【1】【2】共、読ませて頂きました。
軽度の自閉症に似た特性があるようです。
「自閉症」と聞くと、精神疾患のイメージが強いかも知れませんが、これは「アスペルガー症候群」とも称される脳の病気の一種です。
質問者様の症例の要因は、恐らく、知能や視聴覚の異常ではありません。
質問者様がお書き添えになっている通り、受け取った情報を適切に処理することが苦手で、水準よりも多くの時間と労力を要してしまうのが、この症状の特徴のひとつです。
・会話をするとき、相手の声音や表情に気を取られてしまい、肝心の内容に集中できない。
・相手の質問に対し、適切な返答ができない。「話を聞け」「ちゃんと答えろ」等、相手から指摘を受けることが度々起こる。
・会話の場で意見を求められた場合、即時に自身の考えをまとめることが苦手なため、第三者の発言のオウム返し的な答弁をしがち。
・自己流の作業手順や判断基準に執着心が強く、他人からの助言や指示を自身の中で定着させることがむずかしい。
・記憶の断続が苦手で、いったん中断させた仕事に再び取りかかったり、複数ある作業を同時進行させたり、「報告~連絡~相談」をこまめに行うことがむずかしい。
・自己防衛本能が強く、ひとりで黙々と作業できる職場環境を好む。誰かと組んで仕事をする際には、業務を達成することそのものより、パートナーの顔色に振り回されがち。
・業務で「報告~連絡~相談」の必要が生じた際には、然るべき相手ではなく、話しやすい相手を選んでしまう傾向がある。
こうしたトラブルが生じがちなため、コミュニケーションを必須とする業種や派閥色の濃い職場には向きません。
一方で、独自の世界に集中し、独創性を発揮することに優れており、自身が価値を認めた分野には寝食を忘れる勢いで研鑽できます。
研究者、小説家、芸術家、個人競技者には向いているように感じます。
同一分野の作業でも、その工程に対人交渉を要するか否かが、能力を発揮できるかどうかの分かれ目になります。
たとえば、「問いかけへの回答」という作業でも、瞬時にそれが求められる会話術は不得手でも、自分にとって興味ある問いかけを自由にチョイスでき、その解釈にも一定の時間を確保できる、こうしたサイトでの質疑応答は、あまり苦にならないはずです。
また、脳内に取得した情報を保管する作業は、比較的、得意かも知れません。
上司の発言が聞いたままの形のカタカナ言語で脳内変換されてしまう理由は、受けとめた情報を正しい文章に翻訳する次の工程への流れが凍結されているためで、それは言い換えれば、情報を掴んだままの形で保存する記憶力には長けている証なのです。
学校の勉強では、情報の暗記や反復活用を重宝しますから、学生時代はさほど違和感なく過ごしてこれたのに、社会人になった途端、環境に順応できない自分に気付き、戸惑う人が現れるのはそのためかと思います。
そして、残念ながら、現代の職場では、情報の暗記や反復活用といった作業のほとんどがコンピューター化されており、特性を活かす機会は限られています。
アドバイスとしては、できれば、仕事仲間と協調することを求められにくい、単独行動に終始できる職種を選ぶにこしたことはありません。
対人恐怖症というわけではないので、意外と接客業務に適している場合もあります。
質問者様を病的と決めてかかった回答に終始してしまい申し訳ありませんが、実際問題、質問者様が苛まれている異変が、脳内の特性によって現れる症状だとすれば、それは、個人の努力や心がけで改善できるものではありません。
しかし、発達障害の分野は一般社会ではまだまだ理解されにくいのも現状です。
社会で活躍する、軽度の自閉症患者さんのほとんどは、知能や体力には何ら問題が見受けられません。
それだけに誤解を受けやすく、人間性を疑われ責め立てられる中で、自信をうしない、ますます自閉的になりがちという悪循環に苦しめられる自閉症患者さんは、本当に少なくありません。
私は精神科医ではありません。
身内に当該医療分野に従事する者がおり、また私自身、職場などで自閉的な症状に悩む人々と接する機会があり、質問者様のご質問内容に共通項を感じたため、回答させて頂いた次第です。
ご自身の病状について詳細を知りたければ、発達障害の分野を専門に扱う医師や療法士にご相談されれば、何らかのヒントを得られるかも知れません。
あなたの思ったこと、知っていることをここにコメントしてみましょう。