韓国海運大手の韓進海運が実質的に破産した状況で、韓国では唯一の遠洋海運会社だった現代商船も昨年、大幅な営業赤字を出した。デンマークの海運世界最大手、マースクも第2次世界大戦以降で2番目に悪い業績だった。
現代商船は昨年、売上高が前年比19%減の4兆5800億ウォン、営業損益は8334億ウォンの赤字で、赤字幅が2倍近く増えた。同社の業績低迷は、世界的な生存競争による運賃下落が主因だ。さらに、構造調整も進めたため、営業活動も行えなかった。
マースクは昨年、売上高が前年比11%減の355億ドル、純損益が19億ドルの赤字に転落した。前年は9億ドルの黒字だった。市場では当初マースクが3億2000万ドル程度の純利益を計上するとみられていた。しかし、海運のほか、原油採掘部門でも予想外の大幅赤字を出した。ロイター通信は「運賃低下で減収となり、原油安で石油採掘部門も不振だった」と分析した。
今年の海運業界は最悪の状況から脱却するとの見方もある。マースクは最近、今年の世界のコンテナ市場が2-4%成長するとの見通しを示した。海運運賃の代表指標である上海コンテナ運賃指数(SCFI)は昨年8月に596まで低下したが、韓進海運が法定管理に入った直後の昨年9月に708まで回復し、昨年末には952まで上昇した。現代商船も昨年第4四半期には前年同期比で増収となり、営業赤字も縮小した。同社関係者は「燃料効率が高い新規船舶を確保し、米国路線などの営業力を強化することで、今年の業績は昨年より改善するのではないか」と述べた。