黄宣真
2017年2月7日17時53分
日本では食堂での「個食」が当たり前の風景だが、鍋やおかずをみんなで分けて食べる食文化に慣れた韓国では、食堂で「プルコギ一人前」と言うのは相当な勇気がいる。
しかし、最近は韓国でも、食堂で一人、スマートフォンをいじりながら食事をとる光景が、少しずつ見られるようになってきた。
一人(ホンジャ)でご飯(パプ)を食べる「ホンパプ族」、一人でお酒(スル)を飲む「ホンスル族」という新しい造語も登場。一人で旅行(ヨヘン)する「ホンヘン」、キャンプする「ホンキャン」を狙うビジネスもあるという。
これは、韓国の一人暮らし世帯の増加と無関係ではない。
韓国統計庁によれば、2016年の一人暮らし世帯の数は約520万で、全体の27・6%を占めた。30年には32・7%まで増えるという。1990年には、わずか9%だったのに!
韓国の就職サイト「ジョブコリア」が昨年12月、成人男女1884人を対象に、一人暮らしを好む理由を尋ねた。40・6%が「他人に気を遣わず、ひたすら自分の好みで全部できること」と答えたそうだ。
この「ホンパプ族」の先駆者がいたような……。そうだ、朴槿恵(パククネ)大統領だ!
「大統領は、お一人で食事をされることを好まれました。地方出張の時も同じです。ですから、ほとんどの車両に、いなりずしやサンドイッチなどを準備しました」。大統領府で朴氏の食事を作った調理長は16年12月、韓国メディアのインタビューにこう語った。
それによれば、朴氏の長年の支…
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朝日新聞国際報道部