最終更新 2017.02.12 初出 2016.05.03
この記事では2017年にANAスーパーフライヤーズ会員やANAダイヤモンド会員になるためのSFC修行、ダイヤモンド修行に最適なANA国内線のルート(路線)、発券方法、PP単価、コストなどを紹介します。
国際線を使った修行プランについては、同様のまとめ記事をどうぞ。どちらも深い関係性を持っているので、両記事とも必読です。(記事分割しました)
また各修行プランの詳細や期間限定運賃を活用した修行プランなどは別記事でまとめていますので、興味がある修行プランはそちらも読んでみてください。
SFC修行ってなに?基礎知識を知りたい方はこちらを先にお読みください。
【国内線】SFC修行おすすめ路線
国内線では利用する運賃によっては時期によって大きくPP単価が異なります。いわゆるハイシーズン、オフシーズンといったものですね。主に僕がこのブログで紹介する運賃は普通席の 旅割 と、プレミアムクラスの プレミアム旅割28 というものです。
旅割とは、ANA国内線の普通席をもっとも安く購入できる運賃です。一般的に普通席を使ったSFC修行ではこの運賃を選択することがほとんどです。
プレミアム旅割28とは、ANA国内線のプレミアムクラス(普通席より良質なサービス・座席・食事などが提供されるクラス)を搭乗日から28日前までに購入する際に利用できるお得な運賃です。一般的にプレミアムクラスを最安値で予約するときはこの運賃を利用することになります。
① 羽田 - 那覇 単純往復
最初に紹介するのはSFC修行の大定番 羽田〜那覇 の単純往復です。羽田を拠点としたときに、飛行距離の長さと便数の豊富さが秀逸なため多くの修行僧が利用しています。
普通席(旅割)で往復2,952プレミアムポイント、プレミアムクラス(プレミアム旅割28)なら5,720PPと、日帰りでたくさんのプレミアムポイントを稼ぐことができることが人気の要因と言えるでしょう。
■プレミアムクラス利用
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 那覇 | プレミアム旅割28 | 24,790円〜 | 2,860PP | 8.67円〜 |
※参考運賃 2017年3月度(2017/01/15日調査時点)
この表の参考運賃は2017/02/01〜2017/02/28までのものですが、オフシーズンでおよそ片道22,000円〜26,000円程度、春休みと夏休みのハイシーズンは28,000円〜38,000円前後で売り出されています。
■普通席利用
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 那覇 | 旅割75 | 11,590円〜 | 1,476PP | 7.85円〜 |
※参考運賃 2017年4月度(2017/02/02日調査時点)
見てお分かりの通り、普通席の方がPP単価は優秀です。しかし、1往復で獲得できるプレミアムポイントには約2,700PPもの差があります。仮に羽田〜那覇の普通席だけで修行を終えようとすると約17往復もする必要があります。
しかしプレミアムクラスを利用した場合は約9回でそれ以上のプレミアムポイントを獲得することができます。
どちらも十分魅力的なPP単価ですので、PP単価だけではなく獲得できるプレミアムポイントの絶対数にも注意しましょう。フライトに裂ける時間は有限です。
■普通席 + 当日アップグレード
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 那覇 | 旅割75 →プレミアムクラス |
11,590円 +9,000円 = 20,590円 |
2,460PP | 8.37円〜 |
※参考運賃 2017年4月度(2017/02/02日調査時点)
3パターン目として、普通席の予約を当日にプレミアムクラスへアップグレードした場合です。こちらも利用頻度が高いと思いますので、チェックしておきましょう。
当日アップグレードとは、ANA国内線の普通席を上位クラスである「プレミアムクラス」へとアップグレードすることを指します。
- すべての運賃種別からアップグレードすることが可能
- アップグレード費用は距離に関わらず1区間9,000円(税込)
- 空港カウンターでの支払いは現金、クレジットカードが利用可能
- 空席がある場合は機内でも可能(ただし現金のみ)
- アップグレードポイントを利用した場合は、獲得マイル/プレミアムポイント数は増えないので注意
② 羽田 - 宮古 / 石垣 単純往復
那覇ばかりでは飽きてしまうという方は、より長距離路線である羽田〜宮古、羽田〜石垣なども修行に取り入れるとレパートリーが広がります。
■プレミアムクラス利用
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 宮古 | プレミアム旅割28 | 20,700円〜 | 3,295PP | 6.28円〜 |
羽田 - 石垣 | プレミアム旅割28 | 29,800円〜 | 3,460PP | 8.61円〜 |
※参考運賃 2017年2月度 http://www.kanamalu.com/entry/p28-201702
特に2月〜3月は羽田〜宮古、羽田〜石垣路線ともにPP単価が抑えられたプレミアム旅割28が購入可能です。ただしこれらの路線は機材が小さいときもあり座席数には限りがあります。なかなかプレミアム旅割28の予約が難しいようであれば、普通席も選択肢としてよいでしょう。
■普通席利用
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 宮古 | 旅割55 | 13,390円 | 1,737PP | 7.71円 |
羽田 - 石垣 | 旅割55 | 19,590円〜 | 1,836PP | 10.67円〜 |
※参考運賃 2017年3月25日搭乗分の旅割55以下
普通席の場合でも、羽田〜宮古のほうがPP単価は良い結果となっていますね。また旅割55や旅割45といった割引率の高い運賃の残数等も羽田〜宮古の方が多いようです。
では続いて、普通席で予約して当日アップグレードができた場合はこちら。
■普通席利用 + 当日アップグレード
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 宮古 | 旅割55 →プレミアムクラス |
13,390円 +9,000円 = 22,390円 |
2,895PP | 7.73円 |
羽田 - 石垣 | 旅割55 →プレミアムクラス |
19,590円〜 +9,000円 = 28,590円 |
3,060PP | 9.34円〜 |
※参考運賃 2017年3月25日搭乗分の旅割55以下
羽田〜宮古ではPP単価はほぼ変わらないものの、獲得PPは1,200PPほど多くなります。羽田〜石垣ではPP単価が1円以上も下がり、獲得PPは3,000ポイントを超えてきました。
プレミアム旅割28が予約できずにプレミアムクラスに空席がある場合は、普通席を旅割で予約してから当日アップグレードを申し込むのが良いでしょう。特に羽田〜宮古であればPP単価はほぼ変わらないので、あまり気負いせずに予約できるのではないでしょうか?
③ 羽田 - 那覇 - 千歳 三角往復
続いて紹介するのは羽田〜那覇〜千歳をプレミアムクラスで三角形を描くように往復する"北から南まで一発三角往復"です。
この修行スタイルは羽田と那覇を単純往復するだけではつまらない...ということでどなたかが考案されたものです。こちらも日帰りで8,427PPというたくさんのプレミアムポイントを稼ぐことができることなどから流行している修行スタイルです。
下記表の参考運賃は2016年12月のものです。なお羽田〜千歳はこの時期プレミアム旅割28の設定がないため、プレミアム株主優待割引運賃を使用する計算です。
■プレミアムクラス利用
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 千歳 | プレミアム株主優待 | 27,240円 | 1,675PP | 16.25円 |
千歳 - 那覇 | プレミアム旅割28 | 30,200円 | 3,892PP | 7.76円 |
那覇 - 羽田 | プレミアム旅割28 | 25,200円 | 2,860PP | 8.81円 |
合計 | 82,640円 | 8,427PP | 9.81円 |
PP単価は10円を切るものの、羽田〜千歳がビジネス路線ということもありお得な運賃プレミアム旅割28が利用できないのが響いてしまっています。
そのため、この三角修行においてはプレミアムクラスではなく普通席を使った修行の方がPP単価が良い場合が多いです。
搭乗日の75日前までに予約が必要な旅割75を利用すると一度に獲得できるプレミアムポイントは少なくなるものの、PP単価よく修行を行うことができます。
■普通席利用
路線(片道) | 予約クラス | 運賃 | 獲得PP | PP単価 |
---|---|---|---|---|
羽田 - 千歳 | 旅割75 | 9,190円 | 765PP | 12.01円 |
千歳 - 那覇 | 旅割75 | 14,000円 | 2,095PP | 6.68円 |
那覇 - 羽田 | 旅割75 | 12,690円 | 1,476PP | 8.60円 |
合計 | 35,880円 | 4,336PP | 8.27円 |
そして必要なプレミアムポイント数に応じてプレミアムクラスと普通席を組み合わせるのもOKです。例えば、最後の那覇〜羽田はほぼPP単価は変わらないのでプレミアムクラスを利用して疲労を軽減したり、獲得できるプレミアムポイントを約1,400PP増やすことができます。千歳〜那覇もまたしかりです。
そしてこの三角修行は最初に千歳に行っても那覇に行っても構いません。ただしダイアの関係で、千歳を最初に回ると朝が早く、那覇を最初に回ると夜が遅くなります。ご自分の日程や空席状況と相談して決めることをオススメします。
④ 番外編:毎月変動する運賃から最適路線を選択
2016年の9月ごろから成田空港発着のプレミアム旅割28が格安な運賃で販売されるようになりました。あまり大きな変動が少ないと思われがちな国内線航空券の価格ですが、必ずしもそうとは限りません。
観光オフシーズンのリゾート路線や乗り継ぎをする外国人が減る成田路線など、季節やその他の外的要因によって航空券の価格は常に変動します。
そのためSFC修行においても、定番の羽田〜那覇だけで考えるのではなく、そのときそのときにあったベストなフライトを選択することも大切です。本ブログでは、2017年1月から毎月変更されるプレミアム旅割28の運賃をすべて検証して記事にしています。
どの路線がお得なのか、自分に不足しているプレミアムポイントを補填するのにちょうど良い路線がどれなのか、など修行ルートを選ぶ際の参考にしてみてください。
2016年以前のSFC修行で活躍したおすすめ修行路線・ルートも大切ですが、臨機応変な修行姿勢がPP単価、ひいては修行にかかるコストやその充実感をも変えるでしょう。
1月〜4月、GWのPP単価がいい路線をまとめた記事は下記まとめリンクをチェック。
プレミアム株主優待割引とプレミアム旅割28の違い
さて、修行僧が国内線プレミアムクラスを予約する際によく購入する運賃は プレミアム株主優待割引運賃 と プレミアム旅割28 の2つです。
修行僧の視点から見ると、搭乗することで得られるマイルやプレミアムポイントには一切違いがないこの2つの運賃。一見プレミアム旅割28がお得なのですが、利用シーンによっては異なるのでその違いを頭に入れておきましょう。
2つの運賃の相違点は運賃規則にあり
運賃 | 予約期限 | 予約変更 | 予約取消 | 取消手数料 (出発前) | 払戻手数料 (1区間) |
---|---|---|---|---|---|
プレミアム株主優待割引運賃 | 当日 | ◯ | ◯ | 無料 | 430円 |
プレミアム旅割28 | 28日前 | × | △ | 運賃の10〜60% (解約日により変動) |
430円 |
この表を見てわかるとおり、予約後の変更ができないプレミアム旅割28は運賃が安く、変更や取り消しが無料または少額の手数料でできるプレミアム株主優待は運賃が高めになっています。
■プレミアム旅割28
プレミアム旅割28で予約したフライトに乗れなくなると、手数料を支払って再度発券する必要があります。搭乗日から数えて55日前以降だと搭乗日までの日数に応じて10%〜最大60%の取消手数料が必要となります。
現在は55日前までは取り消し手数料が無料ですが、プレミアム旅割28が予約できるのは搭乗日から2ヶ月前になるので予約開始から数日間しか無料の期間はありません。よく考えてから運賃は選択しましょう。
そして希望した日付やフライトでプレミアム旅割28を予約するには、裏技の活用が有効です。
■プレミアム株主優待
プレミアム株主優待割引運賃で予約した場合は、変更や取消に関して柔軟に対応できます。仕事や家庭の都合で急な予定変更がありそうな方は、運賃が少し高くてもこちらのほうが結果的に安く済んだり、若干の払戻手数料だけで座席を気軽に確保することができるようになります。
株主優待券の詳細や入手方法についてはこちらで紹介しています。
SFC修行にオススメの時期
SFC修行は基本的にオフシーズンがオススメです。
オフシーズンの定義は難しいのですが、例年の傾向として1月〜3月や11月〜12月は全体的に設定されている最安運賃が安くなっています。4月〜5月も一部日付を除いては安いことがあるので、1月〜5月の前半戦と11月〜12月の追い込み後半戦...といったイメージでしょうか。
当然ではありますがゴールデンウィーク、夏休みシーズン、シルバーウィークなどは控えた方がいいでしょう。同じ運賃種別であれば金額が高くなっても獲得できるプレミアムポイントに違いはありませんので、運賃は安い方が効率的です。
夏のハイシーズンに修行をする場合
毎年だいたい6月頃から徐々に運賃が上がり始め、7月〜8月がピークを迎えます。この時期は正直なところ修行をオススメできるようなPP単価ではありません。
片道30,000円を悠に超えますので、旅行のついでにプレミアムポイントが稼げればいいかな程度になります。夏の時期は別の修行を考えましょう。
別の修行とは、ANAが2015年から実施しているギャラクシーフライトという夏季限定の深夜便を利用した修行です。こちらの記事は2016年のものになりますが、夏のハイシーズンに修行を考えている方は一度読んでおくと参考になるかと思います。
羽田発着便が満席なら成田を狙え!
さて国内線と言えば羽田空港ですが、実は成田空港にも国内線は発着しています。成田空港周辺住民のため...というよりは、海外から成田空港へと国際線でやってくる訪日客をスムーズに地方まで送り届けるためです。
そのため国内線が就航しているといっても1路線1日1本〜2本で時間帯も欧米路線の成田到着時間にあわせているため夕方〜夜の便がほとんどであり、普通に利用するには立地の面でも、フライトの面でも不便と言えるでしょう。
しかし、修行僧にとって成田発着の国内線は捨てたものではありません。
ハイシーズンや比較的直前の予約などで羽田便のプレミアム旅割28が満席でも、成田発着便なら空席があるという場合があります。自分の休みが取れるときに修行を行うことを優先するには、成田発着便も選択肢に入れるべきでしょう。
そして成田発着便にはもうひとつメリットがあります。
それは成田と日本各地を結ぶ便は主に成田空港から乗り継ぎをする外国人向けに設定されており、それらの人が購入する国際線国内区間と呼ばれるチケットではプレミアムクラスが購入できません。
そのためセール運賃などがない限り通常はプレミアムクラスの予約が発売開始直後から埋まることはあまりありません。
最近ではセール運賃が固定化してきたので、若干メリットが減ってきたかもしれません。こちらの記事のような格安運賃が多く出ています。
国内線フライトの暇つぶし方法
さて、SFC修行ではたくさんのフライトに乗ることになるかと思います。普段から飛行機によく乗られる方であれば自分なりに機内での過ごし方を決めておられるかもしれませんが、僕を含めてSFC修行を始めるまであまり飛行機に乗る機会がない方は地味に困るかもしれません。
国内線の場合、国際線と違ってドラマや映画などを見ることもできませんし、プレミアムクラスを除いて食事の楽しみもありません。
僕が国内線でおすすめする過ごし方は
- 機内誌「翼の王国」を読む
- スマートフォンなどで音楽を聞く
- 機内からの眺めを楽しむ(富士山を探すなど)
- 機内Wi-Fiで動画を見る・電子書籍を読む
- 機内Wi-Fiでインターネット接続する(Twitterやネットサーフィン)
などです。
僕自身は最近寝てしまうことが多いのですが、基本的には上の5つをしていることがほとんど。特に毎月初めて乗るフライトでは必ず翼の王国を読みます。
いろいろと新しい情報を得られたり、様々な国や地域のお店・体験記などを読むことができて、結構面白いんです。まだ読んだことがない方は、iPad用ANAアプリなどで無料閲覧することが可能です。また機内から毎回持ち帰られている方で、なるべく綺麗なものが欲しい人は定期購読することも可能です。
最近では機内Wi-Fiが利用できる機材があるため、事前にどのようなサービスかをチェックしておきましょう。別記事で機内Wi-Fiについてまとめています。
まとめ
この記事では、2017年のスーパーフライヤーズ修行、ダイヤモンド修行にオススメなANA国内線を利用した羽田〜那覇/宮古/石垣往復、羽田〜千歳〜那覇の三角飛びを紹介しました。
国内線は時期によりPP単価の変動が大きいものの、1日に何便も飛んでいるため座席を確保しやすく、日帰り修行が可能なので忙しい方でも取り組みやすいです。
またプレミアムクラスを選択すれば一度に獲得できるプレミアムポイント数も多く、普通席より良い座席に食事やお酒が出るなど、修行なのか?と言えるほど快適なフライトになります。
その他にも、目的地がたくさんあるため修行とあわせて日本全国津々浦々をめぐることも可能ですから旅行好きにはたまらないですね。
ぜひ、この記事を読んでベーシックな修行をプランを理解し、その上で自分なりの修行プラン探しに興じてみてください。修行は乗るのも楽しいですが、その計画を立てているときも楽しいものですよ♪
国際線記事
この記事の国際線版はこちらの記事です。国内線より比較的PP単価が抑えられ時期による変化が少ないため、より予算を抑えたい!海外旅行に行きたい!という方は国際線修行がおすすめです。僕は主に国際線修行をしています。
修行費用を軽減する方法
最後にSFC修行の費用について。
ここで紹介してきたように、PP単価が8円の場合でも50,000PPに到達するには総額40万円の航空券費用がかかります。なるべくしてこの費用を抑えたい私たちは、PP単価を抑えるわけですが、それには限界があるでしょう。
ぜひ、次の記事で紹介する方法を使ってこの修行費用を0円に近づけてみましょう。いまや修行をしているほとんどの方達が実践している方法です。