2016.06.09

「女の子の毎日をかわいく。」を提供する「MERY」 株式会社ペロリ 早坂 亮氏インタビュー

アドテクを中心として広告業界のトレンドを発信する「DAC AD TECH BLOG」。今回は≪2016年春媒体説明会特集≫です!第2弾は、若い女性に絶大な人気を誇るサービス「MERY」を提供する株式会社ペロリ 広告事業部マネージャー 早坂 亮さんに、MERYってどうしてそんなに人気なの?から、創業の背景、今後の取り組みまで広くお話を伺いました。
 
MERY 早坂様
 
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―はじめに、「MERY」とはどのようなメディアか教えてください。
 
早坂: MERYは「女の子の毎日をかわいく。」をコンセプトにした、日本最大級の女性向けキュレーションプラットフォームです。
 
内容としては、ファッション・メイク・コスメなどを中心に、女の子が気になる情報を幅広く取り扱ったり、紹介したりしています。記事の多くは情報感度の高い「一般キュレーター」が書いておりまして、1日に数百本程度の記事が更新されています。 “等身大”のかわいくなれる情報が集まっており、適度な距離感が多くの読者から共感を得ており、そこが支持されていると考えています。
 
MERY_写真1
 
 
―サービス立ち上げの背景について教えてください。
 
早坂:設立は2012年8月、MERYのローンチは2013年4月で現在3年目を向かえています。(2013年)当時、ものすごくスマートフォンが普及し始めていた頃で、若い世代が持ち始めるようなタイミングでした。その中で、スマートフォン上において女性誌のような体験を提供しているサービスが作れないか?と思い、MERY自体を着想し立ち上げた形です。
 
 
―「女性誌」ですか。
 
早坂:はい、部数は下がっているとはいえ、女性誌は大きな影響力を持っていると考えています。女性誌へのリスペクトがある中で、スマートフォン上で最適化してその体験をできるようにしたい、というのを考えて立ち上げたのが経緯です。ありがたいことに立ち上げ当初から読者が増え続けていまして、昨年末(2015年末)に初めてTVCMを打ったのですが、そこまでほとんど広告費を使わず、自然増で読者規模を拡大し続けてきました。
 
 
―2014年10月にDeNAグループにジョインしているかと思います。CM実施もその影響の1つかなと思うのですが、DeNAグループにジョインする前後ではどのような違いがあったのでしょうか。
 
早坂:そうですね。まず大きいのは社員数がかなり増えましたね。中途入社者も強化しているのですが、DeNAからの出向の方もジョインしていただき、当時20人程度だったのがすでに100名弱くらいになりました(5月末現在)。今も急ピッチで人員を強化している状態です。DeNAからの出向組、中途にかかわらず優秀なメンバーが支えてくれています。
 
DeNAとはカルチャーを一緒に作っていけており、非常によい雰囲気です。文化がしっかり融合できていると感じています。なので、新規事業や広告事業の拡大に関してはすごく助かっています。2015年10月に取り組みを開始した「MERYPASS(メリーパス)※1 というサービスがあるのですが、実は構想から3ヶ月というスピードでローンチできているんです。新しい取り組みを立ち上げ、スケールさせていく上で非常に助かっています。
 
MERY_写真2
※1:MERYPASS(メリーパス)
月額980円で登録されているサロンでの、ネイル・マツエク・リラクが3,000円/回で利用できるというサービス。平均的な利用金額の半額以下でサービスが利用できる。

 
 
―なるほど。MERYは現在Webブラウザに加えアプリもローンチして展開されているかと思いますが、メインはどちらになるのでしょうか。
 
早坂:どちらも注力しています。元々はWebからサービスを開始しており、検索経由でMERYを知る方もいるのでしっかりやっています。アプリには、アクティブなユーザーというか、よりMERYのファンの方が寄ってきている印象です。ただ、TV CM実施以降は訴求(導線)をアプリにしていますので、アプリから新規で入られる方も増えていますね。
 
 
―2015年12月に初めてCMを実施されたとのことでしたが、そこからかなりユーザーが増えた形でしょうか。
 
早坂:そうですね。2015年12月に、ローラさんを起用して初めてのTVCMを実施しました。CM期間中に100万ダウンロードを達成するなど、非常に好調でした。さきほどもお伝えした通り、それまではプロモーションをやってこなかったのですが、ここからCMにも力入れよう、ということを決めた形です。第2弾としては、2016年4月末にローラさんに加えて渡辺直美さんを起用し、現在は500万DLを突破しています。
 
MERY_写真3
 
 
―新しい取り組みとして雑誌も発刊されましたね。
 
早坂:はい。2016年3月に初めて女性ファッション誌「MERY」を5万部創刊しました。ユーザーや広告主から絶大な反響があり、発売2週間程度で完売状態になりました。
 
MERY_写真4_雑誌イメージ
 
 
―元々はスマートフォン上で女性誌を、という形でサービスをローンチしたとのことでしたが、なぜ“紙”の雑誌の発刊に至ったのでしょうか?
 
早坂:一番の思いとしては、「MERYのコンテンツをいろいろなチャネルで届けていきたい」というものがあります。WEBやアプリはもちろんのことながら、雑誌だったり、例えば映像やリアルイベントだったり、という「それぞれのチャネルに最適化してMERYのコンテンツを届けていきたい」というのが大方針です。紙の雑誌の発刊はその一環です。
 
 
―では広告メニューについて伺っていきたいのですが、「MERY」ではどのようなメニューが人気なのでしょうか?
 
早坂:広告メニューはMERY編集部が作成するタイアップ記事を中心に、MERYのTOPに掲載され最もブランディング最適な「プレミアムパネル」や、MERYオリジナルの店頭什器による店頭販促を絡めたメニューなどが人気です。また最近は雑誌「MERY」との連動企画も多数お問い合わせを頂いています。この1年で、立体的で中長期的なお取り組みのご相談を非常にいただくようになりました。
 
 
―タイアップに出稿される企業はどのような企業が多いのでしょうか?
 
早坂:業種でいうと美容・化粧品ブランドを中心に、日用品、食料/飲料メーカー、そしてファッションブランドまで非常に幅広くご一緒させていただいています。
目的としては大きく3つで、①認知拡大・ブランディング ②商品の理解促進 ④販促促進となっています。組み合わせによって「認知」→「興味喚起」→「理解促進」→「アクション(=購入)」、までをカバーできるような広告メニューをリリースしています。
 
 
―出稿された企業からはどのような声があがっているのでしょうか。
 
早坂:そうですね。メーカーさんからのフィードバックをとして頂いているのは、「売り場の確保、拡大が出来ました」とか、「店の売り上げが200%超えになりました」というような形で、嬉しい声として最近すごく入ってきている状況ですね。
また、「MERYを見て買いに来られたお客様が多数いらっしゃいました」と現場の販売員の方からの嬉しいお言葉をいただくこともあります。タイアップ記事って結果がなかなか目に見えないのですが、POSデータ上で、いろいろ他に出稿せずMERYに出稿した期間のみのデータをみてみると、出稿していない時期と比較して比例して、大きく売上が上がっていたりします。

 
 
―今の若い世代はネットリテラシーが高い方も多いかと思います。最近話題になった記事の中で、ユーザーは「記事を見て、広告なのかどうかもわかっている」という発言もあったりしました。
その中で、MERYのタイアップ記事がユーザーに届いて、結果売上に繋がっている、反響がある、というのはどのようなポイントがあると考えていらっしゃいますか?
 
早坂:そこは、シンプルかと思っていて、MERYの編集方針がしっかりしている点です。タイアップ、一般の記事に関わらず、ユーザーが読んだ時に 「明日かわいくなれるようなヒントを得られるかどうか」というところを、編集方針として持っているので、たとえ広告だったとしても1つのコンテンツとしてユーザーに楽しんでいただけるのだと思います。結果として、一般記事と比較しても劣らない、むしろ記事によっては高いPVやCTRを出し、店舗の売上貢献などに寄与出来ていると考えています。
 
またMERYのタイアップ記事では、広告主が言いたいことと、読者が知りたいことのブリッチを取るのが僕らの仕事だと思っています。企業の主張を主語にしてしまうと、押し付けになってしまうこともあるので、企業の伝えたいことと、ユーザーが興味のあるようなトレンドや、「可愛くなりたい」「モテたい」などの気持ちとを掛け合わせることによって、ユーザーに読まれるいいコンテンツが生まれているのではないでしょうか。
 
1つ面白いデータあります。
ちょっと考えてみてほしいんですが、本を買おうと思った際ってどうやって探しますか?
 
 
―そうですね。そのままGoogleで検索をせず、Amazonなど書籍を取り扱っているサービスのサイトに行ってから検索をかけますかね。
 
早坂:そうですよね。だいたいネットサーフィンをする人ってGoogleで検索しますが、直接Googleで検索をするよりも、そのほうが欲しい本(情報)にたどり着くのが早いのを知っているからそうしますよね。MERYでもそれと同じことが起きているんです。
 
 
―かわいいものを探したい際にMERY内で検索をしている、ということですか?

 
早坂:はい。MERY内では月間に3,000万回検索されています。“かわいいスニーカー”のような「気持ち×もの」という形で検索されています。Googleでかわいいスニーカーを調べても出てこないけれど、MERYで調べればヒットする。ユーザーにとっても頼れるプラットフォームになっているんです。この検索データを活用することによって、リアルに女の子の間で「何が今人気なのか」を知ることももちろん出来ますし、MERYからトレンドを発信することが出来ると思っています。

 
MERY_写真5
 
 
―今後の展望について教えてください。
 
早坂:Web広告の話でいうと、クリエイティブのリッチ化※2を進めています。分かりやすく言うと、よりスマートフォン上で雑誌のようなハイクオリティな表現や、インタラクティブな体感できるようにすることを考えています。
 
また、今後はより一層、売り場のサポートというか流通といったところにインパクトを与えたいなと考えています。新たな価値やインパクトを与えられるような、O2O商品を拡充していきます。WEB、アプリ、雑誌、リアル、そしてイベントも絡めたような全てが連動した取り組みを積極的に行っていく予定です。
自分としてはこの業界における根本的な課題解決を「MERY」を通じて行っていきたいと考えています。店頭がショーウィンドウ化してしまって活気がなくなってしまうのはよくないという問題意識を思っていまして、店頭も含めて盛り上げていきたい、と考えています。
 
※2:リッチ化イメージ:スマートフォンでご覧ください
 
 
―直近でリリースが決まっている新しい取り組みはありますか。
 
早坂:そうですね。5月にリリースしたのですが、O2Oの取り組みの1つとしてMERYとコラボした特設販売台・什器というものを展開させていただきました。こちらは主に化粧品関連のブランドさんを中心に導入を進めていく予定です。
 
雑誌については反響を受けて、「MERY Magazine vol.2.3.4」として、2016年8月・10月・12月と連続して発刊することが決まっているので、3号連続した取り組みといったことも出来たらよいな、と考えています。
 
 
―今後DACとの取り組みに期待している点はありますか?
 
早坂:DACさんは押さえられている幅も広いので、ただ単に広告主さんに喜んでもらうだけでなく、企業とMERYをつなぐ架け橋にぜひなっていただきたいですね。どんな商品があればより企業に喜んでもらえるのか、というのも含めて一緒に取り組んでいければと思っています!
 
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早坂さん、ありがとうございました!
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▼参考サイト
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