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 難民や中東・アフリカ7カ国の国民の米国への入国を一時禁止する大統領令をめぐる訴訟で、大統領令の効力停止を維持した米連邦第9控訴裁は10日、同控訴裁の裁判官が「決定を再審査すべきか、検討したい」と求めたことを明らかにした。控訴裁の裁判官による投票を経て、再審査をするかどうかが決まる。

 第9控訴裁は9日、大統領令の効力を停止した連邦地裁の決定を支持し、政権側の不服を退けた。この決定は3人の裁判官の合議で判断されたが、再審査の場合は11人の裁判官によって検討される。控訴裁は大統領令の無効を求めるワシントン州側とトランプ政権側の双方に、再審査についての立場を書面にまとめ、16日までに提出するよう求めている。

 再審査の請求は、主張が認められなかった当事者がすることが一般的だが、裁判官が求めることもできる。今回はこのケースで、審理に携わらなかった裁判官の中に、決定に賛同できない人がいる可能性が高い。(ニューヨーク=中井大助

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