青の祓魔師 リマスター版 7 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 加藤和恵
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/06/15
- メディア: Kindle版
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※この記事には、多くのネタバレが書かれています。
アニメ未放映部分のネタバレも書かれているので、注意してください。
漫画『青の祓魔師』の感想、あらすじ、オススメ記事を纏めてみました。
7巻では、これまで隠されていた謎が、一気に明かされていきましたね。
展開も早かったので、一気に読み進められました。
登場人物の心情も丁寧に描写されており、特に和解する場面が素晴らしかったです。
24話感想(アニメ6話にあたる話)
明陀宗の元拠点・不動峯寺の降魔堂に向かうマムシと藤堂。
マムシ(皆、私を許さへんやろなぁ)
マムシは悪意から裏切ったのではなくて、明陀宗を思っての行動が裏目に出ているのが、やるせないですね。
若い頃の獅郎は、これまでの回想で見たよりも、キツイ性格をしていました。
ただ重傷を負った状態で、平然とお喋りをしながらブッ倒れるようなところは、燐と似ている気がしますw
それと、問題から目を背けていた達磨と、彼を目覚めさせた獅朗のやり取りは、「もっと二人の物語を見ていたい」と思うほど気に入りました。
達磨の父「その賊を、生きてこの山から出すな!!」
掟を守りたい達磨の父親は、何かに取り付かれているようでしたね。異常な環境が、彼をああいう風にしてしまったんでしょう。
なんと、不浄王は滅ぼされておらず降魔堂の地下に封印されており、藤堂は件の両目で不浄王を復活させようとしていた。
ようやくマムシが、騙されていた事に気づきます。
既に悪魔落ちしているから当たり前のことなんだけど、藤堂は下衆に落ちぶれてしまいましたね。
しかし、
達磨「──不浄王は人に不健全をもたらす癌や。私の代で断ち、決して次へは継がせへん!」「私は皆を守る」
達磨「この決意を妨げる者は、明陀宗十七代目座主、勝呂達磨が許さん!!!!」
断固たる決意を持った達磨が、立ち塞がります。
25話感想(アニメ6話・7話にあたる話)
やはり、達磨が『秘密』を隠し通してきた事には、きちんとした理由がありました。
カルラ「我が求めるのは『秘密』」「正確には、我は『秘密』にする事で生まれる嘘や疑心のような芥を喰らうのだ」
神聖に見えても、結構えげつない代償を求めます…。しかし、ガルーダを前進としている守護神らしいし、「フェニックスやスザクと呼ぶべき」存在ですから、使い魔の中だと高位の部類に入るんでしょうね。
マムシを助けようとした達磨が、藤堂の前に立ちはだかったところが、7巻で一番燃えました。
ダメ人間の烙印を押された人物が活躍する展開には、カタルシスを覚えます。これまでのギスギスとした描写は、この時のためにあったんですねぇ。
達磨は、使役している悪魔も強力ですけど、体術も優れています。
それに強いだけではなくて、内面からカッコ良さが滲みでていて渋いです。
彼の奮闘の甲斐もなく、遂に復活してしまった不浄王。
一時の足止めには成功したが、達磨が瀕死の重傷を負ってしまう。
藤堂の真の目的は、達磨を表舞台に引きずり出して、カルラを奪う事だった。
悪魔を喰らうなんて、藤堂はいよいよ人間離れしてきました。達磨が驚いていたくらいだから、相当異常な事なんでしょう。
藤堂は「これで、また一歩目的に近づける」とか言っていたけど…、8巻でその目的が明かされるのかもしれません。
燐に送られた手紙には、「降魔剣を使って不浄王を倒してほしい」と書いてあった。
雪男は、それに反対する。
当然ですね。兄が、処刑されてしまう可能性が高いんですから。
しかし、それ以前に燐は、自信を喪失して剣が抜けなくなってしまいました。
シュラ「お前、完全に自身をなくしたな」
いくら精神的にタフだといっても、限界があります。燐は、溜め込んできた感情の重圧に、耐えきれなくなったんでしょう。
26話感想(アニメ7話にあたる)
おかしな扉の悪魔を使って、燐を隔離するメフィスト。
メフィスト「先ほど、奥村燐の処刑が決定しました」
ヴァチカン本部も、処刑を簡単に決めちゃいました。まぁ、面識のない人間がサタンの子を恐れるのも、仕方のない事ですけど。
メフィストの行動には一貫性がないので、敵なのか味方なのかハッキリとしませんね。まさに、トリックスターです。
批判されるのを承知で「不浄王を倒して欲しい!!」と言っていたマムシは、見ていて痛々しかったです。
柔造がマムシを心配している顔も辛そうでした。
「燐の処刑を免れるには、不浄王を倒して手柄を立てるしかない。そのために、燐を助けてくれ」と、シュラが勝呂達に頼む。
勝呂達が討伐に参加できるように、うまく繋げてきましたね。
子猫丸「僕も、きっと後悔するから」
子猫丸も、燐の血筋の事を割り切れた訳じゃないんだろうけど、それを抑え込んで助けにいこうとしました。
やっぱり、いいやつだなぁ。
燐「俺は、このまま死んだ方がいいのかもしれない」
彼が「自分は死んだ方がいい」と思ってしまった事には、ショックを受けました。普段は明るい分、ああやって落ち込まれると見ていて痛々しいです。これでも気にしないようにしていた積もりでも、知らず知らずの内に溜め込んでいたんでしょう。
でも、擦れ違っていたしえみが近くにいたのは、運が良かったです。あの時は、彼女でなければ燐を救えなかったと思います。
子猫丸「ぼ、僕は、奥村くんに死んでもらったら困るんや」
子猫丸「危険やないって判ったら、仲直りするんやから」
燐「子猫丸…!!」
燐は、しえみに助けられた後だから、余計心に染みたでしょうね。
燐と勝呂も、不器用ながらお互いを許していました。
メフィスト「やれやれ待たされたが…ようやく舞台と役者が揃ったな」
メフィスト「さてこの戦い、存分に頼ませてもらおうか」
メフィストがなにを企んでいるのかも、よく分かりません。ただ、戦いを見て楽しんでいるだけではない、と思うんですが…。
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27話感想
不浄王は、これまで敵になった悪魔の中でも、規格外な大きさと強さでした。上級フツマ師が束になっても勝てそうにありません。
シュラ「雪男ォ」「何でもいいけど、せめて自分だけには正直でいろよ」
雪男はそうとう参っていたけど、大丈夫でしょうか。シュラに、わざわざ上記の台詞を言わせたというのが気にかかります。
呼び出したウチシュマーは、言う事をききませんでしたね。僧正五人分の血と釣り合う加護はしてくれましたけど。
「なんだかなぁ。強いならケチってないで、目一杯力を借してくれよ」と思っちゃうw
竜士「今まで…、そうやって一人で背負うて来たんか…」
親から子に、劫波焔を引き継がせようとしていたところも盛り上がりました。あのシーンで、「自分を守る為に、秘密を守り通してきたのだ」と、竜士は気づいたんですね…。
竜士「俺も背負う!!!!」
自分の息子が、こう言うと分かってたから、遠ざけていたんでしょう。
竜士も、父親に「死ぬな」と言えて良かったですね。ここも、父子がお互いに相手を思いやっているのが分かる名シーンでした。
藤堂は、単純に雪男を利用しようとしているだけなのか、他に目的があるのかが判然としませんね。シュラのフラグっぽい言葉もありましたし、雪男が悪魔落ちしないか心配です。