大韓民国政府の第一の使命は憲法と法治、自由民主主義体制を守ることだ。ところが今、大統領本人が憲法と法律違反、反民主主義的行動などを理由に弾劾審判を受けている。そのため憲法裁判所は憲法と法律、民主的な手続きによって弾劾の審理を行っているのだ。ところが政治家たちが自らこれを否定し、自分たちが望まない結果が出ればこれに承服しないことを示唆するとなれば、これは都合の良いときだけ憲法、法律、民主主義を口にし、都合が悪くなればいつでも反民主、反法治になれるということを自ら白状するようなものだ。このような人間たちがいるべき場所は過激な活動家集団であり、国家や政府ではない。しかも彼らが大統領になるというのであれば、国民が先頭に立ってこれを阻止するしかない。
昨日、野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)議員は「憲法裁判所に圧力を加えるのは望ましいことではない」と述べ、キャンドル集会への不参加を明言した。正しい政党の朱豪英(チュ・ホヨン)院内代表は国会での演説で「全ての政党は憲法裁判所の決定に承服することを約束しましょう」と呼び掛けた。憲法裁判所の決定に承服することは、大韓民国の憲法と法律、民主的な手続きに従うことを意味し、これは今更声を大にして言うべきことでもない。ところがこれをやらないとなれば、大統領候補者たちは選挙への出馬以前に、大韓民国国民としての資質を疑わざるを得なくなる。今は国の将来を左右する重要な時期だ。大統領選挙候補者がまず先頭に立ち「いかなる決定が下されても潔くこれに承服し、国の安定に協力したい」と国民に約束しなければならない。いずれにしても国を正常化させるため最初にやるべきことは憲法裁判所の決定に承服することだ。これを拒否するのは、憲法とそれに基づく秩序を破壊することに他ならない。そのような政治家に対して国民ははっきりと「ノー」を突き付けなければならない。