管理栄養士の裏側① ~管理栄養士国家試験の合格率~ 資格 大学受験
- 2017/01/24
- 21:57
今回は管理栄養士国家試験の合格率について書きたいと思います。これから管理栄養士を目指して大学を受験しようと考えている高校生の皆さんに是非読んでいただきたいです。

管理栄養士は食や栄養全般の専門家として病院、福祉施設、学校給食、食品会社、保健所などで活躍できる資格です。取得するためには①管理栄養士養成施設に認定された4年制の大学を必要単位を取得して卒業し、国家試験に合格するか、②栄養士の資格が取得できる専門学校、短大、大学を卒業し、栄養士として実務を1~3年間経験した後、国家試験に合格することでが必要です。管理栄養士の国家試験は午前・午後に分けられ、出題数計200問で5枝択一(数題は2枝選択)のマークシート形式で行われ、得点率6割以上で合格です。
管理栄養士になるには①の方法が一般的でかつ最短で取得できます。管理栄養士養成施設に認定された大学の新卒者の国家試験合格率は年度により変動しますが80%前後です。ちなみに管理栄養士養成施設に認定された大学の既卒者(新卒で未受験または不合格者)や②の栄養士の資格が取得できる専門学校、短大、大学を卒業し、栄養士として実務を1~3年間経験した方の合格率は10~20%前後で、管理栄養士国家試験の全体としての合格率は40~50%です。このデータをみると仕事をしながらの受験勉強はかなり難しいことがうかがえます。
これだけをみると、みなさん管理栄養士養成施設に認定された大学に入って、しっかり勉強して新卒で合格すればいいと考えます。しかし、この新卒者合格率80%前後にはからくりがあります。
管理栄養士国家試験の大学ごとの合格率は国家試験模試の会社などから毎年発表されています。受験生はこの合格率を大学を選ぶひとつの基準としていると思います。そのため大学は合格率を上げるために試験対策などを行っていますが、それだけでなく、多くの大学が国家試験の受験生の絞り込みを行っています。つまり全ての新卒学生が管理栄養士国家試験を受験できるわけでなく、合格の見込みが低い成績下位の学生は受験できないシステムがあるのです。そのシステムは単位を与えない、受験の申し込みに必要な卒業見込み証明書を発行しないなど様々です。そのため、実際に新卒者が管理栄養士の資格を取得できる割合は80%前後より低いと予測できます。大学生という1番勉強に時間が取れる時に大学の都合で受験ができないのは、大きな痛手です。管理栄養士の仕事はなかなかハードで試験勉強を継続するには強い精神力が必要です。→管理栄養士の裏側② 元栄養系大学教員が見た管理栄養士の就職事情について
このような事実がありますので、これから管理栄養士を目指して大学を選択しようとしている高校生の皆さんは大学のパンフレットに載っている合格率を鵜吞みにするのではなく、入学者数、留年者数、退学者数、卒業者数、国家試験未受験者数などを入試説明会などで確認することが大切です。これにより実際の大学の現状が見えてくると思います。入学後にこのような事実に気付いても後の祭りです。
すべての大学でこのようなシステムを取り入れているわけではありませんので、悪しからず。
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管理栄養士は食や栄養全般の専門家として病院、福祉施設、学校給食、食品会社、保健所などで活躍できる資格です。取得するためには①管理栄養士養成施設に認定された4年制の大学を必要単位を取得して卒業し、国家試験に合格するか、②栄養士の資格が取得できる専門学校、短大、大学を卒業し、栄養士として実務を1~3年間経験した後、国家試験に合格することでが必要です。管理栄養士の国家試験は午前・午後に分けられ、出題数計200問で5枝択一(数題は2枝選択)のマークシート形式で行われ、得点率6割以上で合格です。
管理栄養士になるには①の方法が一般的でかつ最短で取得できます。管理栄養士養成施設に認定された大学の新卒者の国家試験合格率は年度により変動しますが80%前後です。ちなみに管理栄養士養成施設に認定された大学の既卒者(新卒で未受験または不合格者)や②の栄養士の資格が取得できる専門学校、短大、大学を卒業し、栄養士として実務を1~3年間経験した方の合格率は10~20%前後で、管理栄養士国家試験の全体としての合格率は40~50%です。このデータをみると仕事をしながらの受験勉強はかなり難しいことがうかがえます。
これだけをみると、みなさん管理栄養士養成施設に認定された大学に入って、しっかり勉強して新卒で合格すればいいと考えます。しかし、この新卒者合格率80%前後にはからくりがあります。
管理栄養士国家試験の大学ごとの合格率は国家試験模試の会社などから毎年発表されています。受験生はこの合格率を大学を選ぶひとつの基準としていると思います。そのため大学は合格率を上げるために試験対策などを行っていますが、それだけでなく、多くの大学が国家試験の受験生の絞り込みを行っています。つまり全ての新卒学生が管理栄養士国家試験を受験できるわけでなく、合格の見込みが低い成績下位の学生は受験できないシステムがあるのです。そのシステムは単位を与えない、受験の申し込みに必要な卒業見込み証明書を発行しないなど様々です。そのため、実際に新卒者が管理栄養士の資格を取得できる割合は80%前後より低いと予測できます。大学生という1番勉強に時間が取れる時に大学の都合で受験ができないのは、大きな痛手です。管理栄養士の仕事はなかなかハードで試験勉強を継続するには強い精神力が必要です。→管理栄養士の裏側② 元栄養系大学教員が見た管理栄養士の就職事情について
このような事実がありますので、これから管理栄養士を目指して大学を選択しようとしている高校生の皆さんは大学のパンフレットに載っている合格率を鵜吞みにするのではなく、入学者数、留年者数、退学者数、卒業者数、国家試験未受験者数などを入試説明会などで確認することが大切です。これにより実際の大学の現状が見えてくると思います。入学後にこのような事実に気付いても後の祭りです。
すべての大学でこのようなシステムを取り入れているわけではありませんので、悪しからず。
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