こんちは、40男子です。
ニューダンガンロンパ完全ネタバレ感想です。
スパイクチュンソフトの人気シリーズ最新作PS4版「ニューダンガンロンパV3みんなののコロシアイ新学期」チャプター別感想記事です。
別記事でダンガンロンパレビュー書きましたが今回は各章ごとのストーリーについて焦点を当てていきます。
ゲーム全体の感想はこちら
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ダンガンロンパV3レビュー
キャラ紹介から各章ごとの犯人と被害者、動機などを記載しているのでゲームをプレイ中の方でネタバレNGの方はクリア後にお楽しみ下さい。
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キャラ感想
赤松楓:CV神田沙耶加
超高校級のピアニスト
仲間思いでみんなでそろって脱出する事を強く望む正義感の強い女の子。首謀者を暴く為に大きな罠を仕掛けるがあえなく失敗してクロの汚名を着せられる。命を賭して最原に真実を追求する勇気を与える。個人的にはラストまで彼女が主人公であってほしかった。
最原終一:CV林原めぐみ
超高校級の探偵
過去に暴いた事件のトラウマから真相を知ることに恐怖を抱いている。最初は頼りないが赤松や百田など仲間に多く支えられて終盤では皆に頼られる探偵として活躍する。反論にたいして「えっ…」とか言ってキョどる様が可愛い。
天海蘭太郎:CV緑川光
超高校級の??(生存者)
最初の被害者で謎を多く残して死んでしまう。過去にコロシアイに参加した事のあるような発言もありコロシアイに関して何らかの情報を持っている。当初は時間移動のできる超能力者かと思っていたが違った。3章のくだりで彼は生き返るかなという予想も見事外した。
東条斬美:CV井上喜久子
超高校級のメイド
物語当初からチート級の能力をもっており皆のお母さん的存在になる。背負っているモノが大きすぎて凶行に及んでしまう。ビジュアル的には一番良いので仲良くなりたかった。
星竜馬:CV大塚明夫
超高校級のテニスプレイヤー(超高校級の囚人)
生きる理由を見つけられず生を望む東条に協力する。ルックスの割に渋めでハードボイルド。テニスでマフィアを壊滅させたってのは無理があるような…テニス設定はトリックの為のみに必要だったんだよな。
神宮寺是清:CV鈴村健一
超高校級の民俗学者
結構なくずキャラ。降霊術などに興味があり本人いわく成功したことがあるらしい。学級裁判では唐突に姉の存在が明らかになるが親密度を上げておくと過程で知る事が出来る。3章のラストの一人芸はシリアスな笑い。食べ物を口元に持っていくと消えるというのもじわじわくるw
夜長アンジー:CV鈴木みのり
超高校級の美術部
カリスマ性のある不思議ちゃん。信者に対しては寛容でおおらかだが、危険な発言もあり友達でもあっさりと裏切るドライさを持ち合わせている。私は嫌いです。
茶柱転子:CV徳井青空
超高校級の合気道家
前向きな元気キャラ。男死を毛嫌いする理由が今一つ伝わってこないしなんだかんだ最原とも仲良いし男嫌いは蛇足で進行には大勢はないと思う。実際にいたらウザいと感じそうだけど生涯の友人というのはこういう人であって欲しい。
獄原ゴン太:CV武内駿輔
超高校級の昆虫博士
見た目と性格のギャップを狙った萌え枠。物語としても重要な役だし彼が優しくバカである程に物語は盛り上がっていく。
入間美兎:CV石田晴香
超高校級の発明家
脈絡のない下ネタのおかげで我が家のお茶の間は凍り付く事もしばしば。頼まれたら断り切れない、強気に出られると弱腰になるのはキャラが立っていて良かった。罵詈雑言が目立つ為、印象は決して良くないのだが作中でも言及される様に仲間思いの一面もみせていた。
彼女が殺害相手に王間を選んだのは彼女なりの仲間意識の表れだったのかもしれない。
百田解斗:CV木村良平
超高校級の宇宙飛行士
死亡フラグ、実は黒幕ではないかと穿った目で見ていたが最初から最後まで本当に最高だった。最高のニキだった。「お前は俺の助手として働いてもらう」「化けの皮をはがしてやる」など心打つ名言が多い。
王馬小吉:CV下野紘
超高校級の総統
序盤から学級裁判で正しい真実へ導く為のサポートする事で首謀者と匂わせていた。ゴン太に罪を負わせた件は軽んじる事は出来ないがコロシアイの無効の手口は実に鮮やかではあった。
キーボ:CV柿原徹也
超高校級のロボット
最期に見せ場を持ってきたが全編を通してみればヘタレという印象。終盤でキーボ=希望という名の由来に間接的に気付かされた時には鳥肌ものだった。しかしキーボ=外界の人という事なので開発の人間は私たちをヘタレと認識しているのかもw
夢野秘密子:CV田中あいみ
超高校級の魔法使い
良くも悪くも女の子らしい女の子。物語を通して彼女も成長するが印象は悪い。魔法という都合の良い言葉で逃げるあたりも性格の悪さを表している気がする。
春川魔姫:CV坂本真綾
超高校級の保育士(殺し屋)
百田に寄せる思いが良かった。百田が良いので必然的に彼女の株も私の中では爆上げされた。百田が普通に接してくれた事はうれしかっただろうな。ハルマキというあだ名も彼女の印象を上げている。
白銀つむぎ:CV小松未可子
超高校級のコスプレイヤー
コロシアイの首謀者にして天海殺しの真犯人。江の島にコスプレしている際に悪の思考が芽生えるのは分かるのだが白銀の状態で彼女は何を思っていたのかは謎。コスプレするまでもなく素の状態で邪悪な存在だったという事なのだろうか。
生き残るほど見せ場が出来るので生存キャラの好感度が上がりそうだけど死にざまがカッコいいのが多すぎて早く死んだキャラにも感情移入できる。作中でも死んだキャラの方が人気がある発言を見かけたがそれは信念をもってコロシに臨んだからなんでしょうね。
個人的キャラランキング
個人的にランク付けすれば上位3位は無難なものになってしまった。TOP3はこんな感じではないだろうか。
1位:赤松楓
2位:百田解斗
3位:獄原ゴン太
4位:東条斬美
5位:最原終一
6位:王間小吉
7位:春川魔姫
8位:キーボ
9位:茶柱転子
10位:真宮寺是清
11位:星竜馬
12位:入間美兎
13位:天海蘭太郎
14位:夜長アンジー
15位:白銀つむぎ
16位:夢野秘密子
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プロローグ・1章
クロ :赤松楓(冤罪)
被害者 :天海蘭太郎
動機 :首謀者を殺害する事でコロシアイゲームを止める
考察・感想
体験版で遊んだ時から主人公がピアニストである事に大きな違和感を感じていたのですが、なるほど早くもそう来ましたかという第1章の感想。つかみとしてのインパクトは絶大です。
そもそも推理ゲームでありながら「主人公の才能がピアニストってなんで?」という単純な疑問。主人公のスキルがピアニストである事よりも物語の登場人物の中に探偵がいるのにピアニストが主役である事の違和感。
しかし赤松には主人公を語るに相応しい愛らしい風貌と彼女の仲間を想う熱い心は私に芽生えた微かな違和感を払拭させ赤松が主人公である事に疑いを持たせませんでした。
後半、学級裁判の最中で彼女はまるで犯人を知っているかのような発言、行動。プレイヤーである私が犯人にたどり着いていないのに分身であるはずの赤松が犯人を知っているという違和感。
それらの違和感は学級裁判クライマックス、赤松自身がクロであると明らかになった時に全てがつながりました。
序章からポートピア連続殺人事件を思わせる展開はグイグイと私の意識を世界に引き込んできました。正直この1章だけでもダンガンロンパを満喫できたと思います。
殺害方法については現実的には実現は難しいと思いましたがその点についても後半で解明されるのは流石でした。全体的にプロセスの表現が丁寧で1、2を争う完成度でした。
2章
クロ :東條斬美
被害者 :星
動機 :総理大臣として国民の世話をしなければならない
クロと被害者の対極を描いた第2章。そして赤松に思いを託された最原終一が真相に向かって歩みだす章でもあります。
クロの動機はどうしても抜け出さなければならない理由、被害者が見い出す事のできない生きるための理由が物語を悲しい結末へと向かわせました。
1章が真相にたどり着くための殺害、いわばみんなで生き残るための殺害でした。しかし2章での事件は自分の使命の為の殺害となり、同じコロシアイであっても持つ意味は大きく違っていました。
「自分の使命を果たす為」「全ての人々に奉仕する事」
相反する動機と才能がもたらしたクロの最期は必死で無様でした。使命の為に卑怯であっても無様であっても生きようとする彼女を誰が責められるでしょうか。
東条とは仲良くしたいな、そう思っていた矢先の出来事でしばし放心。しかしデスゲームである以上は1回の学級裁判で最低でも被害者とクロの2人は消えていくんですよね。そういうゲームなんだと認識した学級裁判でした。
3章
クロ ;真宮寺是清
被害者:夜長アンジー・茶柱転子
動機 :死んだ姉に幽霊の女友達を作る
超高校級の美術部というよりも超高校級の教祖の方がしっくりくるアンジー。3章では降霊術や神、蘇生術などオカルト要素をふんだんにとりいれていましたよね。
この章の面白さは神とアンジーに惹かれていく夢野とそれに嫉妬する転子にあります。大好きな夢野がアンジーに心を奪われていく様を指をくわえてみることしか出来ない転子。
ニュー合気道は転子に見えないものに惑わされない心の強さをもたらしていました。夢野に本気でぶつかって欲しいと願う転子。
しかし難題に面しても魔法という都合の良い言葉で逃げてきた夢野にとっては転子は疎ましい存在になり下がっていました。
信者には寛容で万能感のあるアンジーは夢野を温かい包み込みました。深く考える事を嫌う夢野がアンジー惹かれていくのは至極当然の事。夢野はアンジーに対して信用を深めていきます。
転子は信仰していないアンジーを崇拝するフリをしてまで夢野の近くにいる事を望みます。
この二人の心情の描写が本当に切ない。好きな子が他の誰かを好きになっていく時に感じる、言いようのない焦燥感を見ているようです。
そして夢野は神宮寺の手により崇拝するアンジーを失い生きる気力が薄れていきます。そんな夢野を立ち直らせたいが為に神宮寺の降霊術に協力し、結果として転子までもが命を落とす事になります。
3章では女同士の人間ドラマがドロドロしていて学級裁判とは少し距離を置いた内容ですがそれが逆に異常な状況に置かれていることを実感させます。
それでいてクロの殺害動機が作中で最も利己的で救いの無い理由である事も胸糞な為、4真宮寺に限って言えばモノクマのお仕置きでスッキリした部分はありますね。
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4章
クロ :獄原ゴンタ
被害者:入間美兎
動機 :皆を絶望させない為
終わってみれば情強が情弱を利用するわかりやすい構図でありながら、全く想像もしていなかった驚きの展開でした。ゴンタの純心な心が引き起こしてしまった悲しい事件。
ゴンタが殺意を抱くとしたら2章の「昆虫で和もう会」の様に虫がらみで切れて思わずやってしまう展開が濃厚だと思いましたが想像のはるか上を行くシナリオに大満足です。電子世界の中の殺害もゲームならではのトリックで非常に素晴らしく感じました。
ゴンタがあまりにもバカなんで私自身もゴンタにヘイト感情を抱き始めたところを上手く突いたミスリードが大変素晴らしい。ゴンタはバカだから電子世界は理解できないと思い込まされていました。
シナリオが素晴らしすぎる分、王間に利用されたゴンタが可哀想でなんともやりきれない気分でしたね。しかも殺害の理由が皆を絶望から守りたかったって…
4章のお仕置きは本当に可哀想。大好きな昆虫群に蜂の巣にされて最後はぶきみな昆虫の一突き…虫に殺されたゴンタは幸せだったのかな。ここからの王間ヘイトへの持って行き方が上手すぎて4章が終わる頃がもっともダンガンロンパに没頭していました。
5章
クロ :百田かいと
被害者:王間小吉
動機 :学級裁判の無効
ゲーム序盤から死亡フラグ立まくっていた百田の男が星の様に輝きまくる5章。百田こそ裏の顔があって首謀者の疑いもであったけど最初から最後まで良いやつすぎて本当に良かった。
百田、ハルマキは生きて脱出してほしかったなぁというのが正直な感想。2章で俺が(ハルマキの)化けの皮をはがしてやるとか言ってて本当にかっこよかったもんな。最後には最原の活躍に嫉妬していたことも包み隠さずうちあけるんだもんな。
学級裁判は最高の出来。王間の4章まではのヘイト稼ぎは全てシナリオ通りで被害者不明の展開から学級裁判の無効を狙っていたというのは上手い落としどころだったと思います。このまま5章で終わっても良かった。
ただし学級裁判で百田に渡した台本は出来が凄すぎてデスノートの「ジェバンニが一晩でやってくれました」くらい無理があるなと。毒矢を喰らった時に被害者すり替えを思いついたなら台本書いてる暇なかったんじゃ?という感じ。百田の「アドリブもあった」は焼け石に水の説得力のなさ。
トリック的には穴も多いが百田と王間の2人のリーダーのぶつかり合いと渾身のトリックに身震いしました。百田が最後のお仕置きに打ち勝つとこも王道だけどかっこよかった。
6章
首謀者:白銀つむぎ(1章の本当のクロ)
生存者:最原・夢野・春川
ファンからは賛否両論の6章ですが学級裁判前半までは誰もが納得できる展開だったはず。白銀が首謀者で1章の裁判をやり直しして真のクロを暴くという策略は素晴らしい。そこをついて首謀者に勝利して勝ちでもよかったと思う。
あのフィクションの世界だからオチは古くからのファンにはひどい仕打ちだなとも思った。今までのロンパなんだったの?という気持ちも痛いほどわかる。でも私にとっては納得いく内容だったしエピローグでフィクションが嘘だったという含みを持たせたのも良かった。
ただ学級裁判後半のフィクションうんぬんの議論が無駄に長すぎたなと思いました。江の島盾子のキャラデザインとぶっとんだ感じが良かったです。
私はV3で初めてダンガンロンパに触れたので過去キャラがたくさんでてきた事で逆に1・2に興味がでてきてVITA版の1・2リロード買おうか迷っているところです。それほどに過去作のキャラ、特に超高校級の絶望「江の島盾子」に魅力を感じました。
でもどんな結末だったらよかったのかなと思う。江の島盾子は実在していたんだけどあまりに存在が凄すぎて神格化して伝承され現代ではフィクション化された存在になりコスプレ出来たとう感じではダメだったのだろうか。
そもそも白銀は江の島をコスプレした事によりリアル学級裁判の実行を思いついたのか、それとも白銀の状態で学級裁判を実行しようとしていたのかそれすら謎である。
外界の人間が望むからコロシアイが起こるという言葉は誰に向けた言葉だったのか。黒幕はプレイヤーだったか。このゲームのもたらしたラストは私たちを絶望に落とす真実だったのか
想いや考えは人それぞれだろう、だがニューダンガンロンパV3は私にとって「希望に満ちた嘘」だった。
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