娘逮捕でショックのC・Wニコルさん、空手を習うため1962年に初来日

2017年2月10日6時0分  スポーツ報知
  • 先月下旬、C・Wニコルさんを見舞った際の亜莉紗容疑者(Facebookより)

 警視庁渋谷署が7日に、覚醒剤取締法違反の疑いで、英国生まれの作家C・Wニコルさん(76)の娘で、自称長野県信濃町在住の職業不詳、ニコル・亜莉紗容疑者(31)を逮捕していたことが9日、分かった。昨年11月ごろに使用した疑い。父親のニコルさんは、直腸がんの闘病中だったことも判明。手術を受け7日に退院したばかりで、大きなショックを受けている。

 C・Wニコルさんのフルネームは「クライブ・ウィリアム ニコル」。1940年に英ウェールズで生まれた。子供の時の夢は「探検家」。それをかなえるために17歳の時にカナダに渡った。水産調査局北極生物研究所の技官となり、北極地域へ12回探検調査に赴いた。

 初来日は62年。22歳の時だった。目的は、以前から興味を持っていた空手を習うため。その後は日本と海外を行き来しながらエチオピア野生動物保護省、カナダ環境保護局などに勤務する中で日本に造詣を深めていく。79年には「りんごの木にかくれんぼ」がCM曲として使用されるなどし、80年から長野県に居を定めて執筆活動に入った。

 この時期から環境保護にも傾倒し、「ナチュラリスト」を名乗ることも。86年に自宅近くの里山を購入。「アファンの森」と名付け、森林の再生活動を始めた。90年には北海道で「富良野自然塾」を主宰する倉本聰さん(82)と日本ハムのCMで共演したのも話題に。その後も自然と共生する街づくりの一環である「森の学校」づくりにも尽力している。

 95年に日本に帰化。2005年にはエリザベス女王から名誉大英勲章を受章した。

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