【社説】憲法裁を脅迫、法治と民主主義に反する韓国の政治家たち

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の弾劾審判について審理を行っている憲法裁判所に対し、各党は支持者らを動員して露骨に政治的な圧力を加えている。証人尋問の日程が決まり、憲法裁判所の決定が3月には下される可能性が高まったことを受けての動きだ。

 最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表は一昨日「キャンドルをもっと高く掲げ、弾劾が必ず貫徹されるよう共に力を結集しなければならない」と呼び掛けた。懸念すべき行動だ。文氏はキャンドル集会に集まった群衆の数によって法理に基づく判断を変えられるとでも思っているのだろうか。法治を守ることが使命でもある大統領になろうとする人物が、このように露骨な扇動をしているようでは困る。共に民主党、国民の党、正義党の野党3党の代表は昨日行った緊急の会合で、憲法裁判所の李貞美(イ・ジョンミ)所長権限代行が退任する3月13日よりも前に、朴大統領弾劾の最終決定を下すよう憲法裁判所に求めた。議席数が最も多い政党の有力大統領候補や野党の代表らが、公の場で憲法裁判所を脅迫しているのだ。

 これに対して与党セヌリ党は先週末に開催されたいわゆる太極旗集会に金文洙(キム・ムンス)元京畿道知事、李仁済(イ・インジェ)元最高委員、尹相現(ユン・サンヒョン)議員らが参加した。金文洙氏らは大統領弾劾に反対する市民と共にデモ行進を行い、弾劾を棄却すべきと訴えた。セヌリ党関係者の中には、今後この太極旗集会に堂々と参加する意向を示した人物もいる。崔順実(チェ・スンシル)問題の責任の一端を負うべき政党が街頭闘争に乗り出すとは一体どういうことか。

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