今回は、昔話になります。
若気の至りと言いますか、自由気ままに何も考えずに生きていた時の事です。
鼻をつまんで、読んで頂けたらと思います(笑)。
では、楽しんで下さい!
『最終兵器』
疲れマラ
疲れマラ・・・それは男の本能
あの夏・・・・・・まだ20代だった実家暮らしの私は、友人と琵琶湖へバス釣りに行く約束をしていた。
ところが前日の深酒がたたり、見事に寝坊。
早朝、迎えに来た友人のインターホンで何とか飛び起きたものの、半分寝ぼけたままでの身じたくは、完璧には程遠いものになってしまった。
腕時計は忘れるわ、Tシャツは裏返しに着るわ、くつ下は履き忘れるわで大わらわ。
とはいえ、根っから釣り好きな私である。
釣り場に着く頃にはすっかり目も冴えて、遠慮なく身を焦がす真夏の炎天下、延々と琵琶湖岸を歩きに歩き、夕方まで釣りを続けたのである。
釣果はともかく、根性は立派だろう。
「しかし1日こんだけやって、お互い1匹ずつとはなぁ・・・」
「ほんまやな。なぁ山本、俺昨夜ほとんど寝てないから、帰り寝てまうかもしれんわ」
「ああ、気にせんと寝といたらええよ。家着いたら起こしたるわ」
友人の好意に甘え、帰路、助手席でうつらうつらとし始めるも、なぜか眠れない私。
理由は明確。典型的な「疲れマラ」であった。
※疲れマラとは・・・
男子が徹夜などで生命力をダウンさせた際に起きる生理現象。限界・臨界まで男性器が勃起し、それが延々続く状態を指す。一説には「何とか子孫を残そうというオスの本能の発動によって起きる」とも言われているが、定かではない。ちなみに、車のエンジンの振動が前立腺を刺激し、疲れマラを加速、維持させる傾向があるようで、徹夜麻雀や夜勤帰りの車内の男子(若者限定)の勃起率は極めて高いと言われる。
(マズいな・・・ビンビンや・・・)
内心、帰宅後AVを借りに行くか、デリヘルを呼ぶかで迷っていた私に、さすが付き合いの長い友人は気の利いたことを口にするのである。
「なぁ・・・俺、疲れマラらしくさっきからビンビンやわ。このまま飛田行くか?」
「さ・・・さ・・・賛成っっっっっ!!!」
※飛田新地とは・・・
大阪市西成区にある遊郭地帯。大阪では誰もが知る男の聖地であり、軒先に座る嬢と呼び込みのおばさんは、まさに古き良き昭和を思い起こさせる。
こうして、体中の血液を下半身に充満させた若者2人は一路、琵琶湖から西成区へと車を走らせたのだった。
飛田新地にて
出典:雑感日記
飛田新地には何軒もの料亭風、旅館風なレトロな建物が建ち並び、店先にはたいてい呼び込みのおばさんがいる。
そして店内、入り口入ってすぐの玄関間には、ライトアップされた遊女が座っており、その妖艶さと美しさは、思わずフラー……っと入ってしまう男が続出するほどだ。
(某友人は誘惑に負け、預かっていた会社の金を使い込んだことがあるそうな(笑)。)
車を停めた2人はおのおのの好みの女性を探すべく、左右に別れた。
熟女好きの友人はどうやら裏通りを攻めるようだ。
若く可愛い子が好きな私は、迷うことなくメインストリートへ。
飛田で1番活気のあるこの通りには、信じられないくらい質の良い子が揃っている。
あまりのギンギンと寝不足に余裕のなかった私は、1番最初に目を奪われた、20代前半くらいの嬢が座る店の軒先をくぐった。
(な・・・なんて美しい・・・)
真っ白い肌、つぶらな瞳、細身なのに、谷間を強調された桃のような胸。
山〇彩にも匹敵するその美貌と色気に、否が応にも胸が高鳴る。
もうすぐこの胸にかぶりつきながら、あの艶めいた唇を奪えるというのだ・・・
(た・・・た・・・タマランがなっ!!)
「どうぞ、上へ♪」
呼び込みのおばさんの誘導で2階へ。
ただ、彼女の後ろについて階段を上がる時点で・・・不覚にも、私は気付いてしまったのである。
(こっ・・・この子は・・・・・・なっ・・・なんなんだっ!?一体!?)
異臭
まさか客の目前にケツがあるこの状況で、透かしっ屁をこいたわけでもないだろうが、
彼女の下腹部、とにかく下半身の方から、強烈な【異臭】が漂ってくるではないかっ!?
生まれて初めて嗅ぐような、経験のない類の強烈な異臭!!
(くっっっ・・・くせぇぇぇ!?脇か!?まさか・・・・・・アソコかっ!?)
部屋に入った私は、まず、彼女の肩の上を見た。
よく肩の上に鷹とか、鳥類を乗せている漫画のキャラがいるが、この嬢はムササビとかモモンガ、もしくはスカンクでも乗っけているのではないかと思ったのだ。
(違うか!?じゃあ、一体どこなんだ!?
この肥溜めに10Lの酢をぶち込んで、よーくブレンドしたような強烈な臭いの元はっ!?)
目の前にいる子は、文句なく美しい。
そこで見た裸体は、まさに天女・・・
・・・いや、女神のような美しさだった。
出典:pinterest
Fカップはあろう整った白い胸、その先端には薄く桜色に色付いた乳首。
ハッキリくびれたウエストと、下着から伸びる細く長い脚。
何より、ショートカットと猫目が印象的な、美しい顔・・・。
造物主は彼女に一体幾つの美点を与えたというのだろう?
レベルの高い飛田のメインストリートでも、これだけの嬢とはそうそうお目にかかれるものではない。
そしてその美貌の全てを一瞬で木っ端微塵にぶち壊す、この圧倒的・悪魔的悪臭ときたら・・・
・・・もう2度と嗅げないほどのプレミアモノである。
もはや美女の顔や胸を直視することもできず、脇とアソコを目で追うばかりの私。
(ワキガの強烈版かっ!?・・・
いや、ワキガの知人もいるが、さすがにこんな、立ちくらみするようなんはあり得ねーぞ!?)
(アソコが臭う子もいるとは聞いたことあるけど・・・
下着はいてて、脚も閉じててコレって・・・
・・・君はまさに・・・・・・)
「最臭兵器」
その時、その嬢に名付けた異名である。
しばいたろかっ!?
出典:nemgym
ところがその嬢、臭いだけならともかく、愛想がないのである。
嫌々仕事してる感満載で、何の誠意も感じない接客とサービスは、下半身を萎えさせるのに十分だった。
しかも表情は一貫して暗い。
(何やねんコイツはっ!?臭いだけならともかく、自分の臭さ棚に上げて、何やそのうっとおしそうな顔はっ!?仕事前にシャワーくらい浴びろ!!ボケッ!!)
内心はそう絶叫しながらも、そっけなく伝える。
「もう帰りますわ」
鏡を見ながら、そそくさと服を着て、身なりを整える。
「最臭兵器」には一瞥もくれず、鼻がもげていないことに胸を撫で下ろした私は、プイッと部屋を出て階段を降り始めた。
全く金の無駄だった。さっさとAV借りて部屋で抜き直しだ!
「アラ!?お兄さん、もうお帰りですか!?」
「オバサン!仕事に入る前に女の子にシャワーぐらい浴びさせやっ!!」
捨てゼリフを残して勢いよく店を出る。
美人なだけの嬢の顔は引きつっていたようだが、それもこれもお前の接客態度が悪いからだっ!!
この「性格ブス」めっ!!
最臭兵器
帰宅後、玄関から家にあがった僕を、おかんが迎えてくれた。
「アラ、おかえり~、釣れたんかいな?ごはんできてるで?」
「ありがとー。腹減ったわ、飯食うわ~」
「ちょっと待ち、アンタ!!・・・魚釣って手洗ったんかっ!? 何やこの臭いはっ!?家入ってこんといてっ!!
うげぇぇぇぇ・・・うげぇぇぇぇぇぇ・・・・・!!」
何とあの嬢の悪臭が、家にあがった途端、蘇ってきたのであるっ!!
(くっ・・・・・・くっさぁああああああああぁぁぁぁ!!あのアマァ~!!
俺の体に臭いのエキス付けやがったなっ!?
でも・・・車では臭わんかったのに何でっ!?)
今朝、私は寝坊し、友人のインターホンで起こされ、腕時計は忘れるわ、Tシャツは裏返しに着るわ、くつ下は履き忘れるわと、大わらわだったことは先述した。
真夏に素足でスニーカーを履き、1日歩き回っても臭わないのだとしたら・・・・・・石田純一は尊敬に値する。
最臭兵器は私だった。
美しい嬢よ、よく耐えた!!心よりお詫びを言わせて欲しい!!
m(_ _)m
も、申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ!!!!!