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映画喫茶 Bande à part バンドアパート

映画家になるまでの記録。映画の最新情報や感想、そして読書や好きな喫茶店について綴ります。

少女漫画映画化のこと。”少女漫画原作映画、最近多くない?実写化が絶えない理由を考察してみた”

映画で思ったこと。 映画情報
  •  先日、ある映画を観に行ったのだが、上映前の他作品予告映像で衝撃なものを見てしまった。その作品は、『PとJK』という少女漫画原作のラブストーリー。

タイトルからして意味が分からなすぎる。

 どうやら、P=ポリス、JK=女子高生ということらしく、警察官と女子高校生が恋に落ち、秘密裏に結婚してしまうという筋書きらしい。主演は亀梨和也土屋太鳳。亀梨は知ってるけど女知らねえし名前なんて読むんだこれ。

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 僕の知らないうちに日本終わっていたのかと思ったが、こういう予告映像で既に青ざめてしまうような少女漫画を映画化するという風潮は、今に始まったことではないらしい。

 そして、少女漫画の悪口を言うつもりは毛頭ありませんのであしからず。

 こういうちょっとアレな映画化が絶えない理由を考察してみました。

少女漫画映画化作品で有名なもの

興行収入を高く収めたものを順に取り挙げたいと思います。

1位『のだめカンタービレ

TVドラマに引き続き、上野樹里玉木宏主演作が2010年に公開。あらすじはもういいよね。原作が実家にあります。もちろん大好きで映画もドラマもちょいちょい見てました。

2位『花より団子』

井上真央主演で2シリーズに渡るドラマ化の末、2008年に映画化。あらすじは、超金持ち名門高校に通う主人公が、学園を牛耳る御曹司4人組からなんかモテまくるみたいなやつ。再放送のドラマとか割と面白くて見てた気がする

3位『NANA

2005年、中島美嘉主演作。同じ名前を持つ二人の少女が、バンドメンバーを交えて進む物語。こんなかんじですよね。ラルクが曲提供したり、社会現象になったり、すごかったらしい。

後幾つかあげると、『僕の初恋を君に捧ぐ』『今日、恋をはじめます』『僕等がいた』『君に届け』とか。君とか僕とか恋とか。

今年の春公開を控えた作品

それでは最近公開を予定した少女漫画原作の作品をまとめてみました。

『一週間フレンズ』

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      (C)2017 葉月抹茶スクウェアエニックス・映画「一週間フレンズ。」製作委員会

川口春奈山崎賢人主演作。1週間で記憶がリセットされてしまう主人公・藤宮と、彼女が気になってしょうがない少年・長谷によるラブコメディ。

 

うん、そうかそうか…次!!

『今日のキラ君』 

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(C)2017「きょうのキラ君」製作委員会

監督は、演出家でもある、『L・DK』の川村泰祐。「近キョリ恋愛」で知られる漫画家・みきもと凛の原作漫画を実写化。他人と関わることが苦手な少女と、秘密多き人気者”キラ”君との恋愛模様を描く。

 

キラキラワード多すぎて読んでたら涙出てきた。

ハルチカ

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(C)2017「ハルチカ」製作委員会

Sexy Zone」の佐藤勝利主演。高校で再会した幼なじみのハルタとチカによる音楽×ミステリー作。学校内で起こるさまざまな事件を解決しながら、弱小吹奏楽部の全国出場を目指す。

 

セクシーゾーンがどうセクシーなのかしらないしあんまり惹かれるストーリーでもないかな、、、

 

少女漫画原作映画が絶えない理由。

これらをまとめたうえでの考察。

なんとなく、映画化作品のトップ3をみれば売れる理由はわかる。

ターゲットが中高生だけでなく、若い世代であればそれなりに楽しめるように作られているんだね。

例えば、上記にはあげながったけど、来月公開の『三月のライオン』とかも色々な層が観て楽しめそう。

ただ、それ以外の作品。

これ誰が見るんだ、というような、もう廃れきっているような人物の構図だったり、ありきたりな物語とか。

これらがいまだに生み出され消費され続ける理由。

結論から言うと、ターゲットがティーンエイジャーに向けられているからじゃないかな。

新陳代謝激しいでしょ。10年もすれば小中高生総取り換え。新しい世代が生まれる。

そして若いからさ。ちょっと馬鹿にした言い方になってしまって申し訳ないのだけれど、多少稚拙でも、わかりやすいもの作ればいいの。

たとえば禁断の恋とか、不治の病とか、学校で地味な女の子が実はめっちゃ可愛くてカリスマ的男子に恋されたとか、まあそんな感じで。

あとは人気な俳優。とりあえず使っとけばいいっしょ。的な。

少年漫画原作との比較

 とはいえ、日本映画においては、少女漫画に限らず漫画原作が多い。ちょっと悲しくなるくらい。今年は『ジョジョ』『銀魂』とか実写化されるよね。

 でも少女漫画原作とは本質が少し違う。

 上で解説した通り、少女漫画は消費してなんぼ。トレンドを取り入れて、若い子にウケればそれでいい。だから数も多い。

 でも少年漫画の場合、原作売り上げが少女漫画に比べ高い。シリーズ化したり、100巻近く続いたりもする作品もある。『ワンピース』『こち亀』『名探偵コナン』とか。つまり、それだけターゲット層も広いの。

 それでどうなるかというと、一つのコンテンツを徹底的にメディア化する。骨の髄までしゃぶりつくす勢い。

 最近だと『鋼の錬金術師』とか。もういいじゃないですか、そろそろ休ませてあげましょうよ。小説家にアニメ化にゲーム化に…それに実写化には向いてないよあれは。

 進撃の巨人なんか、ブームが終わる前にとりあえず実写化しとこ。みたいなノリ。

 

まとめ

ちょっとくだらなさすぎるよ、という映画は、我々に向けられたものではない。

いいじゃないか、好きなものだけ観よう、といっても嫌でも目に入ってくるじゃないですか。それにやっぱり多すぎるよ、こういうキラキラした恋愛もの。

ちょっと心配になります、映画界の将来。

あと、少しでもアイドルとかモデルとかじゃなくてちゃんとした俳優使ってやれよ!!!

以上、独り言でした。おしまい。