「お茶の文化リスペクト」スターバックス、京都・宇治に出店へ
米国のコーヒーチェーン「スターバックス」を運営するスターバックスコーヒージャパン(東京都)は7日、宇治市の世界遺産・平等院近くに、同市で初めての店舗を3月31日にオープンすると発表した。宇治茶販売の老舗が軒を連ねる一帯への外資系大手コーヒーチェーンの出店は、注目を集めそうだ。
府内にはスターバックスの店舗が京都市内を中心に31店舗ある。同社は府南部地域の出店を強化しており、一大観光地である宇治市を重点エリアの一つと見て立地先を探していた。
出店場所は、平等院表参道沿いで境内入り口に近い約600平方メートル。所有者から賃借する。店舗は鉄骨平屋約140平方メートルで、周辺環境に配慮して切妻屋根のデザインを採用した。
屋外には、縁側をイメージしたテラス席や庭園を設け、店内には京都の漆芸家が手掛けた漆塗りのアート作品や、宇治茶の茶箱のふたを使ったオブジェを飾る。平等院境内の紅葉や宇治川の遊歩道に植わった桜も眺められるという。スターバックスの店舗では抹茶を使ったメニューもあるが、産地は公表していない。
表参道は、宇治茶商の老舗が並ぶ宇治の茶業の中心地。広報担当者は「お茶の文化をリスペクト(尊敬)し、『一服を楽しむ』場所をコンセプトとしている。観光客だけでなく、地域住民にも憩いの場として親しんでほしい」と話している。
【 2017年02月07日 22時38分 】