不法残留のベトナム人を工事現場で働かせたとして、警視庁組織犯罪対策1課などは10日、解体工事会社「智(さとし)興業」(前橋市野中町)の男性社長(69)と法人としての同社を入管法違反(不法就労助長)容疑で書類送検し、同社専務、小林孔容疑者(67)ら2人を同容疑で逮捕したと発表した。
同課は、昨年だけで関東地方の7都県で延べ約4000人のベトナム人を働かせ、5000万円以上の利益を上げたとみている。
容疑は16年2月~今年1月、不法残留の20~30代のベトナム人6人を東京都内や群馬県内の解体工事現場で働かせたとしている。社長は「ベトナム人は安い給料でよく働くので、なくてはならない存在だった」と容疑を認めているという。
同課によると、14年ごろからベトナム人を雇用し、発覚を免れるため日本人の名字をつけて働かせていたという。【堀智行】