NEXT DESTINATION② 次の旅先案内 豪華客船シルバーシーで巡るエーゲ海の古代遺跡 vol.3 クレタ島クノッソス神殿
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Gouret&Traveller
2017年01月21日
シルバーシー・クルーズ2日目の朝、ギリシャ最大の島、クレタ島に近づいてきた。アギオス・ニコラオスの港が見えてくる。クレタ島はヨーロッパ最初の文明のひとつ、古代ミノア文明が栄えた地。クノッソス宮殿をはじめとする多くの遺跡を見ることができる。オプショナルツアーで、クノッソス神殿を見学することに決めた。朝食を終えたら、港で待っているバスに乗ってさっそく出発だ。
1900年にイギリス人考古学者エヴァンズにより発掘されたクノッソスには4つの「宮殿」だったであろうといわれている建物があり、そのなかで最大のものが、紀元前2000年から1400年の建造物クノッソス宮殿である。ギリシア神話の世界に足を踏み入れるような厳粛な気持ちで広大な遺跡を眺める。ガイドさんについて、多くの遺跡のなかでハイライト的な場所を案内してもらう。
紀元前2000年頃から栄えたミノア文明の遺跡には壮麗な石造りの建築物や神殿があり、下水道や浴場、水洗式トイレもあったという。中央に大きな広場があり、そのまわりに大小の部屋が配置されており、各部屋をつなぐ廊下が複雑に入り組んでいて迷路のようになっていた。そのため、ギリシャ神話の「ミノタウロスの迷宮の神話」を生み出したそうだ。宮殿の壁にはラブリュスと呼ばれる双頭斧が彫刻されており、ラビリンス(迷宮)の語源となったといわれている。ギリシャ神話に出てくる「ミノスタウロス」は、半人、半牛の怪物。クノッソスに多くの牛の壁画や角のモニュメントが見られることと関連している。
ミノスの王が海神ポセイドンに、牡牛を奉納するのを忘れてしまい、怒ったポセイドンがミノス王に罰を与える。その罰とは、王妃が牡牛と恋におちてしまい、牡牛との子を産むというもの。そして生まれたのが「ミノタウロス」だった。ミノタウロスは凶暴で、困り果てたミノス王は複雑な構造の神殿をつくり、その奥深くにミノタウロスは幽閉され、最後は王によって集められた勇者に退治される。
「北玄関」と呼ばれる建物は、港に向いており、その方向は、エーゲ海からギリシャ本土と、エーゲなることから、海支配の拠点であったと考えられている。そのテラスの壁画には牛が描かれている。牛の持つ生産力にあやかる祭りが行われ、子供をいけにえにするものだったと推察されことから、「子供を食べる迷宮の半牛・半人の怪物ミノタウロス神話」のモデルになったとも考えられるという。

クノッソス神殿は、エヴァンズによって原型をとどめないほどの復元をほどこされたため、ユネスコの世界遺産の登録からはずされたともいわれており、当時のもので現存するものは少ない。そのなかで、当時のままの出土品は、人間の背丈ほどの大きな壺。輸出品であるオリーブ油やワインなどが貯蔵されていたのだろう。見どころは西翼にある「王座の間」だが、実際の王の居室ではなく、宗教儀礼の間であったと推定されている。王座も壁画も復元されたもので、本物ではない。また、東翼には「王妃の間」があり、隣室には風呂場も設置されていたようだ。
朽ち果てた石造りの建物の跡に、エヴァンスが復元した壁画や柱の鮮やかさは確かに不自然ではある。しかし、遺跡の中央に立って周囲を見渡すと、4000年もの昔、現代にも通じる近代的な設備を持つ建物に暮らしてた人々が存在してことに驚愕する一方、謎めいたミノタウロス神話のロマンに魅了される遺跡である。

船にもどったのは夕方。食事まで時間があるので、「ザ・スパ・アット・シルバーシー」のエステでゆったりリラックス・タイムを楽しむ。フェイシャル、ボディケアの施術には英国の高級エステ専門化粧品のエレミスが使われており、多彩なメニューのなかでは、アロマストーンマッサージ、バンブーマッサージなどが人気。ネイルやヘアサロンも併設されているので時間を気にせずゆったり美に磨きをかけることができる。ディナーは、どのレストランに行こうか、考えながらアロマストーンで遺跡歩きのハードな一日を癒してもらおう。
Photo&Text Sarah Boon
http://www.silversea.jp/
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