僕はただこのリュックを買っただけなんです。
なんでこのリュックで人とたまに被るんですか?
神様、僕が何をしたと言うのでしょうか…
こんな罰を受ける事は何もしていないでしょう。
僕がいつこんなリュックを買いましたか?
いつこんなリュックを買いましたか?
これらのリュックを買っていたら被るのはまだ分かります。
ファッションに疎いので分かりませんが流行っているのでしょう。毎日電車で見ます。
でも僕のこのリュックで被るのは不服です。
二週間に一回このバッグを街中で見かけるとは思いませんでした。
このくらいの多くはない頻度で被るのが一番恥ずかしい。
無駄にレア感とか、マニアック感があって
なんかお互いに「あっ、あなたもそれなんですね…」みたいな。
このリュックのせいで生活に支障が出ています。
助かった事例と最悪の結果を迎えた事例を紹介します。
ケース1 先輩と
先輩「あれ?それ俺のと同じじゃん?」
僕「あ、リュックですか?ほんとだ!最近買ったんですか?」
先輩「ずっと前からこれだったよ。えー…てかパクったでしょ?」
僕「いやいや、僕、何年も前から持ってますし、先輩といる時もずっとこれ背負ってましたよ?先輩こそ僕のをパクったんじゃw」
先輩「違うわ!俺の方が絶対先に買ってる」
僕「じゃあどのくらい前に買ったんですか?(僕は3年前だけどこの人どうせ何ヶ月前とかでしょw)」
先輩「4年前。お前は?」
僕「じゃあ5年前です。」
先輩「じゃあって何やねん。え、たぶん5年前とか発売されてないよ?」
僕「いや、されてましたよ!」
先輩「スマホで調べるわ」
僕「いますよねー!よういう...」
先輩「え?」
僕「すぐ、調べようとする人!例えば叶姉妹って何カップだろうねって話の時にすぐ調べますか?調べないでしょ!まずは『Hカップかなぁ』『いやいや、Gでしょ』みたいな会話を楽しむべきじゃないですか?それを経て調べた時に『Qカップ!?』という驚きが初めて生まれるんじゃないですかね?」
先輩「え、Qカップなの!?」
僕「前ネットで見ました。」
先輩「ABCDEFGHIJKLMNOPQ…Q!?」
僕「凄くないですか!?」
先輩「やばいな!!えーまじかーじゃあ例えば、Zだったらどんな感じなのかな!Zだよ!Zっていったらそれはもう…」
先輩が無類の巨乳好きだったおかげで僕は話題を逸らす事に成功しました。
ケース2 朝の駅で
電車に乗るために急いで歩いている時に事件は起きました。
この日はイベントの設営のスタッフとして会場に向かっていました。
つい先日、「時間は守ろう」ということを僕は他のスタッフに言っていたのですが、
この日は僕が遅刻しそうでした。
これはマズイなと思いながら早歩きで乗り場まで向かってる時、目の前に僕と同じリュックを背負った人を見つけたのです。
彼が一人で歩いていたら追い越す事は出来ました。
しかし、彼の両隣には友達がいました。
これ絶対追い越したら『あれ、お前と同じリュックじゃね?』みたいな会話されるやつだと思って、追い越さないように歩くペースを落としました。
彼らはダラダラと歩いていたので、発車時刻が迫っている僕が乗ろうとしている電車には乗らない、つまり乗り場は別の可能性が高いと推理しました。
それなら、今はペースを落としていても彼らが別の乗り場に向かった時点で小走りすれば間に合う。
そう考えました。
しかし、その推理は外れていました。
彼らは僕と同じ乗り場に向かっていたのです。
ダラダラと歩き続ける彼らを見て「なんて危機感のない人間なんだ」と思いました。
リュックを見せないように、リュックを前に背負って追い越す事も考えましたが、横目で見られていた時に「あの人、被ってるの気にして前にリュック背負ってるのかな?」と言われる可能性が0ではありません。
そのような会話がなされたら、普通に追い越した時よりも恥ずかしいです。
ハイリスクハイリターンなのです。
そして、いよいよ電車が到着する音が聞こえてきました。
僕たちは乗り場へと下る長い階段を降りていました。
今、彼らが慌てて階段を駆け下りていけば、その瞬間に僕も一緒に駆け下りてギリギリ電車に乗ることが出来るはず。
そう考えましたが彼らはまだダラダラと階段を降りているのです。
しかし、人が乗り降りしている間に階段を下り終えました。
電車はもう、すぐそこです。
そこに「扉が閉まります」とアナウンスされ
あっヤバイ。と思った時には扉は閉まり始めていました。
しかし、その閉まりかけた扉が開きました。
前を歩いていた3人組がアナウンスを聞いた途端に駆け込み乗車しだしたからです。
ワンテンポ遅れて僕も走ろうとしましたが、やめました。
電車に乗れたとしても、電車内でリュックをめぐる攻防が続くでしょう。
降りる駅というのは乗り換え駅などで大抵みんな一緒です。
電車から出るときは彼らに背後を見せないようにムーンウォークで出る必要があるかもしれません。
改札階へ続くエスカレーターは後ろを向いて、同じリュックの彼と向かい合って乗る必要があるかもしれません。
そんなことが脳裏をよぎって、電車に乗るのを諦めました。
発車しようとする電車の窓の向こうには楽しそうに会話をする3人組、そして窓には僕の哀しげな顔が映っていました。
悲劇を繰り返さないために私たちにできること
リュックの上から被せるカバーを買いましょう。
こうやって被せるだけで
ほら、リュックのデザインが分からなくなります。
これで、いつ目の前に自分と同じリュックの人が現れても安心ですね!
アマゾンにも似たようなのが売ってあります。
僕が持っているカバーもそうですが、デザイン隠しの機能だけでなく、
なんと防水の機能もあるんです!
めちゃくちゃ便利です。