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中国上場企業、開示違反相次ぐ 架空の売上高計上など

2017/2/7 21:07
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 【上海=小高航】中国の上場企業による悪質な開示義務違反が相次いでいる。上海証券取引所は、緑地造成などを手がける中毅達(上海市)が計上した2015年7~9月期の売上高のほぼ全額が虚偽だったと発表。深圳証券取引所もこのほど、赤字決算の開示前に大量の保有株を売却した企業経営者を処分した。

 上海証取が6日開示した資料によると、中毅達が15年7~9月期の売上高として計上した約7300万元(約12億円)のほぼ全額が架空のものだった。同年末に発表した企業買収についても、対象企業の資産が裁判所に差し押さえられ、買収できないことを知りながら開示しなかった。

 上海証取は同社の経営トップ3人について、3年間、上場企業の取締役に就くことなどを禁じる処分を決めた。

 一方、深圳証取は6日、油田掘削機械などを製造する墨竜石油機械(山東省)の董事長らが赤字決算を公表する前に大量の保有株を売り抜けていたと発表した。5%を超える株式売買をする際に義務付けられている適時開示を怠った。

 中国政府は外資企業の中国での株式上場を解禁する方針を示している。中国の上場企業の不透明な開示姿勢は以前から指摘されているものの、改善の兆しは見られない。市場の国際化へ向け透明性や公平性の確保が不可欠だ。

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