安倍晋三首相が7日の衆院予算委員会で、野党の質問に対し「デマ」という言葉を使って色をなして反論する場面があった。経済協力が焦点となる10日の日米首脳会談に向けて、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資金を投入する可能性について「全く事実と違う」と強く否定した。
民進党の井坂信彦氏が「地元で『年金のお金で米国の雇用を増やすのか』と言われる」とした上で、GPIFの対米投資が増えるかどうか見解を求めた。首相は人さし指を立てながら「私はGPIFに(運用の)指示をできない。できないことをできるかのごとく言うのをデマと言う」などと反論した。
デマという刺激的な言葉を受けて委員会室は与野党のヤジで騒然となり、浜田靖一委員長が「不規則発言はやめてください」と一喝した。【光田宗義】