~12歳女子)で8.8%と、昨年よりも1%向上しましたが、
メインの視聴者層である3~5歳女子の支持率は昨年の26.0%から19.0%へと減少しました。
しかし6~8歳女子の支持率が昨年の10%以下から13.0%まで回復したことにより、
総合(0~12歳女子)での支持率が昨年よりも回復した結果となりました。
(2016年の5月の段階では)「魔法つかいプリキュア!」は昨年よりも、3~5歳の支持は落としたものの、6~8歳女子の支持は増えていた模様です。
視聴率関連
視聴率データはビデオリサーチ社の発表のもの、および国立国会図書館HP(テレビ視聴率(特定の番組) | 調べ方案内 | 国立国会図書館)の方法、ネット上の情報等を参照しました。
世帯視聴率
「魔法つかいプリキュア!」の
世帯視聴率は3.2%*4。
昨年「Go!プリンセスプリキュア!」の平均視聴率が4.1%だったので、マイナス0.9ptと大きく下がる結果となりました。
(画像引用:視聴者って? | テレビCM検討編 | 日テレ 広告ガイド)
「世帯視聴率」に関しては、世帯構成比的にみても、関東地区の100人中、子供の数は8人(プリキュア対象の女児はもっと少ない)であり、約半数が50歳以上であることを踏まえると、プリキュアの様なターゲットが絞られているアニメ番組ではあまり意味の無い指標なのかもしれません。
世帯視聴率が下がった→おじいちゃんおばあちゃんが見なくなった、って事ですものね。*5
また、世帯視聴率はあくまで「何世帯見ていたか?」であり、「何人見ていたか?」では無いので、例えば一人暮らしの世帯が増えれば相対的に幼児向け番組の視聴率は下がっていきます。
自分も数字集めておいていうのも何ですが、
個人的には「世帯視聴率」はプリキュアの人気動向を計るのには既に時代に適さないのかな、と思っています。
KIDS視聴率
こちらはKIDS視聴率の推移です。
KIDS視聴率は「関東地区の男女4~12歳、100人中何人が見ていたか」です。
「魔法つかいプリキュア!」のKIDS視聴率は8.0%*6。
昨年「Go!プリンセスプリキュア!」よりもマイナス1.8ptと、これも世帯視聴率同様に大きく下げる結果となりました。
KIDS視聴率は、世帯視聴率と違って「100人中、何人見ていたか?」です。
この数値は少子化は関係ありません。
純粋に、関東地区においてプリキュアをリアルタイムで見ていた子供が減っていたことを意味します。
録画視聴が増えている可能性もありますが、レグザの録画率(地上波録画視聴ランキング | インターネットTVガイド)を見てもプリキュアの録画率が増えている、というデータも出てきませんし、一体何が起こっているのでしょうね。
(参考記事:こちらはNHK放送文化研究所の視聴率調査です。)
KIDS視聴率の減少は正直な所、今後に向けてちょっと不安な要素ではあります。
おとな視聴率
個人視聴率中、F1~F3(女:20歳~)と、M1~M3(男:20歳~)を合わせた数値の推移です。
F1層~F3層を合わせた数値、およびM1層~M3層を合わせた視聴率も昨年より大きく下げています。(歴代の中でも、最低の数値となりました。)
「魔法つかいプリキュア!」は視聴率関連に関しては、世帯視聴率も個人視聴率も、どの数字も昨年を下回る、という結果となっています。
仮面ライダーとの視聴率の相関
世帯視聴率の52区間移動平均線
こちらはプリキュア、仮面ライダー、戦隊モノの世帯視聴率の「52区間移動平均線(52MA線)」です。(1つの点が過去52週分の平均値です)
「魔法つかいプリキュア!」は仮面ライダーの世帯視聴率と綺麗な相関関係が見られました。(要は仮面ライダーの視聴率が下がると、プリキュアの視聴率が下がっていた。)
仮面ライダーの視聴率不調がプリキュアの視聴率に影響を与えている可能性も高いのです。
ただ、プリキュアはその下げ幅がかなり大きく、ついにはプリキュアの52MA線は戦隊52MA線をも下回るという結果になりました。
本当に、視聴率に関しては全く良い所が無かったのが現状です。
KIDS視聴率の52区間移動平均線
KIDS視聴率の52区間移動平均線を見ても、仮面ライダーとの相関が見られます。
2016年のニチアサは、仮面ライダー、プリキュアのKIDS視聴率は大きく減少、戦隊のKIDS視聴率だけは微減に留まっていたようです。
一体、視聴率関連に何が起きているのでしょうか・・?
おもちゃ売り上げランキング
おもちゃ売り上げランキングは、東京玩具人形協同組合 トイジャーナル編集局が運営するサイト「おもちゃ情報.net」中のランキングデータです。(販売金額のランキングになります。)
総合ランキング2016
2016年の総合ランキング(日本で一番売れたおもちゃ)です。
おしゃべり変身モフルンが総合で2位に入る大健闘。
プリキュア玩具が総合ランキングに入るのは2013年ドキドキ!プリキュアの「ラブリーコミューン」(5位)以来です。
女の子向け2016
2016年の女の子向け玩具では1~3位をプリキュア玩具が占めました。7位にも1つ入りトップ10中、4アイテムがランクインしました。
年間ランキングの推移
こちらは「年間ランキング」の2009年からの推移です。
2014年、2015年とプリキュア玩具は「年間ランキング」に入れなかったのですが、2016年は「おしゃべり変身モフルン」が2位に入りました。モフルンがいかに売れたか、が解ります。
年間ランキング男女別
男女別の年間ランキングの推移です。
過去、女の子向けでのトップ10中のプリキュア玩具のランクイン数は以下になります。
「魔法つかいプリキュア!」は、女の子向け年間ランキングにおいて、4つのアイテムがトップ10にランクインしました。
しかし2009~2013年まではランキング中の半数以上がプリキュア玩具を占めていました。
それを思うと、プリキュア玩具は女児玩具市場においてのブランド力は一時期よりも相対的に小さくなっている感じを受けます。
ランキングデータの詳細まとめは2016年日本で一番売れた玩具はエグゼイド。2位モフルン。(2016年玩具売り上げトップ10発表) - プリキュアの数字ブログにあります。
プリキュア玩具が月別ランキングでどれだけトップ10に入ったかを見ると、
ここ2年程、プリキュア玩具は、11月~1月にランクインできていませんでした。
要はここ2年は「クリスマス商戦」「年末商戦」にプリキュア玩具は弱かったのですけど、
「魔法つかいプリキュア!」はモフルン、スマホンといった玩具がランクインし、クリスマスにも貢献しました。
ここが過去2年と大きく違う所ですね。
ただし、クリスマス商戦向けの大型アイテム「魔法のレインボーキャリッジ&プレシャスブレス」は業界紙において「期待値に届いていない」と言われてしまう程には不調だったようです。
プリキュア玩具は、このクリスマス商戦にむけた箱もの玩具が大きな課題になっている感じですよね。
参考:
「魔法つかいプリキュア!」年末商戦は昨対122%。 - プリキュアの数字ブログ
魔法つかいプリキュア単独の月別のデータはこんな感じです。
<シリーズ別>プリキュア玩具のトイネスランキング - プリキュアの数字ブログ
おとな指数
ツイッター実況数
プリキュアのツイッターによる実況数の推移です。
データ:2016年冬アニメ 魔法つかいプリキュア!(#mahotsukai_precure #precure ) - つぶあに
全話平均を出しました。
(推移グラフ)
魔法つかいプリキュア!の実況ツイート数の年間平均は21,759でした。
昨年「Go!プリンセスプリキュア!」の平均23,424よりも若干下がり昨対93%となりました。
しかし参加人数は2192人(2015年)→2167人(2016年)とほとんど変わりませんでした。
実況数の離脱率
シリーズ毎の、開始最初5話のツイッター実況の参加人数の平均値と、最終5話の平均値から、
「1年で、どれくらい実況参加人数が増減していたか?」を調べました。
(実況数ではなく、参加人数です。)
スマイルプリキュア 94.6%
ドキドキプリキュア 65.2%
ハピネスチャージ 62.0%
Go!プリンセス 77.3%
魔法つかいプリキュア 69.8%
「魔法つかいプリキュア!」の実況人数の残存率は69.8%。
平均で、約70%の人が1年間脱落せずに実況していた傾向が伺えました。
昨年「Go!プリンセスプリキュア」の77.3%よりも「魔法つかいプリキュア!」は脱落してしまった人は多かったのですが、「ドキドキ!プリキュア」「ハピネスチャージプリキュア!」よりは脱落する人の割合が少なかった、という結果です。
(スマイルプリキュア!の1年間ほとんど脱落していないって、ものすごい事です。)
つぶやき数の数字詳細はこちらにあります。
プリキュアの実況ツイッターつぶやき数について - プリキュアの数字ブログ
Googleトレンドの傾向
Googleトレンドの傾向です。(検索ワード「プリキュア」、2012年2月~2017年1月)
昨年「Go!プリンセスプリキュア」から大きな変動は見られませんでした。
ブルーレイBOX販売数
ブルーレイ「1巻」の売り上げ枚数の推移です。
「熱心な」大きなお友達数の指標になるでしょうか。
「魔法つかいプリキュア!」のブルーレイ1巻の売り上げ枚数は963枚。
昨年「Go!プリンセスプリキュア」よりも若干下げました。
とはいえ、ドキドキ、ハピネスの1巻よりは売り上げ枚数も良く、昨年同様に「熱心な」大きなお友達は多く見られた様です。
2chスレッド数
2ちゃんねるのスレッド数です。
本放送時に進んだスレッド数を本スレッド、アンチスレッドに分けて集計しました。
2ちゃんねる自体が過疎化してるのか、書き込み数自体がかなり減少していますね。
放送中に進んだ本スレッド数も、ピーク時(スマイルプリキュア)の1/4以下になっています。
大きなお友達関連まとめ
「大きなお友達」の数としては「ツイッターの実況数」「ツイッター参加人数」で見ると、昨年よりも若干少なくなっている(昨対90%くらい)という傾向がみられました。
2016年「魔法つかいプリキュア!」を取り巻いた状況
2016年「魔法つかいプリキュア!」を取り巻いた状況はどうだったのでしょうか。
玩具市場の動向
2016年の玩具市場は好調だった模様です。
特に玩具市場の中でも、女児玩具が一番成長に貢献し、金額前年比13%増だそうです。
2016年の玩具販売金額は前年比7%増と、キャラクター製品の好調により全ての純玩具分類が前年を上回った(図1)。
特に下半期の玩具販売は男児玩具が成長路線を取り戻したことで、上半期より大きな伸び率となった。16年通年の結果を分類別にみると、市場成長に最も貢献したのは一年通じて好調だった女児玩具で、金額前年比13%増と2年連続の2桁成長となった。女児玩具は、「リカちゃん」、「メルちゃん」、「ヒミツのここたま」といったキャラクター製品が好調に推移した。玩具市場の中で最大カテゴリーである男児玩具は前年のマイナス成長から一転し、同4%増となった。
プリキュアの玩具も玩具市場の好調 の要因になったのか、それとも逆に女児玩具市場の好調さがプリキュア玩具の好調さに繋がっていたのか、その辺りの因果関係は詳しく検証してみないとわかりません。
ライバルアニメの動向
プリキュアと女の子向けアニメの放送時期一覧
プリキュアとそのライバルアニメの一覧です。
(左端のプリキュアを見て、そのまま右を見ると同時期に放送されていたライバルアニメが解ります)
2016年「魔法つかいプリキュア!」と同時期に放送されていた女の子向けアニメとしては、
- アイカツ!スターズ
- プリパラ!
- ヒミツのここたま
- リルリルフェアリル
- 小さなプリンセスソフィア
が主なタイトルでした。
2016年は、
「ジュエルペット」から「リルリルフェアリル」へ
「アイカツ!」から「アイカツ!スターズ」へ
「ちいさなプリンセスソフィア」も地上波放送が始まる、
など女児向けアニメーションにおいて比較的大きな変動が見られた年でした。
まとめ
「魔法つかいプリキュア!」は、関連商品の売り上げの回復、秋映画の興行収入の回復や、モフルンを筆頭に玩具も売れたようで、ここ数年右肩下がりであった各種売り上げが下げ止まりました。
もちろん妖怪ウォッチ、アイカツなどの影響が薄れてきた事など、外部的要因もありますが、ここ2年程と比較して「小さな子供が確実に戻ってきた作品」であったことが数字上から推測されます。
「小さな子供は、魔法つかいプリキュア!を楽しんでいた。」
「小さな子供が、プリキュアに戻ってきた」
その事実だけで子供向けアニメーションである「プリキュア」としての役割を、きっちり確実に果たしたものと思われます。
つまり「魔法つかいプリキュア!」は
数字上は
「確実に成功した作品」といえるのではないでしょうか。
(↓個人的な想いは、こちらに書いてあります。)
この勢いを「キラキラ☆プリキュアアラモード」でも継続してけると良いですね。
(おわり)
*1:3月上旬にキネマ旬報にて発表があると思われます。
*2:
『映画魔法つかいプリキュア!』前売券販売枚数が前作対比423%! | アニメイトタイムズ
*3:
モフルンやっぱり強い。初動昨対126%。「映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」 - プリキュアの数字ブログ
*4:47~49話はデータ未取得のため除く
*5:おじいちゃんおばあちゃんと一緒に孫がプリキュアを見る可能性は否定してはいけないのですけどね
*6:47~50話を除く。