「保育園落ちた」ネット投稿や集会で怒りと不安訴え

「保育園落ちた」ネット投稿や集会で怒りと不安訴え
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去年「保育園落ちた日本死ね!!!」というブログをきっかけに待機児童の対策がクローズアップされましたが、ことしも、子どもの保育園への入園が決まっていない人たちが、インターネットに投稿したり集会を開いたりして怒りや不安を訴え、波紋が広がっています。
新年度を前に、ことし4月から子どもの保育園への入園を希望している家庭には、自治体からその可否を知らせる通知が送られていますが、このうち「入園できない」という通知を受けた人たちによるインターネットへの投稿が今月に入って相次いでいます。

ツイッターの投稿には、やり場のない怒りや落胆、それに「仕事に復帰できなくなるかもしれない」といった不安の声がつづられていて、その数はすでに1000件を超え、反響が広がっています。

こうした中、11日に東京・武蔵野市では、インターネットで情報交換を続けてきた人たち20人余りが集会を開き、子どもの預け先が決まっていない現状について意見交換しました。

2人の子どもを育てている40歳の女性は、第6希望までの保育園すべて「入園できない」という結果が届いたということで、「子どもの預け先が見つからなければ仕事を辞めざるをえないが、個人では努力のしようがなく途方に暮れています」と話していました。

待機児童の対策をめぐっては、去年、「保育園落ちた日本死ね!!!」という匿名のブログをきっかけに大きく取り上げられ、国や各自治体も保育士の処遇改善などの対策を急いでいますが、共働きの世帯などが増加し、入園希望者が年々増える中、保育園などの整備は追いついてないのが現状で、ことしも波紋が広がっています。

ネットで投稿呼びかけ

待機児童の対策をめぐって、ことしは、インターネットで新しい動きも出てきています。先月末には、「保育園に入りたい」というフェイスブックのページが新たに作られ、自治体から送られた「入園できない」という通知の写真をインターネットに投稿し、厳しい現状を訴えようと呼びかけているのです。

投稿を呼びかけた天野妙さんは、みずからも3人の女の子を育てながら仕事を続けていて、「親たちの怒りや落胆を目に見えるものにしたかった」と話しています。さらに天野さんは、インターネット上に広がる親たちの声を具体的な行動に結びつけようと、来月、東京・永田町で集会を開くことにしていて、「ただ憤るだけでなく、どうすれば保育の受け皿が増えるのかきちんと考えて、行政に訴えていきたい」と話しています。