アイスホッケー女子 ピョンチャン五輪の出場権獲得

アイスホッケー女子 ピョンチャン五輪の出場権獲得
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アイスホッケー女子のピョンチャン(平昌)オリンピックの最終予選は、12日夜、北海道苫小牧市で最終戦が行われ、日本はドイツに3対1で勝ち、オリンピックの出場権を獲得しました。2大会連続3回目のオリンピックで、日本勢一番乗りでピョンチャン大会出場を決めました。
最終予選は日本、ドイツ、オーストリア、それにフランスの4チームの総当たりのリーグ戦で行われ、最も上位の成績をおさめた1チームだけにオリンピックの出場権が与えられます。

世界ランキング7位の日本は、最終戦となる12日夜の3戦目で、ともにここまで2連勝で、世界8位のドイツと対戦しました。

日本は第1ピリオドで、反則で味方選手が少ない苦しい時間が続きましたが、ゴールキーパーの藤本那菜選手を中心に守り抜きました。そして、第2ピリオドの8分に、藤本もえこ選手がゴール前で粘って先制点を決め、その3分後にはチーム最年長、35歳の小野粧子選手がシュートのこぼれ球を決めて2点目を奪いました。

日本はこのあと1点を返されましたが、第3ピリオドには最終予選で4得点と活躍してきた、久保英恵選手のゴールでドイツを突き放しました。

日本は3対1で勝ち、3連勝で最終予選の1位を決め、ピョンチャンオリンピックの出場権を獲得しました。2大会連続3回目のオリンピックで、日本勢一番乗りでピョンチャン大会出場を決めました。

キャプテン 大澤「勝ちたい気持ち相手上回った」

キャプテンの大澤ちほ選手は「戦いが終わって安心しているし、とにかくうれしい。攻め込まれる場面もあったが、ペースは自分たちがつかんでいると思って戦っていたし、守備陣がしっかり守っていたので、攻撃に集中できて、いいリズムで試合ができた。私たちの勝ちたいという気持ちが相手を上回った結果だと思うし、集まってくれた大観衆も1つ1つのプレーを大きく後押ししてくれた。勝った瞬間のみんなの笑顔は言葉にできないくらいうれしかった」と笑顔で話していました。

ピョンチャンオリンピックに向けては、「ソチ大会で1勝もできず悔しい思いをしてから、必死に練習してきたが、あっという間に3年がたった。これからの1年間はさらに早く過ぎていくと思うので、メダルを獲得するための準備をしっかりしていきたい」と意気込んでいました。

3試合5得点の久保「ホッとしている」

最終予選3試合で5得点の活躍だった34歳のベテラン、久保英恵選手は「全試合で得点できたのは自分でも驚きだ。1試合目で3点取れたことで個人的にもチームとしても流れに乗れたのかなと思う。最終予選は勝てる自信はあったが、スポーツはやってみないとわからないので、ホッとしている」とふり返りました。

ピョンチャンオリンピックに向けては、「ソチ大会での悔しさを胸に、ようやくここまで来ることができた。次こそは結果を残さないと全く意味がないので、メダルを持ち帰れるように頑張りたい」と話していました。

ゴールキーパー 藤本「とにかく必死で守った」

ゴールキーパーの藤本那菜選手は「とにかく必死で、いっぱいいっぱいだったので、時間がたつのも忘れて集中して守っていた。チーム一丸となってゴールを挙げてくれたし、みんなの力を出し切って勝ちにつながったと思う」と、試合をふり返りました。

ピョンチャンオリンピックについては、「ソチ大会が終わって長いようで短い3年間だった。1勝もできなかった悔しさは、オリンピックでしか返せないと思うので、いい準備をして今度こそ結果を残したい」と話していました。

山中監督「選手たちを褒めたい」

アイスホッケー女子日本代表の山中武司監督は「大一番でベストゲームをしてくれた選手たちを褒めたい。終盤、攻め込まれたが、選手たちは簡単にはシュートを打たせないという強い気持ちを持ってくれていたし、地元の大声援も背中を押してくれた。勝てて素直にうれしい」と話していました。

来年のピョンチャンオリンピックに向けては、「より強い相手と戦うので、当たり負けしない強い体づくりや、チャンスにもっと効率よく得点できる厚みのある攻撃などが必要になってくると思う。とにかく、この最終予選に勝つことが、まずは最大の目標だったので、ここからまた選手たちと細かい目標を練り直したい」と話していました。