安倍首相は「請願者」=トランプ氏、アジアを優先−欧州メディア
【ベルリン、パリ、ロンドン時事】日米首脳会談について、ドイツのラジオ局ドイチュラントフンクは11日までに、専門家の解説として「日本は多くの面で米国に依存している」と伝えた上で、安倍晋三首相は今回「請願者として訪米した」と論じた。
同ラジオは、首相が共同記者会見で「公職経験がないのに厳しい選挙戦を勝ち抜いた」とトランプ米大統領をたたえたことを紹介し、「再びおもねった」と指摘した。
フランス紙ルモンドは、安倍首相が沖縄県・尖閣諸島の防衛を共同声明に盛り込むなど一定の成果を上げたと説明した。首相が記者会見で、トランプ氏のゴルフの実力について「私の腕前は大統領にはかなわない」と述べたことを、「追従しているような様子だった」と評した。
一方、英紙タイムズは、安倍首相が異例の厚遇を受けたことと、トランプ氏が習近平中国国家主席との電話会談で「一つの中国」原則の堅持を表明したことに言及し、トランプ氏が欧州の同盟国以上に「アジアの大国との関係構築」を優先したと指摘した。