【北京=山田周平】中国の習近平国家主席は10日、トランプ米大統領と電話協議した。中国の国営中央テレビが伝えた。報道によると、トランプ氏は中国大陸と台湾が1つの国に属するという「一つの中国」の原則の重要性を理解していると伝えたうえで、「米国政府は一つの中国の政策を堅持する」と表明した。
習氏はトランプ氏の発言を「高く評価する」と応じたうえで、米中双方が意思疎通を続け、関係を安定させることが重要だと指摘した。トランプ氏は8日、習氏あてに中国の新年を祝う書簡を送っており、習氏は電話協議で謝意を表明した。
トランプ氏は大統領当選後の2016年12月、中国が自らの一部と見なす台湾の蔡英文総統と電話協議したことを公表。その後も中国が主張する「一つの中国」の原則への疑問を表明し、その取り扱いが注目されていた。
トランプ氏は1月20日の大統領就任後、日本や欧州の主要国の首脳と相次ぎ、電話協議を開いたが、習氏とは開いていなかった。