施行から丸10年が過ぎて見えた、韓国「性売買特別法」の功績と“罪過”

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刑事政策研究院の「性売買経済規模全国調査」によると、売春婦は最低でも33万人で、性産業の総売上規模は24兆ウォン(約2兆4000億円)。当時の国内総生産(GDP)の4.1%を占めており、これは農林漁業とほぼ同規模だったというのだから驚く。

そんな性産業を抑圧しようと韓国政府が2004年に施行したのが性売買特別法なのだが、同法の施行以降、2007年には風俗店が4万6000軒、売春婦は26万人、売上規模は14兆ウォン(韓国女性政策研究院などによる「全国性売買実態調査」参照)に減少した。

さらに2010年になると、性産業の売り上げは6兆8600億ウォン(ソウル大女性研究所の調査)と、2002年当時の30%ほどの規模にまで縮小している。

性売買特別法に効果がないワケ

統計を見る限り、まさに絶大な効果を発揮している性売買特別法。だが、実態ははなはだ怪しい。